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公式サイトにアップされているハピエン動画はカテゴリ分けされていない。

なので、ファンサイトに接続して分類・ランキング化されている動画タイトルとハンドルネームから目的の物を探し出す。

そうしないとマジでわっかんねぇから。

動画の一部をサムネイル化しているらしく、ざらっと画像が並ぶ。その下に各種情報。投稿日時と再生回数が表示されれているのが地味に嬉しい。


「えーと、クラフト嬢のものは、ってか」


サイトのトップページに有名プレイヤーの特集ページへのバナーが表示されていたのだが、当然のごとくクラフト嬢のものもあった。

これ幸いとばかりにアクセス。投稿動画三十六に対して、それぞれ寸評と見どころまでもが加筆されている。ページ下部には応援メッセージまで着いており、友人の人気のほどがうかがえた。


「っつーかクリアしすぎだろ」


こちとらまだ一回もハピエン到達してねーんだぞ。異常者め。

参考に他にまとめがつくられている有名プレイヤーのページを見に行ったら同じかそれ以上の動画数だった。界隈の変態どもめ。


「で、リドケイン様をお触りしている奴はどれだ……?」


友人の動画まとめからそれらしきものを探す。

しかしわからん。全部、クラフト作品がメインとしたサムネイルばかりで、肝心の人物が映っている場面は一つもない。


「わっかんねーよ! っつかこいつ、悪役令嬢キャラしかやってないのか」


動画説明にはどのキャラでプレイしたものであるかの表記もあった。

アップロードしたものに限るが、全て悪役令嬢キャラだ。他の面々でもやらないはずがないので、実際のプレイ回数はこれ以上であると推察できる。

お前……公務員だったよな……? イベントごとがあると駆り出されるわーとか愚痴ってたし、プレイ時間はどこから捻出を……?

一人だけ時間の流れが違う中で生きている可能性がある。

いやここのプレイヤー全員そうか。


目的の動画がどこにあるかは直接聞こう。

触れてはならない闇に近付いた気分になったので、サイトをそっ閉じした。





ということで、王太子はスカーレット様に決まりました。ぱちぱち。

ただし内々の決定ということで、会議に出席した面々以外へは口外しないようにと緘口令が敷かれることになった。

とはいえ、各陣営の首脳陣が集まっていたので、各々の態度から結果がどうであったかは推して知るべしであろう。

今まで中立だった家もスカーレット様へすり寄ってきている感じがするし、こりゃ大勢が決したな。


「さー、仕上げのお時間だ」


執務室で格好つけたポーズを取ったら、いつの間にか目の前にメニウェルちゃんとタリーちゃんがいて跪いていた。

なんだろう、そこはかとなく恥ずかしくなった。


「独り言では寂しいだろうと、二人を手配しておきました」


誰も居ないと思ったからやったのに!

いらん気遣いとそれを実行できるだけの実力が今は恨めしい。


「コホン。各家への工作と情報操作ありがとう。トトルもね」


「いえ」


なんとなく不満顔なのは、立てた作戦がいろいろと裏目に出たりしたからだろう。

街道封鎖は失敗したし、塩を買い付けて国外に売りさばく案は失敗したし。

まあ、腐るもんじゃないから倉庫にでも置いておけばいいと思っていたら、腹立ったのか王子派の貴族領地の各地で塩撒いてた。普通にもったいないからやめなさいよ。


「あとは……卒業パーティか」


やっとここまできた。長かった。

ライバルになるはずだった各女主人公キャラを攻略対象とくっつけて、スカーレット様を擁立して、男装して御使いになってプロレスして……その苦労が報われる。はず。苦労? とは?

最後の一幕、最後まで油断せずに行こう。

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