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EP12 俺 ライバル宣言されて困ります。その47

「ん、分けてほしい? ダメよ!」


「ケ、ケチーッ!」


「むう、この草ならステュクスの滝の周りにたくさん生えているわ。ここから出たら採取しに行けばいいわ。」


「お、おお、そうなのか!」


 むう、少しは分けてくれても……。


 だけど、ステュクスの滝の周りにはたくさん生えているようだ。


「みんな緑色の泉があるわよ。あ、この泉の水はメロン味がするし、口の中がシュワシュワする!」


「おお、メロンソーダーの泉ってワケね。」


 さてと、俺達はお菓子のジャングルの奥にあるメロンソーダーの泉へとたどり着く。


 まったく、どこもかしこも甘いモノ尽くしだなぁ。


「スキュラは、このメロンソーダーの泉の中にいたりして……。」


「だなぁ、とりあえず、声をかけてみるか……おーい、スキュラさん、いらっしゃったら、お返事を!」


 ちとふざけてみたけど、ホントにメロンソーダーの泉の中から、件のスキュラが顔を出したりして――。


「ん、呼んだ?」


「わっ……たたた、蛸女ぁ!」


 メロンソーダーの緑色の泉から、ブシャーッと激しい噴水を巻きあげながら、何かが飛び出してくる!


 む、むう、シュノーケルをかぶった下半身が蛸という面妖な髪の長い少女だ……ま、まさか、コイツがスキュラなのか⁉


「ひょっとしてスキュラさんですかー?」


「如何にも、私がスキュラだワン。」


「むう、やっぱりかぁ!」


「さて、クーちゃんを使って、アンタ達をここへ導いたのは、この私だワン。ところでオレンジゼリーは美味しかったかな?」


 や、やっぱり、コイツがスキュラのようだ。


 へ、へえ、俺達をここへ導いた巨大な緑色の蛸の名前は、クーちゃんという名前らしい。


 さて、それはともかく、コイツは何故、俺達をオレンジジュースの湖のど真ん中にある住処の島へとクーちゃんを使って導いたんだろう?


「なあ、俺達を何故、ここへ?」


「その前に、キルケーが言ってたんでしょう? 私が、ここから出る方法を知っているって――。」


「ん、まあ、そうだけど……。」


「やっぱりそうかぁ! まったく、面倒なことを私に押しつけちゃって……ま、いいや、アンタ達を外に出してあげるわ。ただし――。」


「た、ただし……って、何か要求してくるのかよ、やっぱり!」


 ふえええ、当然だよなぁ、タダでこのお菓子尽くしの固有結界も外に出してもらえるワケがないよなぁ……。


「んじゃ、今いるオレンジジュースの湖のど真ん中にある島を出て北へ向かったところにあるおはぎの山の天辺に生えている蜂蜜の木に実っているロイヤルゼリーの実を採ってきてよ。」 

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