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色々と見て回ってわかったことは、フリーシナリオシステムにおける難易度調整についてだった。


つまりコンサルがプレイヤーの趣味や知識の幅を習得して、ちょうどいい難しさ、になるように演出するという謎の配慮である。

周回するたびに違う問題にぶち当たるというのはこのせいだ。

界隈でクラフト嬢と呼ばれるようになっている友人が這い上がれないほどの沼に引きずり込まれているというのはこういうところにある。

要するに、立場が同じで台詞やルートを同じものにしても、前回と同じ結果は得られないという事だ。

そりゃ工夫が必要とかいう結論になるわなー!


「なんだそれひっど……」


選択肢毎の確定ルートを調べて一覧化しているサイトもあるけれど、結局のところ行動指針の一つにしか過ぎない。

そもそもの選択肢を無視することもできるわけだし。

たどり着いたエンディングが真にハッピーであるかは、プレイヤーの心持ち次第という、なんともふざけた結論がどこかのブログに書いてあった。


「と、いうところはさておき」


知りたいのは、悪役令嬢キャラにおけるハッピーエンドまでの道のりだ。

攻略サイト曰く、出てくる選択肢を選ぶだけではどのルートでもバッドエンド。

良さげに見えても処刑される。理由は父親の悪事がバレてーの道連れだ。


悪役令嬢って、悪役の娘って意味なのかよー! と思わず呟いてしまった。

でもさ、確かに脱税してたけど、それ処刑されるほどの事か?

それにルートによっては攻略対象と恋仲になっていたりするんやぞ。タックル小僧はまだしも、他の令息はそれなりに高位貴族で……。


「それもダメ押しになるのか?」


やつらには婚約者なりがいたし、政界に影響があるからとか……でもそうなるとエケル君が相手の時は波風が立たないはずなのにおかしいな……?

そもそも、攻略系を完全無視して進めても処刑されるルートもあるし。

ってことはその部分は全く関係ないってことだな、うん。


「んーもう!」


財務関係の人間が脱税してたから見せしめ! って感じなのかな。

となると、防ぐためにはどうしたらいいのか。


まあ、とりあえずは父がカネを集めた理由を判明させるところからかなぁ。

でも改心させたところでやっちまったものがなくなるわけではないから、工作の必要はあるだろうな。


そこからいこう。

さらに別の謀略に巻き込まれていたらどうしようもない!

いい感じの難易度になるなら簡単に解決するでしょ!

それは逆に言えば……逆に言うと人生の悲しみを再発見するだけだから言わないけど。


まあ、もうちょっと色々探してから進めるようにしようかな。

悪役令嬢でハピエンにたどり着いた情報でもあれば、参考になるかもしれないし。

しかし乙女ゲームって絵と声が違うだけの作業ゲーだと思ってた。

シナリオが違うと……全然違うんだね……。


ということで、一週間。

ゲームは凍結したまま情報収集を行っていたのだが、仕事とか他のゲームの片手間だったのでたいしたものは集まらなかった。

一番有用だったのは、やはりクラフト嬢からのアドバイスだ。


「悪役令嬢のハピエンルートがわかんないよ~」


『クラフトだけしてたらなんとかなる』


私もクラフト道を究めようかな。

お前それ、ある意味でAIコンサルからも見放されてるんじゃないの。もうシナリオいらないだろって。別のゲームじゃん。


「って、そういうことか」


別のゲームにしてしまえばいいんだ。

そしたら友人みたいに、処刑されちゃうどうにかしなきゃーと悩む必要がない。

卒業パーティに出席すればハピエンなんでしょ?

最悪、どっかに雲隠れして最後に会場に侵入すればそれでおーけーだ。

プレイヤーが私なので、コンサル判定でセーフになるに違いない。


「うーん、こんな攻略方法があるとは」


悪役令嬢転生モノを読みすぎて、運命にあらがう生き方みたいなものに執着してしまった。

そんなものは一切必要ない。


あと、友人との会話で、こまめなセーブにはロードの存在がセットになっていると聞いて呆然とした。

オートセーブ系のアプリに慣れ過ぎて失念してたけど、確かにそうだわ。

ま、でも使わなくてもなんとかなるし。

一応、頭の片隅に、使い方に関する話を置いておこう。く、悔しくなんてないやい!


つまり専門知識を持つほど難易度は高くなります

ソースの正誤は分からんです

たぶんコンサルが上手くやる


なお今回イージーモードなのはお察し

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