表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/836

EP0 俺、蘇る。その3

「出口が見えてきたぞ!」


「う、うん!」


 王家の墓とやらの床に開いた穴の底はトンネルと化している。


 兄貴とヤスが掘ったのか?


 多分そうだろうなぁ……お、そんな兄貴とヤスの声が聞こえてくる。


 まだ近くにいるようだ。


「おい、穴があるぞ!」


「げぇ、警備兵の声も聞こえる!」


「ところでエリス姫であり、エリス姫ではないアナタの名前を聞いていなかったな。」


「きょ、京次郎だ。和泉京次郎だ。」


「ふむ、では、京次郎、トンネルの中をダッシュだ。」


「ああ、わかった! 俺はこう見えても走るのは得意なんだ!」


 警備兵の奴らが、俺が今いる穴の底へやって来るのも時間の問題だろう。


 何せ、梯子(はしご)がそのまんまだしな。


「よし、兎ちゃんを捕まえた!」


「わ、捕まってしまった!」


「あ、兄貴ィィィ!」


 ふう、トンネル内をダッシュして間もなく俺は兄貴とヤスに追いつく。


 意外と鈍間だな、コイツらは――。


「さて、俺はこの世界のことをよくわからん。悪いが色々と教えてもえらうぞ。」


「うむ、仕方がないなぁ。ただし、俺のことを兄貴って呼べ! つーか、舎弟そのニってヤツさ!」


「OK! 兄貴!」


「す、素直じゃねぇか……。」


「そうかい?」


 何故、俺は女になってしまったのか!?


 そして、ここはどこなんだ――と、その謎を解くためには素直に従っておくべきだな。


「ところで魔女になる気はないか?」


「ん、ブックスだっけ? 魔女にならないか……だと!?」


 さてと、トンネルを抜けると、そこは鬱蒼とした背の高い雑草が生い茂る森の中であった。


 うーむ、なんだかんだと確信できたぞ。


 ここは俺の知ってる世界じゃないなぁってことが……。


 目の前には草木に覆われた古代ギリシャ風の遺跡のようなモノが見受けられるし……。


 それはともかく、ブックスが急にそんなことを言い出すワケだ。


 魔女にならないかと――。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ