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EP10 俺、吸血鬼と遭遇する。

「フィンネアさん! お姉様から離れなさい、汚らわしい!」


「イイじゃん、減るもんじゃねぇーし☆」


「キイイイッ! なんて言い草ですの! とにかく、離れろォォォ~~~!」


「つーか、お前だってお姉様の左腕に抱きついてるじゃん……。」


 うーん、複雑な気分だなぁ。


 身体は女でも(なかみ)は男である俺――和泉京次郎こと見習い魔女キョウとしては――。


 さて、俺の周りにいる仲間達――通称キョウの魔術ファミリーは、一部を除くとほぼ女ばかりだ。


 しかも容姿端麗、才色兼備――と、そんな四字熟語がよ~く似合う美少女、美女揃いである。


 最近、仲間入りした死霊使いのマルス――本名フィンネアも例外なく、一部の男以外なら誰もが振り返るような美少女だったりするんだよなぁ。


 オマケにフレイヤの使い魔の猫獣人達は、人間の女のコに変身できるモノが多いし……。


 そうそう、どこから嗅ぎつけたのかは知らんけど、アジトにやって来る野郎共が何気にいて鬱陶しかったりするんだよなぁ……。


 ここはハーレムじゃないっつうの!


「両手に花ってヤツだな。く、羨ましい。女同士でイチャつくなんて自然節理に反しているっつうのに……。」


 と、そんなデュオニスの愚痴が聞こえてくる……うわ、嫉妬心丸出しの視線が突き刺さる!


「そ、そういえば、お前は、あのフィンソスの妹なんだってな……。」


「うんうん、ストーキングフィンは私の兄貴で間違いないわ。」


「う、うーん、やっぱりかぁ……。」


「ま、そんな細かいことを気にせずに!」


 気にするよ! 細かいことで済ませられるか!


 さて、ストーキングフィンかぁ、グラーニアを執拗に追い回していた〝あの男〟が、再び俺やグラーニアの目の前に現れそうで嫌だなぁ……。


 ま、その時は、再び俺の魔眼で……。


「た、大変、大変! 吸血鬼がエフェポスの村に出現したわ!」


 と、慌てながらフレイがやって来る……吸血鬼だと!?


「吸血鬼なんているんだ……。」


「お姉様、何を寝ぼけたことを言っているんです? 吸血鬼は最強の不死者とも言われている恐ろしい存在でもあるんですよ!」


「む、むう、そうなんだ……。」


 知らなかった、そんなの……って、この世界では最強の不死者と言われてるのかぁ。


「うーん、きっとハイドラベルデ城からやって来たのかもしれないわね。」


「ハイドラベルデ城?」


「エフェポスの村の南南東にある古城だったな。」


「あの古城は色々と曰くがある怖い城みたいっすね。」


「まあ、とにかく、エフェポスの村へ行ってみよう。」


 吸血鬼はハイドラベルデという古城に住み着いているのか!?


 まあ、それはともかく、エフェポスの村へ行ってみよう。


 吸血鬼騒動がどんなモノなのか確認も兼ねて――。

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