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あまりのことに全力でツッコミを入れてしまったが、これで晴れて悪役令嬢を選べるようになった。

今回の顛末を友人へ送信する。


『それがコンサルって普段のオンラインも監視してるみたいなんだよね』


そこで有用な情報をゲットした。


「つまり、飛行船とか蒸気機関車とかの画像をよく見てたらクラフトしやすくなるとか?」


『そういう事 サバトとか宗教的な事件を追いかけてたらコープスペイントなのかもね』


AIのやつ無駄に情報収集能力が高い。

主人の趣味を把握してより高い満足感を得られるように手配しているのかもしれないけど。

ちょっとした興味として検索した事柄を私のヘキと捉えるのはどうかと思うぞ。


「ヘキじゃないって言いながら検索すればあるいは……!」


『コンサルをオフれ』


ソフトを差しっぱにしながらヘッドギアで検索すると起こる現象らしい。

面倒くさがりな性格がアダに! よくできているもんだ。





ということで、悪役令嬢だ。

女性キャラの身分によって攻略対象ごとの好感度初期値が決まっているが、悪役令嬢は基本的にマイナス値から始まるそうだ。

バッドエンドを三回も経験したプレイヤーに攻略させる気がないと思われる所業ではあるが、むしろ耐性があるという判断なのかもしれない。

もうなんでも来いよ。

三度も理不尽な死を経験した私に怖いものなどないわ。


それに、一つ気付いたことがある。

私がこうも乙女ゲームと相性が悪い原因は、恋愛シミュレーションが苦手だからだ。

魅力的な異性が揃っているのだと思う。でもなんていうか、自分が恋愛したいというよりもガチ恋の友達を応援したいというか、それぞれが幸せになる姿をただただ見守りたいというか。

そもそも、ゲームって自分がするより見ている方が楽しいと思うこともある。実況とか見てエアプレイしている方が楽しいもん。


しかしそれはそれ、今回こそハッピーを回収したい。

ここまで来ると意地だよね。

これで私も流行の悪役令嬢になれるぞー!!


名前を決めて、外見を決めて、いざ乙女ゲームの世界へ!

好感度マイナス? 皆に嫌われている?

関係ないね!

ゲームは! 楽しんだものが勝ちだから!!


ふわんっと浮き上がるような感覚。

目を覚ますと同時に、目の前に現れて、泡が弾けるように消えていくタイトルロゴ。


自室なのだろう、豪奢なしつらえの家具に囲まれベッドで目覚めた私は、夜明けの薄明かりの中で一つ大きく息を吐いた。

両手を見れば、指が短く、少しばかりふっくらしている。それでいて、綺麗に手入れされている。

幼少期スタートだ。今でも我儘で嫌われているため、ここから挽回していく必要がある。


「ふふ、それでこそ燃えるってもんよ」


ぐっと拳を握る。

今度こそ即死しないといいな!

ここまでで大体の雰囲気や傾向は掴んでいただけたものと思います

次からが本編。短いですけども

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