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ともかくハッピーエンドだったので、アップロードした。

タイトル付けろって言われたから、『AIからの脱獄』と付けておいた。

それから友人に、雄っぱいの在処を聞き出す。


「雄っぱい……どこ……?」


『草 三十二番目にあっぷしたやつ』


最新版じゃねーかよ。


「やり込んでるよね。何回クリアしたの」


『平均二日で一回くらい? 早いと三十分で終わる』


どうやって。

こっちは一回終わるまでに数か月かかってんだぞ。

改めて友人の変態性が浮き彫りになってしまった。


「動画見てくる~」


『増えてるから気を付けて』


忠告通りに、まとめサイトを確認したら、動画数が五十六まで増えていた。

お前は何をしているんだ。


ついでだから自分の動画も確認してみる。

こういうのってどうしてもエゴサしちゃうよね。

といっても、アップしたてってこともあってか、表示すらされなかった。悲しい。後で見にこよう。


友人の雄っぱい動画はすごかった。

しょっぱなからリドケイン様のところに突撃したかと思ったら、家人と仲良くなり、家に招かれたと思ったら、騎士団に差し入れを持って行ったり忘れ物を届けに行ったりして、筋肉愛好会を立ち上げたと思ったら、令息令嬢の会員をかき集めて騎士団と交渉してボディビル大会を開いたり、その一環で触感とかいう部門を作って合法的にお触りしていたり。

友人の隠された企画力と行動力と情熱という才能に驚きと眩暈がしっぱなしだった。

あと雄っぱいはすごかった。

ポージング選手権で胸の前でハートマーク作ってウインクするという謎ポーズで画面内の令嬢が何人か昇天してた。クラフト嬢もその一人だった。


「雄っぱい笑った」


感想を友人に送る。


『そっちのも見たけど長いね 途中で飽きた』


「すまんね。迷走してた」


『強制ハピエンとか初めて見たわ おつかれ』


「不完全燃焼なんだよなー」


『これ知ってる?』


「知らないから教えて~」


『完全BLルート成功』


「ちょっとチャレンジしてくるわ」


そういえばそれがあった!

トトルに頼めば洗脳してくれるかな?

いや、また最初から執事として育てなきゃならないんだった。めんどくせ。


「ん~、のんびりやる」


『コンサルが前のデータを参照するから次からは楽だよ』


そういえば、クラフトしまくってたら最初からツールがあるとか言ってたっけ。

それなら人材育成は前より簡単かもしれない。


「大阪とプロレス残ってたらどうしよう」


『草 頑張れ』


「がんばるー」





国盗りルートが流行るようになったのは別の話。





***




「いろんな動画見たけど、なんかシナリオが偏って来たっていうか、みんな同じような攻略をするようになったよね」


『そういう目線で見ると新しさはないよね 安定はしてると思うけど』


「筆頭クラフト嬢ね。なんか目新しいことないかな~」


『これ知ってる?』


「知らないから教えて~」


『ペアリング攻略ができるようになるらしいよ』


「え? ソロじゃなくて?」


『協力プレイもライバルプレイもできるんだって』


「へー。クラフト嬢と一緒にやるとしたらどうなる?」


『こっちはクラフトしてるから好きに動いて』


「ソロじゃん」


『わかった 一緒に雄っぱいを揉みしだこう』


「誘い方よ」




***

おわり

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