EP5 俺、ゾンビを使い魔にします。その2
「ああ、言い忘れていたが、君はゾンビだ。肉体は死んだ時のまま成長を止める。」
「ちょ、またそんなことを! 私は死んではいません! つーか、勝手に殺さないでくださいよ、空飛ぶ本さん!」
「むう、私はブックスだ。しかし、良かったではないか? 君は半永久的な若さを得たのだから、クックック。」
「良くないです! 半永久的に十八歳だなんて……きょ、巨乳になるという夢が断絶してしまうじゃないですか!」
「くだらねぇ夢だなぁ……。」
「むう、なんだかんだと、リリス姫! 貧乳のアナタには言われたくはないです!」
メリッサはゾンビになったことで半永久的な若さを得たようだ。
ひょっとして俺の身に何か起きるまで?
例えば、俺が死ぬまで、とか?
さて、そんなメリッサは真っ平らな胸を巨乳にするのが夢らしい。
くだらねぇ夢だな……あ、俺は貧乳でも気にしないよ。
でかいと生活の支障が出てくるかもしれないしね。
「ハハハ、俺みたいにでかいと男の視線が気になるようになるぜ。そんなワケで俺は巨乳ってことで何気に困っていたりするよ!」
「フレイヤさんでしたっけ? それは皮肉ですか?」
皮肉というか貧乳を馬鹿にする一言だな。
俺はどうでもいいけど、メリッサにとっては聞き捨てならぬ言葉であったっぽいぞ。
「こここ、この馬鹿おっぱい!」
「おいおい、八つ当たりかよ!」
「まあまあ、落ち着け!」
「これが落ち着いていられるかってヤツですよ……って、急に動けなくなりました!」
「契約の呪印の効果だ。故に、君はキョウの命令に逆らうことができないのだ。」
「ふえええ、その契約の呪印って、私のお腹に浮きあがった幾何学模様のことですか?」
「うむ!」
へえ、こりゃイイね!
メリッサは俺の言うことに対し、逆らうことができないようだ。
まさに絶対服従ってヤツだな!
んで、それを可能としたのが、彼女のヘソの下あたりの下腹部に出現した幾何学模様――呪印のおかげのようだ。
「ふむ、じゃあ、俺が服を脱げとか言ってら、コイツは嫌でも従うのかな?」
「それはもちろんだ。彼女はキョウに絶対服従の使い魔となったワケだしな。」
「はううう、それだけはご勘弁をーっ!」
「ハハハ、安心しろ。俺は服を脱げとか、下着姿で踊れなんて命令するような外道じゃない。そうだなぁ、むしろ君とは友達という間柄を築きたいもんだ。」
「友達ですか?」
「ああ、友達だ。主と使い魔という主従関係は、俺としてどうもなぁ……。」
使い魔は主の言うことに絶対服従の奴隷のような存在だ。
しかし、俺としては、そんな関係は嫌だな。
故に、メリッサとは主と使い魔という関係ではなく〝友達〟という関係を築きたいと思っている。




