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神と人の契約戦書 ~神話と共に人は生きる~  作者: 氷室莱那
第四章 天嵐が舞い 太陽は輝く
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第四章ー⑩

「それで、一体何で苦戦してるのさ・・・」

蓮が苦戦している物について聞いてみる。


すると

「真央先輩の教え方が悪いんだよ!! さっきから「ここはそうじゃない」だの、「ここはそう書くんじゃない」だの、抽象的過ぎてわけわかんないよ!!」

と叫んできた。

それに対して、真央先輩は

「お前がミスをする箇所が多いのがいけないんだろうが!!というか、見てみろよこの漢字の少なさ!お前は小学生か!?しかも、記入するところも微妙に違うし・・・」

と一息で言い切って、頭を抱える。


真央先輩から、蓮の作った資料を見せてもらい、目をつむる。

「ごめん、真央先輩の言うことに反論できないや・・・」

「なんで!?」

蓮が驚愕して聞いてくる。

「「なんで!?」じゃないよ!!なんで、平仮名のが多いのさ!?しかも、漢字も微妙に間違ってるし・・・ そういえば蓮?今思ったんだけど『執行者』の時の報告書あるでしょ?あれ、いつも誰に書いてもらってる?」

そう、実は『執行者』の時の報告書も紙媒体であり、蓮が苦手としている。けれどいつもしっかりと中身が書かれている。蓮は「あたしが書いた」って言っているけれど、もしかして・・・

そう思って、蓮に目を向けると

「ひゅ~ ひゅ~」

目を背けながら、ならない口笛を吹いていた。


「お、おいお前・・・」

最近『執行者』の協力者として参加した真央先輩が察したように、声を出す。

心なしか、額に汗が出ている。

周りを見てみると、こっちの話を着ていたのか蒼架会長は目を見開いて、「マジかこいつ・・・」みたいな表情をしている。


「ま、まさか・・・ ねぇ聞きたくないけどいつもの報告書を書いているのって、蓮じゃないよね?」

確認のため、もう一度聞いてみる。

「えっ、書いてるのあたしだよ?何言ってんの・・・?」

目を背けるだけでなく、顔を背けながら弁明する。

「正直に言えば、黎芭さんには言わないから・・・」

そう言うと、蓮が急に土下座する。

「すいません!!報告書全てヘイムダルに書いてもらっていました!!今までのやつ全てです!!」

「だから、このことだけは黎芭さんには言わないで!! お願いします!!」


「おい、翠波・・・ こいつマジでやばくねぇか・・・?」

真央先輩が聞いてくる。

「これでも電子媒体での資料作りは、黎芭さんと同等の速度で終わらせて、しっかりこなすんですけどねぇ・・・」

「お前、それマジで言ってんのか・・・?それじゃあ、何でこんなに紙媒体は失敗続きなんだよ!!」

紙媒体での失敗の理由を聞いてくる。

「多分ですけど・・・ 電子媒体はキーボードで文字を打てば漢字に変換されるじゃないですか。でも紙媒体は自分で漢字を思い出さなきゃいけないからじゃないですか?わかりませんが・・・」

原因を僕なりに真央先輩に伝えてみる。

「そんなんじゃないよ!!単純に自分で漢字を書くのがめんどくさいだけだよ!!」

ドヤ顔をしながら、答える。

「「いや、ドヤ顔するなよ!!!!」」


♢♢♢♢♢

蓮の仕事を手伝い、何とか終わらせて帰り道に着いている。

「うう~きつかったぁ~」

蓮がぼやいている。


「なにが「きつかった~」だ。こっちの方がきつかったわ!!」

真央先輩が蓮に文句をぶつける。

「なんで、記入する場所から教えなきゃいけないんだよ!?しかも、ほとんどの書類でミスるし・・・」


「なんで、俺まで手伝わなきゃいけないんだよ・・・」

蒼架会長も同じように愚痴をこぼす。

「あいつ、マジで・・・ 天華どうにかしておいてくれないか?せめて、まともに書類を作れるくらいに・・・」


「僕じゃ無理なんで、契約神のヘイムダルにお願いしてもらってもいいですか?というか、最悪黎芭さんに伝えますよ」

「うん?お前あの店長には「言わない」って言ってなかったか?」

「いや、さすがにあれは噓です。言いますよ、彼女なら多分蓮にしっかり教えられますので・・・」

「じゃあ、よろしく頼むわ・・・」

そんな会話しながら、僕らは駅に着いた。


「翠波~帰るよ~」

蓮はすでに改札に入って、僕を呼んでいる。

「わかった、今行くー」


「それじゃあ会長、真央先輩今日はお疲れ様でした」

会長と真央先輩に挨拶をして、改札を抜けようとする。

「ああ、ちょっと待てお前ら来週また模擬戦、いや契約戦書があるのは知っているか?」

会長が確認のために聞いてくる。

「ええまぁ・・・まだ、対戦相手は発表されていませんが・・・ それがどうしたんですか?」

そのことを聞いてくるってことは、何かあるのか?

「単純に本気を出すなっていう忠告だよ。というか、お前らが本気出すと殆どのやつが一瞬で負けるだろうが・・・」

なんだ、そんなことか・・・

「流石に本気は出しませんよ・・・それに古具を使う気もありませんよ・・・」

「ならいい。それと、生徒会の人間が負けんなよ」


今まで、会話に入ってこなかった真央先輩が

「アザゼルがなんか言っていたが、嫌な予感がするらしい・・・ まぁ、とは言ってもアザゼルの勘だから・・ あまりあてにしなくてもいいぜ」

そんなことを言われると、いやがおうにもこの前の『依頼』の内容を考えてしまう。

「まぁ、頭の片隅にでもおいておきますね。それじゃあ、お疲れ様でした」

そう言って、改札を抜ける。


電車が来たので、乗り込む。

「遅いよ、翠波~」

「ごめんごめん、会長から聞いたけど来週に契約戦書があるのは知ってるよね?それに対しての会長からの忠告、「本気を出すな」っていうことと、真央先輩の契約天使アザゼルさんからの忠告「嫌な予感」がするらしい・・・」

「ふ~ん、もしかしてあの『依頼』に関することが起きるかもって言う解釈でいいのかな?」

「それでいいと思うよ、まぁ学園内でそんなことが起きることになったら、さすがに本気を出さざるを得ないよね?」

「まぁ、そこは各自の判断じゃないか?ばれない程度ならいいと思う」

そんなことを話しながら、電車に揺られていく。

少しだけ、胸の内に不安を残しながら・・・・・

はい、どうも作者です。

次回にからようやく戦闘に入れると思います。

とは言っても翠波たちは本気を出さないので、少し話数が続くかも・・・



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