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俺、異世界で魔女になります!  作者: はすた
外伝シリーズ
304/836

外伝EP03 アヒル女神と眼鏡少女 その24

「ウガアアアッ! ゴゲ、ガフォオオオッ!」


 突然、不気味な絶叫を張りあげるアステリオス。


 ついでに激しく全身を震わせ始める………な、何が起きたの!?


「ヤ、ヤベェぞ! アステリオス君が狂戦士形態(バーサーカーモード)に移行しやがったニャン!」


「え、ええーっ! 狂戦士形態……って、また変身したワケ? 上半身だけが筋肉隆々の巨躯に変わっただけじゃないの?」


 狂戦士形態だって!?


 クラットの一匹が、そんなことを言うけど、私にはちっとも……あ、ああ、左右の目玉が真っ赤だ!


 そ、そうか、不気味な絶叫を張りあげ、オマケに全身を激しく震わせ始めてたのは、狂戦士形態に移行する段階を示していたのね!


「お、おい、知らない連中がいるニャ! まさか俺達を捕まえに……ギ、ギニャアアッ!」


「や、やめろ! やめるんだ、アステリオン君! ギャゴオオッ!」


「うわああ、ここは一旦、引くぞぉー!」


「ちょ、仲間割れを始めたわ!」


「あちゃー! 狂戦士化すると敵味方の見境がないのねぇ……。」


 く、こんな時にゾロゾロと火縄銃や剣を携帯した猫の獣人――ネコ団の構成員達が、私達がいる宝物庫の前にやって来る!


 そんなワケで敵が増えたな、こりゃ――と、思ったけど、その刹那、狂戦士形態となったアステリオスの敵味方の見境のない攻撃の前に臆したネコ団の構成員達は、悲鳴をあげながら散り散りに逃げ出すのだった。


「モ、モモモ……モオオオオーッ!」


「わあああ、こっちに来たーっ!」


 ギランッ――と、狂戦士形態になったことで真っ赤に充血したアステリオスの両目が輝く……わお、私達に狙いを定めるように歩み寄ってきたわ!


「や、やってやろうじゃん!」


「え、えええ、やっぱり戦うの?」


「モチのロンよ、愛梨!」


「ふ、ふえええ、なんか凄く強そう……バ、バランスの悪い身体をしているけどさぁ。」


 小さな牛獣人の時なら、今の私でもなんとかなりそうだけど、変身後の姿――上半身のみだけど、雄々しい筋肉隆々の巨躯へと変貌を遂げたアステリオスに対し、真っ向勝負を挑むのは無謀のような気がする。


 ま、まあ、バランスの悪いことこの上ない元の小さな牛獣人のままの下半身を攻めれば、なんとかなるかなぁ――とは思うけど、アフロディーテさんとの合体が強制解除されないだけで魔力切れ状態である私に、なんとかできるんだろうか?


 故に、そこらへんが不安なのよねぇ……。


「フフフ、愛梨。この私が何も考えずに戦いを挑むと思っているのかな、かな?」


「え、無策ってワケじゃないの?」


「当然でしょう? じゃ、早速、仕掛けるわよ!」


「え、ええ、もうっ……はわわーっ!」


 な、何かしらの作戦があるようね……って、思い立ったら即、行動って感じね。


 アフロディーテさんは無謀にも真っ向からアステリオスに対し、突撃を始める!


 ふええ、一体、何を……つーか、身体は私のモノなんだから勝手なことをしないでほしいんですけどっ!

 

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