表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺、異世界で魔女になります!  作者: はすた
外伝シリーズ
326/836

外伝EP04 ゾンビ考古学者と眼鏡少女 その5

「ヒィッ……旧日本軍の軍服を着た小汚いドブ鼠が、私の右肩にっ!」


 私は別段、鼠は嫌いじゃないけど、小汚いドブ鼠は、ちょっと……。


 ん、私の右肩にいつの間にか、旧日本軍の軍服を着たドブ鼠の姿が見受けられる……。


 メリッサさんと一緒に喫茶コギツネマルにやって来た旧日本軍の軍服を着た兎ちゃんの仲間かしら?


「小汚いとは失敬な! 俺にはノネズミヒコという立派な名前があるのであります。それに、こう見えてもシロウサヒコ隊長率いる獣人飛行隊の副官であります!」


「獣人飛行隊!? そんな組織が、こんなド田舎に……。」


「ド田舎から兎天原の空を――延いては地上も守っている集団なのであります。」


 へ、へえ、そんな集団がエフェポスの村にはいるみたいね。


 それじゃ、村の中に基地があるのかも――。


 と、それはともかく、旧日本軍の軍服を着た真っ白な兎ちゃん、それに私の右肩にいるドブ鼠は、その一員のリーダーと副リーダーのようだ。


「で、私に何か用事ですか……よっと!」


「コ、コラッ! 抱きあげるな!」


「んー、私が本来いるべき世界で買ってた兎のケンタにそっくりなんで~☆」


「な、なんだと!」


「そんなことより、ノダート遺跡へ行きましょうよ!」


「そ、そうでしたね、メリッサさん。アハハ、忘れるところでした……。」


 なんだかんだと、私個人として行きたくないけど、メリッサさんがもげた右腕を修復し、戻って来たワケだし、件のノダート遺跡へ行かなくちゃいけないわね。


「さて、ヘラさんはお土産を持って行かないと不貞腐(ふてくさ)れるから、ノダート遺跡へ行く前に何か買っておかないとね。」


「え、そうなんですか? ふえ、あこぎな御方なのかなぁって思っちゃいました……。」


 お土産ねぇ、とりあえず、買っておくべきかな。


 私が今いる喫茶コギツネマルの真向かいにあるお店が、丁度イイ具合にお土産屋さんのようだし。


「エフェポスの村の特産物は、兎林檎だ。美味いぞ~!」


「兎林檎?」


「うん、この辺でしか育たない特殊な林檎よ。それが特産物って感じでエフェポスの村へやって来たモノなら、誰もが買っていくお土産として認識されているわね。」


「兎林檎なら持っているぜ。」


「へ、へえ、そうなんだ……わお、これは兎林檎!? 兎のような長い耳が生えた林檎じゃん!」


 エフェポスの村の周辺でしか育たない特殊な林檎――と、それが兎林檎である。


 で、皮の一部が兎の長い耳のような形状をしているヘンテコリンな特徴を備えた真っ赤な林檎である。


 そんなヘンテコリンな林檎だけど、エフェポスの村の特産物のようなので、きっとヘラさんも喜んでくれるだろう……だといいんだけどねぇ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ