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もふもふ少女を愛しているか

「あれは完全に狸になれるのか?」

 学校での休み時間、伸二は俺に聞いてきた。かなみさんをアレ呼ばわりするな

 まあ、ここら辺はかなみさんとも話し合った。大丈夫だろう。

 俺は頷く

「一度見たけど完全に狸だったぞ」

 因みにかなみさんは完全狸の姿をあれ以来見せていない。

 狸になるのに体力がいるとか、人間でいたいからとかそういう事では無く

「あの姿は……少し太っているので」との事だ。

 狸としては普通だと思うんだけどなあ……


 いくつか質問をした伸二は

「そっか」

 と、興味を無くしたように本をよみはじめた。



 時間は少し飛んで放課後。

「伸二、帰ろーぜ」

「ん」

 せめて二つ返事でだな……まあいっか

「和樹」

「なに?」

「お前は野代さんが狸でも、野代さんを好きなのか?」

 疑問に思うのも仕方ないだろう。でも俺の恋は冷めることを知らない。

 自分でもこの熱さに驚いてるくらいなのだ。

 だから俺は伸二に向かって言う

「好きだよ、もちろん」

 伸二は少し考える素振りを見せて

「お前、一目惚れだったな」

「ん、まあ」

 恥ずかしながら一目惚れです。

「だったら尚更なんだが……」

 伸二はここで一旦止めて、俺を真っ直ぐ見て言った。

「野代さんが偽物であっても、お前はまだ好きと言えるのか?」


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