第四章ー④
夜ご飯を食べ終えると、僕はフレイヤに話しかけた。
「フレイヤ、今週の休日にバイト入ってるけど来る?」
それを聞いたフレイヤが
「行くけれど、多分それってこの前の『依頼』の件も入っているのよね?」
そう、テスト前の最後の依頼で『執行者』として戦闘した『捕縛対象』の男たちの調査結果が『機関』から報告を受けるために、バイトとして来てほしいと黎芭さんから連絡が昨日入った。
「そうだよ。とは言っても日中は普通にお店でいつも通りだし、報告は夜に聞くって感じかな・・・ その時には、アルテミスにも来てもらいたいね」
(まぁ、今回の報告会には蓮や生徒会の面々も来るんだけどね・・・・)
「ということは、私はそれまで家で留守番ということですか?」
アリスの説教が終わったのか、アルテミスが話に入ってくる。
「うん、そうだよ。た・だ・し!留守番中ゲームは禁止ね」
そう言うとアルテミスの表情がこわばる。
「えっ・・・・!?何故ですか!?」
何故って・・・あれだけアリスに怒られたのに・・・
「アルテミスさん?何故、出来ると思ったんですか?」
アリスがアルテミスの言葉を聞いた瞬間、アルテミスの後ろに腕を組んで立っている。
「いや、あの・・・アリス様・・・?」
(あーあ、これはまた説教かな・・・)
「義兄さん、すいませんもう一度アルテミス様借りますね・・・」
アリスが笑顔でアルテミスを別室に連れていく。
「・・・フレイヤ、僕もう寝るね」
「うん、お休み翠波君」
アルテミスが連れていかれたので、話は終わりもう寝ることにした。
♢♢♢♢♢
時間は流れて、休日の昼間
「それじゃあ、アリス行ってくるね」
僕は、バイトに行くためにフレイヤを伴って家から出る。
「行ってらっしゃい、義兄さん。今日、夜ご飯はいらないんですよね?」
「うん、今日は黎芭さんのところで夜ご飯食べるから。それと、アルテミスの事よろしくね?」
「ええ、任せてください。絶対にアルテミス様にゲームはやらせませんから!!」
フンス!!と腕を前にして、気合を入れる。
(まさか、そこまでアリスが気合を入れているとは・・・・)
(まぁ、家の電気代とかを管理しているのはアリスだしなぁ・・・・)
「おお~気合入ってるねぇ~ それじゃあ行きましょ?翠波君」
フレイヤが僕の手を組んで、歩き始める。
「もう、フレイヤも急かさないで・・・ それじゃあ改めて行ってくるね!」
そう言って、僕たちは「HEAVEN」に向かった。
「ヤッホーお二人さん」
向かう途中。蓮も合流してきた。
「あれ、今日蓮もバイト入ってたっけ?」
そう、本来蓮が合流するのは夜に行われる報告会の時のはずなのだ。
なのに何故・・・・
「私も無理やり今日のシフトに入れてもらったんだ~ 夜から報告会なのは分かってるけど、黎芭さんがその間しっかり仕事出来ると思う?」
「それは、確かにそうだね・・・・」
「それに報告会ってことは、私たちが見たことも全て『機関』に共有するんだよ?黎芭さんが情報をまとめないと、共有するものもできないじゃん」
それは、たしかにそうだ・・・ もっともらしいことを言ってくる蓮に僕は違和感を覚えた。
「蓮・・・もしかしてテスト勉強が嫌だから、早めに僕たちと合流したってわけじゃないよね・・・?」
僕がそう聞くと、蓮は目をそらしながら
「あ、あははは・・・そんなわけないじゃん・・・・」
と答えて、口笛を吹いた。
「はぁ~ まぁ、別にいいけどね。この前の依頼で起きたことは間違いなく、本来起きないはずの事象。だったら、勉強よりは優先した方がいいのかもね・・・」
「さっすが翠波、わかってるー!!」
僕の答えに満足したのか、蓮が笑顔で肩を組んでくる。
「で・も、終わったらちゃんと勉強しなよ?ただでさえ普段の授業態度悪いんだから、テストはせめていい点とらないと・・・」
僕が蓮にそう言うと・・・
「わかってるって!!それに、いつまでもここで話すと、学園の時みたいに探られるよ?」
その言葉に気付いて、ハッとする。
今僕たちがいるのは「HEAVEN」に向かう道の途中だ。
「はぁー気づいてなかったんだね・・・ ま、いっか多分聞こえてないだろうし・・・」
「そんなことより行くよ、時間そろそろでしょ?」
そう言われて時計を見ると、バイトの時間が迫っていた。
「そうみたいだね・・・ じゃ行こうか」
僕らは、「HEAVEN」に向かった。
♢♢♢♢♢
「黎芭さん、来ましたよ~」
お店のドアを開けて、黎芭さんに挨拶をする。
「あっ、来てくれたんだ。お疲れ様ー翠波君、蓮ちゃんもありがとね」
黎芭さんが裏から出てくる。
「待て、黎芭!!おぬしまだ、昼ご飯を食べておらんだろ!!」
メティスさんが黎芭さんに裏から声をかける。
「まだ、昼ごはん食べてなかったんですか・・・ 早く食べてきてくださいよ・・・」
「黎芭、早く食べなさいよ・・・ というか今まで何をしていたのよ・・・」
フレイヤが呆れるように、こぼす。
「ごめんね・・・今まで今日の報告会の為に、この前の『依頼』の情報をまとめていたんだよ~」
それって、今までやっていたってことなのか・・・?
「黎芭さん、一つ確認なんだけど・・・ 朝ごはん食べた?」
「朝ごはんは食べさせたぞ。妾が食べさせなければ、多分朝ごはんも食べていなかっただろうな・・・」
ホッ・・・・
それを聞いて、僕ら三人は安堵の息を吐いた。
「とりあえず蓮、フレイヤお店開く準備しよっか」
僕は蓮とフレイヤにお店を開く準備を提案した。
「だね」
「そうね」
「というわけで黎芭さん、メティスさんお店開きますね。いいですよね?」
一応、店主なので黎芭さんとメティスさんに確認をとる。
「かまないよ、むしろお願いね~」
黎芭さんから許可をもらったので、僕ら三人はお店を開いた。
どうも作者です。
話が中々進まなくて申し訳ないです。
次回から話は少しづつ進みます。この章新キャラが出るかどうかは、作者の気分次第というかアイデア次第です。
まぁ、多分出るんですけどね・・・




