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神と人の契約戦書 ~神話と共に人は生きる~  作者: 氷室莱那
第五章 暗き闇が蠢き 天空は狂う
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第五章ー➅

「二人とも、お疲れ~ どうだった~()りあってみて?」

怯えていたアリスの手を引いて黎芭さんのもとへ行くと、今回の模擬戦の感想を聞いてきた。


「どうって言われましても・・・ とてつもなくめんどくさい能力ですね、この古具は・・・」

思ったことそのままを彼女に伝える。

「めんどくさい?」

「ええ、水晶を思うように作り替え自由自在に操る、これを相手にしろって相当ですよ。それに、多分ですけど水晶を壊しても壊しても音を鳴らすたび水晶が復活するんじゃないんですか?」

「その辺は私じゃなくて、アリスちゃんに聞いてもらった方がいいな~」

そう言って、黎芭さんがアリスに視線を送る。

「え、えっと説明してもいいんですけど・・・ 椅子のある場所に行きませんか?正直今すぐ座りたくて・・・」

アリスがそう言ってきたので、よく見るとアリスの足が震えていた。

それを確認した僕たちは、この部屋を出て上のカフェスペースへと向かった。


♢♢♢♢♢

「それで、能力でしたよね・・・」

カフェスペースに言った僕たちは、紅茶を飲みながら先ほどの模擬戦の話をしていた。

「うん、結局能力は翠波君が言ったものであってるの?」

「そうですね・・・ ほとんど正解で、少し間違っているが答えですね。詳しくは教えませんが、正直物凄く強いですね。義兄さんが言ったように相対すると、戦いたくないとは使用していて感じますね・・・」

「それに、一撃の威力が高くないとはいえ連射できますし、やろうと思えば出力を急激に上げることが出来ますので、あらゆる戦闘が出来るのは物凄く汎用性が高いですね」

アリスが『フェイルノート・オートクレール』を使用した感想について、自らの客観的な意見を述べる。


「確かに見ていた感じ、水晶の弾丸を無数に作ったり、水晶で銃身を作って高出力のレーザー撃ったり、盾や縄を作ったりと色々作り放題だったね。私はこれほど汎用性の高い古具をあまり見たことがないね」

黎芭さんの言う通り、今までの戦闘経験の中でこれほど汎用性の高い古具を見たことがない。

それ故に戦いづらかったし、『裏』に繋がる人間の手に渡らなくてよかったとも思っている。


「それで、もう一つ聞きたいんだけど・・・」

黎芭さんは何か気になったのか、アリスに質問をする。

「翠波君と模擬戦してみて、どうだった?」

「どうとは・・・・?」

「戦ってみて怖かったや楽しかったなどの気持ち、教えてくれない?あたしの予想だけど、今日初めて戦闘したんだよね?それで、どうだったの?」

身体を机から乗り出して、グイグイアリスに迫る。初めて戦闘したアリスの精神面を心配しているように見えるが、単純に興味があるだけなのかもしれない。

「そ、それは・・・ その・・・内緒です!!」

(言えるわけないじゃないですか!!あの時のテンションが物凄く高ぶっていて、古具使うのに夢中で何にも覚えていないって!!)

アリスが、顔を赤らめながら答える。

(なんで、顔を赤らめているのだろうか?)


「まぁまぁそういうことにしておきましょ~」

(あれ、絶対模擬戦の時のテンション見られたくなかった奴だよね?それにしても、恥ずかしがってるアリスちゃんかわいいな~)

「それで、この後どうするんですか?することが何にもないなら、僕たち帰ってもいいですか?」

「そうですね、『この子フェイルノート・オートクレール』の所有者になれましたし、能力確認の模擬戦はしましたので、これ以上やることはないかと・・・」

「帰る前に少しだけ、バイタルチェックかなぁ~ 模擬戦する前のバイタルは見たけれど、模擬戦後つまり『フェイルノート・オートクレール』を使用した後のバイタルの確認だね。何か、私たちの知らない代償などがあるかもしれないから、それのチェックだね」

初めて封印を解かれた古具『フェイルノート・オートクレール』。それはメティスさんでも能力がわからなかった、つまり所有者にどれほどの代償があるか、何もわからないということ。

だからこそ、バイタルチェックが必要らしい・・・

「ちなみに、覗きに来ないでよ~」

「行きませんよ!!!!」

そんなやり取りをして、黎芭さんとアリスは模擬戦していた場所の横にの部屋に入って行った。


♢♢♢♢♢

二人がバイタルチェックに行ってしまったので、一人で紅茶を飲んでいると・・・

「なんじゃ、翠波。おぬしのみか」

メティスさんがポットとクッキーを持ってきて、僕の前の席に座った。

「メティスさん、黎芭さんについて行かなくていいんですか?一緒にやった方がいいんじゃないんですか?」

「それがのぉ・・ 妾はそこまでああいうのには詳しくはないんじゃ・・・」

(衝撃の事実!!)

びっくりした顔をメティスさんに向けると、わかっていたような顔をする。

「そんなに驚くことかの?妾は元々『知識の神』じゃ、医療や治癒をつかさどる神ではない。それは知っておるじゃろう?」

「ええ、まぁ・・」

「それに、娘と同じで戦女神の側面も持っておる。故に、『知識の神』と言っても医療面には疎いんじゃよ・・・」

「そうだったんですね・・・ あれ、でもアリスの古具の契約時にはバイタル確認していましたよね?」

そう、最初の契約の時にはメティスさんがバイタル確認をしていた。

「それはその・・一応何度かやったから、慣れておるだけじゃ。それに、慣れておると言っても契約前だけで、契約後に関してはほとんどわからぬ!!」

少しまくしたてるように、言う。

「落ち着いてください、メティスさん」

なんとかメティスさんを落ち着かせる。


「すまぬの・・・」

落ち着いたのか、今はのんびり紅茶を飲んでいる。

「いいですよ。とはいっても本当に待ち時間は暇ですね~」

「別によかろう・・ 最近は忙しかったのじゃ、少しくらいこのような時間を過ごしても罰は当たらぬよ・・・」

「ですね・・・」

そんな会話をしながら、僕らは紅茶を飲んで、束の間の休息を楽しむ。

はいどうも作者です。

今回はインターパルな感じの話ですね。

そしてメティスさんが実はそこまで医療に詳しくないという驚きが公開されましたね。

まぁ、『知識の神』ではありますが、医療専門ではないので・・・

[そんなことより、また最近私たちの出番がないのですが・・・?]

げぇいつの間に後ろに!?というか何でいるの、ワルキューレ・ヌルさん!?

[問答無用!!成敗!!]

ぎゃああああああああ!!!!

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