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俺、異世界で魔女になります!  作者: はすた
外伝シリーズ
364/836

外伝EP04 ゾンビ考古学者と眼鏡少女 その43

「ダンブレさん、あのデカブツをどうする気なの?」


「ハハハ、姫! こうするのですよ……ヒャオオオオオッ!」


「う、ぶった斬るんですかー!」


 む、むう、なんとかするってハニワンカスタムをバラバラに斬り刻むことだったワケ⁉


 ま、そんなワケでダンディーなヒゲのオッサンの頭に柄と刃は生えたって感じの奇妙なモノであるダンブレは、あっと言う間にハニワンカスタムの巨体をバラバラに解体するのだった。


「凄い切れ味ね。」


「ワハハハ、吾輩に身体は希少金属のオリハルコン製! そう……なんでも斬れる存在なのだ!」


「へえ、ハニワンカスタムの中身って中空なのね。で、中身に剣や槍が収納されているのね。ついでにロボットアームも――。」


「そんなことよりヘラさんが地面にめり込んだかたちで……よ、よ~し、引っ張り出すわよ!」


 さてと、バラバラに斬り刻まれたハニワンカスタムの破片を退けつつ私達はヘラさんを救出する。


 アハハハ……踏み潰された蛙のように地面に埋まっているわ。


 まあ、彼女の場合、自業自得もあるかな?

 

「うっわぁ、頑丈ね、ヘラさん。」


「生身の身体で大気圏突入が可能なくらい丈夫だったりして!」


「ん、大気圏突入?」


「愛梨、多分、私くらいしかわからないと思うよ。その例えは――。」


「ア、アハハハ……そ、そうだね、沙羅さん。とにかく、凄く頑丈ってことを言いたかったの!」


 ふう、ヘラさんって頑丈だし、凄い生命力だわ。


 普通なら圧死していると思うんだけどなぁ……。


 ダンブレがバラバラに解体しちゃったけど、ハニワンカスタムの体重は、多分、一トンくらいはありそうだしね。


「ふ、ふうう、助かったわ。まったく、あの主人である私を下敷きにするだなんて生意気な奴だわ……って、私のお気に入りのステージ衣装が……靴が地面に埋まってしまったせいでメチャクチャに汚れてしまったわっ!」


 と、地面の埋まった状態から助け出した途端、ヘラさんは悲鳴をあげる。


 お気に入りの服や靴が汚れたら、確かにショックかなぁ……。


 私はお気に入りの靴を手に入れ、喜び勇んで翌日、それを履いて学校へと登校する途中、なんの因果か犬の糞を踏んでしまったことがあるわ……。


 ま、まあ、それと同じくらいショックなんだろうなぁ……いや、それ以上かもしれないわね、ヘラさんの場合は――。


「ウフフ、お姉様。汚れたお気に入りステージ衣装と靴の洗濯なら、この私のお任せをっ!」


「あ、あら、そう助かるわ……って、どこへ連れて行くのよ!」


「勿論、アレですよ☆ では、皆さん、駄姉は私が連れて行きますので、後はお任せしますね。」


「あ、ちょっとウェスタさん!」


 むう、ウェスタさんはどこへ⁉


 洗濯っつうかアレってなんだー!


 とまあ、そんなワケで未だに星型の分銅が先端についた青いロープで拘束した状態のヘラさんを引きずりながら、私達の目の前から立ち去るのだった。


「あら、ヘラさんがいなくなったワケだし、ノダート遺跡を取り返したようなモノかしら?」


「あ、ああ、そうなるかも!」


「うおおおー! ノダート遺跡を取り返したっす!」


「わーい! これでノダート遺跡をこれ以上、改装されずに済みます!」


 ん、ヘラさんがウェスタさんに連れ去られるかたちでいなくなったってことは、そんなヘラさんからノダート遺跡を解放したことになるわね。


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