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猫と一緒におばあちゃん大家に拾われる

作者: もち雪

地の文を練習用で書いていますが、そもそも正解が不明です。

将来的に、同じタグの小説が集まれば、短編集としてまとめるかもしれません。

 給料日の一週間前、仕事から帰宅して着替えると、俺はアパートの炬燵の中1人小さく丸くなる。


 しかしオレンジ色の明かりの炬燵の中は、成人男性の俺にはだいぶ狭すぎる。自分の体のデカさのせいで、腰に焼けつく熱さを感じすぐに中から抜け出す事になった。


 子供の頃の様にぬくぬくとした、炬燵の中に入って居られる事も出来ず。


 仕方なしに俺は腹の音を聞きながら、テレビを見る。テレビでは新しいニュースがないのか、今朝見た覚えのある南国に降った初雪の話を、若い女性のニュースキャスターが表情を変えず読みあげている。


  ――もしかしてこの調子なら、近い内に独居暮らしのサラリーマンが餓死なんて、ニュースに流れてしまうかもしれないと、また気が重くなる。


 人生いろいろな事があるもので、今月の内にエアコンと通勤用自転車が逝ったのだ。


 そして給料の一週間前にこの状態である……。カード類は前回の里帰りの際に、うっかり実家に置いてきて近いのだか、電車代をケチってまだ行けていない。


「最悪、靴は食べれるのだろうか……」

 本革の靴ではないにも、関わらず少しくたびれた革靴を見ながらそんな事を考えてしまう。


 楽しみにしていたラーメンでも食べようと思いたつも、カップラーメンも、インスタトラーメンもない。

 冷蔵庫の上にあったのは、カイロやマスクの箱がすっからかんの白いケースの中にポッーンと入っているだけだった。


 水道の蛇口からの水は、ちゃぽちゃぽ音をたてて、飲めば腹は少し膨れるが、腹の減りはおさまらない。そして諦めて蛇口をしめた。

 

 すると、代わりってわけではないだろうが外の猫がとてもうるさく鳴きだした。


 ――そして俺は不埒な事を考える。


 テレビのcmでは、猫が缶詰から人間でも食べれそうな、カツオのフレークを食べている。


 ☆


 俺の部屋から出て、少し歩いたアパートの階段下、猫は居たが俺のカツオフレークは無かった。


 このまるまる太ったハチワレの猫が、俺の猫フレークを食べてしまったのかと、猫の口もとを見ると何か猫が咥えている。


 ――えっ? これは1000円札? このハチワレの猫は、1000円札に見える何かをくわえていたのだ。


「お前は俺の福の神だ!」


 そう言った俺の手は、ゆっくり、精密に、一本、一本の指が動きを合わせてふわふわな猫を捕まえようとするが、さすが獣ひらりひらりと避けやがる。


 ――おれの1000円札は、なんてすばしっこいんだ!?


「まぁ、吉田さん猫好きなね」


 その声に顔を上げると、1号室の大家のおばあちゃんがセーターとズボンにショールを身に着け立っていた。


 そしてさっと猫を捕まえて俺に手渡す。ただものじゃない。


「あらあら、お金、これは交番に届けておくわね」


 猫が、くわえていた1000円が、大家さんの目にとまったらしい。猫の可愛らしい牙の見えいる口から軽々と紙幣を取り出ししまった。


 猫は「ニャーン」って鳴く。俺は千え――んと心の中でつぶやく。


 大家さんはいつから、こいつと俺の攻防を、どう見ていたのか知らないが……。


「貴方が飼ってくれて、本当に助かったわ」

 と、言って1号室へ帰って行った。


 大家さんは、本当ににいいひとなので対処に困る。


 そして俺と猫はしばらく見つめあい。暴れもせず、逃げもせず「ニャーン」と、早く家へ連れて帰れとまんまるな目と、小さな牙の見える小さな口で鳴いたのだから、しぶしぶながら家に連れて帰る事になった。


 そして家の中に、猫を離してから気づく、明日から猫の分も餌代もかかる事に。


 俺はその時、サラリーマンと猫が餓死と、読み上げる。あのニュースキャスターの映像が頭に鮮明に浮かんだ。


 ☆


 そして月日は早く、今日は給料日、久しぶりのビールを買って家に帰ると、俺の帰りをハチワレは今日も玄関で待っている。


 しかし俺が部屋に入っても誰かを探すそぶりをしてから、しばらくして諦めた様に、炬燵の中に入っている。


 猫はちゃんは、俺を飼い主と認識しているだろうか? いや無理だろう。


  そして俺の家のドアのチャイムが鳴ると俺と猫は喜んで玄関へ向かう。


 玄関の扉を開けると、今日も大家のおばあちゃんが、タッパに入った料理を持って待っていた。

 

「あの良かったら、今日はイカフライを作り過ぎちゃったんだけど食べてくれないかしら? 猫ちゃんにはこれ」

 と、言っておばあちゃんは、俺が食べるはずだったカッオのフレークを猫に見せる。猫は、おばあちゃんに体を擦り付けながら媚びをうるのに夢中だ。


「いつも、ありがとうございます。良かったらこれビール一緒に飲みませんから?」


 もしかしたら猫も俺もこのおばあちゃんに、拾われたのかもしれない。


 おわり


 


 

 

見てくださりありがとうございます。


小説を書くと、何ヶ月後に、君(書いた小説)あぁー地の文もっと増やすべきだよー! 確認したのに文章がすごく変だよー! が、同じ小説に何度もあって凄く驚きます。



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