EP0 俺、蘇る。その4
「いいぜ! この世界で人生をやり直すと決めたからな。」
俺は即答する。
この世界でやり直すと――。
「ふむ、即答か、君はポジティブだな。」
「まあね。あっちでは色々あって、いつ死んでもいいやって思っていたくらいだからね。ま、流石に自殺する勇気だけは湧いて来なかったかけどさ。」
俺はポジティブなんだろうか? まあ、でも、自殺する勇気だけは湧いて来なかったけど、いつ死んでもいいやって本気で思っていたのは本当のことだぞ。
とまあ、そう思っていた矢先に、俺は階段から転げ落ちたせいで魂だけが、この世界にやって来てしまったような感じだ。
つーか、神様は俺を見捨てなかったのかな?
別の肉体とはいえ、こうして肉体があるし、この世界でやり直すとチャンスができたことだし。
だから、俺はこの機会に賭けようと思っている!
「なあ、舎弟、お前のことをなんて呼べばいいんだ? エリス姫、それとも?」
「ん~京次郎……いや、キョウでいいよ。」
「じゃあ、キョウと呼ばせてもらうぜ。」
とりあえず、この世界ではキョウという名前でやっていこう。
今は女だし、京次郎なんて名前じゃ変だしなぁ。
「トンネルの出口が見えたぞ!」
「ん、話し声が聞こえる! 墓泥棒か!」
「わ、さっきの警備兵がやって来たみたいだ!」
「ヤス、それにキョウ! 一旦、アジトへ戻るぞ!」
「へえ、アジトがあるんだぁ~。」
「ああ、そんなアジトは、この森のすぐ近くっす!」
なんだかんだと、ここにいつまでもいるワケにはいかなくなったな。
兄貴とヤスのアジトへとんずらしなくちゃ!
王家の墓に通じるトンネルの中から、さっきの警備兵の声が聞こえてきたワケだし――。