もふもふ少女との進展具合
考え抜いた末にかなみさんの家に向かう事にした。
ヘタレとか言うな、フェアな付き合いを心がけてると言ってくれ。
ひとまずかなみさんの家に到着、インターホンを鳴らすとかなみさんのお母さんが出てきた。
「はーい……かなみ?」
「えっと……色々ありまして」
「とりあえず上がりなさいな」
かなみさんの家に上がる。かなみさんはソファに寝かせてお母さんに状況を説明する。
「たぶん誰にも見られては無いと思います」
「ま、大丈夫でしょう」
あれ? 思ったよりも軽い?
かなみさんのお母さんはお茶を入れながら言う
「最近かなみの機嫌がいいのはやっぱりあなたのおかげなのかしら?」
「いえ、そんな……」
そうだったら嬉しい。
「今回だって昨日の夜から弁当を楽しそうに作っててね」
やばい、すごい嬉しい。
「で?」
「……ん?」
何が?
「かなみとは何処まで進んでいるのかしら? キスぐらいはした?」
「!?」
お茶を吹きそうになった。
「どうなのよー」
ニヤニヤと聞いてくるかなみのお母さん。
これは……更なるピンチかもしれない。
俺は咄嗟に携帯を出して
「少し友達に話してきます!」
と廊下に飛び出した。
『……何だ、お前何処にいる』
あれ? 伸二不機嫌?
『今かなみさんの家、酔ってたから送っていった』
『とりあえずお前は帰ってこい、野代さんの荷物残ってるぞ』
ああ、忘れてた。
『なるべく早く戻ってこい……こっちはピンチだ』
伸二の後ろでバカ騒ぎをしている由美さんと明里さんの声……
『大変そうだな、すぐ行く』
『ちょっとまて』
『ん?』
何か声のトーンが変わった。真剣な話か?
『どうした?』
『……いや、また今度言う』
『お、おう……』
変な伸二。
その後、伸二と共に明里さん達の暴走を止める為に一悶着あったのはまた別の話である。