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俺、異世界で魔女になります!  作者: はすた
外伝シリーズ
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外伝EP06 お猿魔術師と貧乳死霊使い その23

「おやび~ん! 全員捕まえておきましたよ!」


「私は生前はとある町の保安官だったのだ! そんなワケで悪党を逮捕するだなんて久し振りです!」


「うえー、それを聞くと怖いなぁ……。」


「ああ、俺とお前は元強盗だからなぁ……。」


「んで、死因は逃げる際中に虎の獣人に遭遇して……。」


「因果応報ってヤツだな、ワハハハハ!」


 む、フィンネアの使い魔である動き回る骸骨は、なんだかんだと意思疎通ができるっぽいぞ。


 そこが不気味すぎるし、非科学的だ……って、この世界でそれは言えないよなぁ幻想世界(ファンタジーワールド)だしね。


 さて、フィンネアは生ける屍であるゾンビなのに、同じ不死者の類である動き回る骸骨を使い魔として使役する存在でもあるようだ。


 所謂、〝ああいう連中〟のボスである死霊使いである。


 ちなみに、自分が使役した巨大な動き回る骸骨の下敷きになって死亡したんだとか――。


 そこで同じく死霊使いであるキョウ姐さんがゾンビとして蘇られたようだ。


 それはともかく、動き回る骸骨が山賊共よりも多少だけ多くフィンネアは召喚する。


 むう、この状態を一言で言うなら〝禍々しい〟……。


「よし、連中を岩牢にぶち込んでおいたぞ!」


「村の衆、ご苦労様です。さて、コイツらをどうしましょうかねぇ……。」


「ま、どんな罰を下すかは村長にでも任せるとしよう!」


「……ですねぇ。」


 ま、そうなるのが妥当な判断じゃないかな?


 キーシン族の集落にも当然、トップに立つモノがいるワケだし――。


「さ、五月蠅い連中がいなくなったことだし、早速、マーナタウンへ行きましょう。」


「え、もう⁉」


「はい、日が暮れる前に行くのがベストです。ウーサー峠には、堕ちた同族である山賊共以外にも危険なモノが出没しますからねぇ、ウフフフ……。」


 う、思わず冷や汗をかいてしまったぜ。


 つーか、山賊以外にも危険なモノが潜んいるのかよ!


「な、何が〝出る〟んです?」


「俺も是非とも聞きたいぜ!」


 むう、何が出るんだよ……ソ、ソイツをまずは知っておかねば!


「ん、単刀直入に言います……幽霊です。」


「「な、なんとぉー!」」


「でも、ありえる展開じゃのう。確か、ウーサー峠で昔、凄惨な事件が起きたという話を聞いたことがあるしのう。で、供養塔のようなモノが、この集落の先――ウーサー峠の人間の領域側にあったはずじゃ。」


「ウミコ、それはマジか? 俺も知らんかったぜ。」


「仕方がないのじゃ。あの事件を知っているのは、わらわのような古き時代を知る兎天原の各地にある村や町の長も務めている古老くらいだしのう。」


「へえ、かなり昔のことってワケね?」


 ゆ、幽霊が出るねぇ……。


 何か〝出る〟としたら、真っ先に思いつくのが幽霊だよなぁ。


 ある意味でお決まりな展開だな――が、幽霊は幽霊でも質の悪い怨霊化した亡霊だったら、本気で御免だぜ。


「おいおい、成仏できねぇ、亡霊共がうろついているって言うのかよ……。」


 うーむ、その前に昔、どんな凄惨な事件が遭ったんだろう?


 気になるし、訊いてみるしかないよな。


「おやおや、その視線から憶測すると、かつてウーサー峠の人間の領域側で何が起きたのか知りたいのじゃな?」


「あ、ああ、是非とも!」


「フフフ、まあいいじゃろう――とはいえ、わらわも詳しいことは知らん。」


「ああ、それでもいい! 断片的にでも情報は欲しいところだ。」


「んじゃ、ウーサー峠の人間の領域へ向かいながら語るとしよう。」


「お、おう!」


 うーん、もったいぶらずに、ここで語れよ、と……。


 さて、なんだかんだと、キーシン族の集落の花屋の前からウーサー峠の人間の領海側へ移動してみるか――。


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