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もふもふ少女が知らぬ答え

「じゃあ……お前はこれからどう接していくつもりだ? ……距離を置くなら早い方がいいと、俺は思う」

 伸二のその問いに俺は考える

「そうだな……」

 考えてもすぐに答えは出ない。それでも一つ、一つだけ言える事がある。

「かなみさんと距離を置くなんて事は絶対に無い」

 それがあるとすれば俺がフラれた時だ。……無いよな、泣くよ俺。

 俺の答えを聞いた伸二は溜息をついて

「そうか……それだけだ、帰るぞ」

 と、カバンを持ち直した。



「伸二、ちょっとゴミ捨ててくる」

「おう」

 ポケットに入れっぱなしだった飴の袋を捨てようと廊下のゴミ箱に向かう。

「……ん?」

 ゴミ箱にチラシが入っていた。なんとなく読んでみる。

 へえ、新しいスイーツの店か……かなみさん甘いもの好きだったよな。

「……よし」

 誘おう。

 俺は上機嫌で伸二の所に戻った。



 翌日、登校中に一人歩くかなみさんを見つけた。

「おはよう、かなみさん」

「あ……先輩、おはようございます」

「……?」

 何か元気無い? 気の所為かな

 とりあえず、と俺は携帯の画面をかなみさんに向ける

「近くに店が出来たらしいんだ、今度の日曜一緒にどうかな?」

 かなみさんは画面に表示されたスイーツを見て目を見開く。

 そして目を輝かせ……無い。

「すいません、用事があって無理そうです」

「そか……そうだよなあ、いきなりすぎたなあ!」

 俺は無理やり笑い飛ばす。

 ああ、たぶん笑顔作れて無い。

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