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俺、異世界で魔女になります!  作者: はすた
外伝シリーズ
261/836

外伝EP02 歌姫×歌女神 その26

「ね、姐さんの使い魔のアシュトンも動く骸骨だけど、コイツらと違って喋ったりするから、ちょっとだけ愛嬌があったりするよなぁ?」


「アレと一緒にしちゃダメよ! アレは一応、〝生きてる〟し……。」


「あ、ああ、そうだったな。まあ、でも、同じようなモノじゃん!」


「な、なんの話だ?」


「隊長、洞窟の出口であります!」


「お、おお、太陽の光が恋しいぜ!」


 大フレイヤと小フレイヤには、喋る骸骨を使い魔とやらとして使役している知り合いがいるっぽいなぁ。


 おっと、それはともかく、洞窟の出入り口が見えてくる……光だ、太陽の光が恋しくなるぜー!


「あ、ああ、骨兎共が砕け散った!」


「た、太陽の光が弱点なワケ?」


 ボッ——と、俺達を追いかけてきた骨兎共の一部が、洞窟の出入り口から差し込んだ陽光を浴びた途端、砕け散って灰と化す!


 じゃ、弱点なのか……それとも偶然だったのか!?


「ふ、ふいい、助かったなぁ……み、みんないるよな?」


「う、うむ、一時はどうなるかと思ったが、皆、無事じゃぞ。」


「ふう、なら良かった……わ、ウクヨミの尻に骨犬が噛みついている!」


「ひゃ、ひゃああ……わ、灰になった! やっぱり太陽の光が弱点のようだ!」


「そ、それはともかく、メフィストの野郎は、洞窟の近くにまだ……。」


「ん、呼んだ?」


 ウクヨミの尻に骨犬がガブリと噛みついている——が、ボッと太陽光を浴びた途端、砕け散ってあっと言う間に灰と化す。


 と、その直後、半透明の黒い何かが、スゥと俺の目の前に出現する……ま、まさか、コイツがメフィストなのか!?


「わ、なんだ、コイツ! う、うおおお、俺に変身した!」


 ムムムッ……め、目の前に現れた半透明の黒い何かが、瞬時に俺と同じ姿に!


 へ、変身した!?


 と、とにかく、鏡に映った自分の姿を見ているかのようだーっ!


「ヤ、ヤマダがもうひとり!?」


「きっと、偽物はこっちの方だぜ!」


「ば、馬鹿、掴みやすいからって耳を引っ張るな!」


「ハハハ、私はこっちだよ、バァァァカ!」


「う、間違えてしまった! まったく、ややこしいなぁ!」


 本当にややこしい……いや、迷惑千万だ!


 そういえば、変身幽霊だったな、コイツ……。


「わ、今度は大フレイヤに変身したぞ!」


「でも、胸の大きさが違うから偽物は、お前だ……えいっ!」


「ギャ、ギャア、塩ーっ! アチチチッ!」


「し、塩が弱点なワケ……って、どこから!」


 メフィストの姿が、ボンという軽い爆発音を奏でながら、今度は大フレイヤの姿に変身するが、胸の大きさが違うので、すぐにバレる。


 で、小フレイヤが塩をバッとぶっかけると、メフィストはヒイイーッ——と、悲鳴をあげる。


 そういえば、迷信かもしれないけど、幽霊って奴らは塩を嫌うって聞く。


 俺によくわからんが、塩には浄化の効果があるのかな?


 まあ、お清めの塩ってモノがあるくらいだし、そんな効果があって当然……かな?


「お、おい、遊んでいる場合じゃない。俺がお前に売った〝あの宝玉〟を返してもらえないかな?」


「だが断る!」


「ふえええ、即答かよ! あ、ああ、逃げた!」


 だ、だが断る!?


 不死宝玉を大フレイヤに返すことをきっぱりと断ると同時に、メフィストは美しい孔雀の姿に変身し、俺達の目の前から飛び去ろうとする!


「そうはさせません! 霊縛網……展開!」


「わお、捕まってしまったー!」


 が、中フレイヤが投げ放った青白い光を放つ網が孔雀に変身して飛び去ろうとするメフィストを捕縛するのだった。

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