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俺、異世界で魔女になります!  作者: はすた
外伝シリーズ
305/836

外伝EP03 アヒル女神と眼鏡少女 その25

「さて、コイツがあれば……うりゃーっ!」


「え、黄色い何か投げた?」


「バナナの皮よ!」


「え、バナナの皮!?」


 えええ、バナナの皮!?


 猪突猛進――とばかりに、アステリオスに対し、無謀にも真っ向から突撃する私……いや、アフロディーテさんは、なんとバナナの皮を投げつける!


 はわわ、なんでそんなモノを!


「バナナ、うま味だわ♪」


「ああ、うま味だなぁ~☆」


「うま味、うま味!」


 なるほど、バナナの皮の出所は……って、おいィィ!


 沙羅さん、アタランテさん、兄貴さんがバナナを食べている……ちょ、こんな時にィ!


「グ、グギャゴゲッ!」


「うお、バナナの皮を踏んでアステリオスが仰向けに倒れた!」


「フフフン、ゴミであるバナナの皮も使い道があるでしょう?」


 むう、アフロディーテさんの作戦とは、沙羅さん達が投げ捨てたバナナの皮を拾って、それをアステリオスの足許にぶん投げ、奴を転倒させるという行き当たりばったりなモノだったのね。


「アステリオスが宝物庫の扉に頭から突っ込みましたね……あ、扉が壊れました!」


「うむ、重厚な石の扉かと思ったが、案外、脆いな。よし、今のうちにキョウ様達を――。」


 アステリオスを転倒させ、オマケに宝物庫の扉に衝突させることの計算のうちだったんだろうか!?


 とにかく、バナナの皮を踏んで勢いよく転倒したアステリオスの後頭部が宝物庫の扉に激突する……お、おお、扉が砕けた!


 アハハハ、アシュトンさんの言う通り、重厚な岩の扉かと思ったけど、案外、脆いのね。


 さて、そんな宝物庫の扉が破壊されたというワケで、メリッサさんとアシュトンさんが、その中へと駆け込むのだった。


 そういえば、主であるキョウ様やお仲間が放り込まれているっぽいんだったわね。


「さて、私達も……。」


「はわわ、アステリオスが立ちあがったわ!」


「むう、タフな奴ねぇ……フフ、でも、奴はすぐに戦闘不能になるわ。」


「え、どういう……あ、ああ、なるほど!」


 わお、まるで何もなかったかのようにアステリオスが立ちあがる――が、アフロディーテさんは、奴がすぐに戦闘不能になると言い出す。


 はぁ、何を言い出すんだ――と、一瞬、思ったけど、私はすぐにその理由を理解する。


「ガ、ガフオガガアッ!」


「因幡兎神流……飛翔一点突き!」


「お、ウサノオさん、お目覚め早々、お疲れ様でした~!」


 先ほど、ネコ団の頭目のボリスと対峙したのはいいけど、返り討ちに遭い気絶していたウサノオさんは、目を覚まして早々、携帯している木刀の切っ先を連続でアステリオスの額に突き込むのだった。


 ふ、ふう、とりあえず、危機を乗り越えられたかな……ま、アステリオスが再び立ちあがらなきゃの話だけど――。

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