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俺、異世界で魔女になります!  作者: はすた
外伝シリーズ
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外伝EP02 歌姫×歌女神 その6

「あ、思い出した!」


「ビ、ビクーッ!」


 ポンッ――と、中フレイヤは両手を胸のところで合掌させる。


 お、何か思い出したのか――。


「ん、何か思い出したのか?」


「はい、私は何かを取り返しに向かっていたことを思い出しました。」


「ふーん、何かを取り返しにねぇ……。」


「はい、ですが、それが全然、思い出せないのですよ、残念ながら……。」


「ふ、ふう……。」


 中フレイヤは何かを取り返しに行く途中だったようだ。


 だが、誰から何を取り返そうとしていたのかって肝心なことだけは、まったく思い出せないようだ。


 ん、どうでもいいけど、大フレイヤがホッとしたように無駄にデカい胸を撫でおろしている。


 むう、やっぱり、大フレイヤが中フレイヤの大事にしていた〝何か〟を賭け事で勝利し、奪い取ったんじゃないかって思えてきたぜ。


「あ、また大フレイヤがいなくなっている!」


「気配を全く感じないわ。今度こそ逃げたわね。」


「あ、またまた思い出しました! 愛馬のスレイプニル以外にも乗り物を持っていたことを……。」


「へえ、その乗り物ってどんなモノなんだ?」


「はい、巨大な猫だったか犬が引く戦車です!」


「え、えええーっ! まさか、アレのことじゃ……。」


「ん、そういえば、猫が引く戦車を大フレイヤが持っていたな。まさか……。」


 俺も思い出したぜ。


 あの黒々とした禍々しい粘液状の生物――ショゴスを倒すべく竜哭山へ向かった時、確か大フレイヤと小フレイヤは、巨大な猫が引く戦車に乗っていたな。


 うーむ、じゃあ、アレは元々は、中フレイヤの所有物だったのかな?


 で、アレを取り戻しにやって来たのか、中フレイヤは⁉


「ん、何か食べれば、記憶が戻るかと思います。」


「そ、そうかぁ? じゃあ、食堂にでも行くか?」


「あ、ならオススメの店があるわよ。」


 何か食べれば、記憶が戻るかもって?


 要するに腹が減った――と、遠回しに言っているんだろう。


 まあいい、小フレイヤがオススメする食堂にでも行ってみるか――。

 



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