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神と人の契約戦書 ~神話と共に人は生きる~  作者: 氷室莱那
第三章 豊穣と銀月は輝く
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第三章ー⑬

今回の長い『依頼』の話、第二話目です!!

今回何故『執行者』が対象を補足できるのかの謎もわかります。


『HEAVEN』を出て、僕たちは現場に向かうため夜の街を駆けている。

幸い、僕たちの姿を見られてはいない。

まぁ、ビルの屋上などの高いとこを使って駆けているから当然だけど・・・


「『知啓』、今回の『依頼』内容は『あの依頼』と同じと考えていいんですか?」

『依頼』の内容を詳しくは聞けていないため、確認する。


「うん、同じと考えていいよ。ただし、暴走している人数が違うっていうのと捕鎖官が本格的に戦闘してるっていう点の二つだね」

人数が増えているのか・・・

しかも本格的に捕鎖官が戦闘している。本来捕鎖官は戦闘がメインではなく捕縛がメインだ。それなのに戦闘しているということは・・・


「もしかして、あの人からそのような指令が出たんですか?」


「どうやらそうみたい。戦闘不能に追い込んでから、解析文官に回すって今日の朝に連絡がきたよ」

でも、一つ納得がいかない。それなら何故僕たち『執行者』に『依頼』をするんだ?

確かに捕鎖官は戦闘がメインではないけれど、それでも今学園にいる一部の契約者よりは戦えるはずだ。

それなのに、何故・・・・?


「何で私たちに、依頼してきたって顔をしてるよ、『月穣』」


「フードで顔は隠されていたはずなんですけど・・・」

何で、僕の考えていることが分かったんだ?


「雰囲気で、わかるよ」

「『依頼』してきた理由は、簡単だよ。捕鎖官たちが戦闘慣れしていないんだよ。捕縛がメインで、この前の暴走した契約者たちみたいに抵抗なんてしてこなかったからね。まぁ、その慢心があったんだろうね・・・」


「そういうことですか・・・」

だから、戦闘経験が捕鎖官たちより多い僕たち『執行者』に『依頼』してくるのか・・・

そんなことを考えていると・・・

【状況が動きました!!捕鎖官たちが維持していた戦線が崩れました!!】

副会長から、通信が入ってきた。


「どうする、『月穣』『知啓』?」

蓮が聞いてくる。

情報が少ない・・・


「オペレーター、対象の契約者は何人いますか?」

副会長に、暴走した契約者の人数を確認する。


【契天者が三人、魔使者が三人の計六人。ひと固まりになって・・・ いえ、すみません今分かれました!!それぞれ、契天者と魔使者の一組が三つ!!】

そう来たか・・・なら

「僕たちも、分かれましょう。一人で、二人の相手をします。ただし、アルテミスはそれぞれに援護が出来るような位置についてくれないか」


「わかったよ、ただ相手の情報がないからその都度オペレーターに確認するけど、良いですか?」

蓮がいち早くその作戦に乗ってくれた。

【わかりました、こちらにいる会長たちと敵の契約天使、悪魔の情報を確認次第そちらに送ります】

『HEAVEN』の地下である『執行者』の本部には、相手がどの契約者であるか、敵の位置情報がわかる古具がある。

その古具は相手の契約者から発生する力の波動を感じることで、情報を手に入れてくれる。

ただし、契約している相手の名前などは分からないため自分たちで権能を確認して、オペレーターに情報を確認するしかない。


「その作戦には、私も賛成だよ。それに、まだ捕鎖官たちは動けないわけじゃないんだよね?オペレーター」

黎芭さんが副会長に確認する。


【ええ、そうです。一部の戦線が崩れ、そこからそれぞれ二人組に分かれただけで、まだ戦闘不能になっていない捕鎖官たちは多くいます】


「なら、彼らに連絡をしてそれぞれ三手に分かれて追うように伝えてくれる?」

「そうじゃないと、引き渡せないから」


【わかりました、そのように伝えます】

【そして、アルテミス様。すべての敵を撃てるような位置に誘導しますので、こちらの指示に従っていただけますか・・・?】

アルテミスが、こちらを見てくる。

僕は、それに対して頷く。

「了承しました。これよりそちらの指示に従います」


「オペレーター、それぞれのペアの位置は?」


【便宜上ペア1 ペア2 ペア3と呼称します。ペア1は北に、ペア2は南東に、ペア3は東に移動!! このままいくと、ある一店で合流する模様!!】


「了解、どうします?『黄昏』『知啓』」


「それじゃあ、あたしはペア2の南東に」

「私は、ペア1の北に向かうよ」

「じゃあ、僕はペア3の東だね」

それぞれ、向かう方向が決まったようだ。


【現在動ける捕鎖官たちに、それぞれのペアの位置情報を共有しました!!】

よし、準備は整った。

「『依頼』開始!!」

そう言って、僕たちはそれぞれの目標に向かって駆けだした。


♢♢♢♢♢

翠波たち『執行者』が向かっている途中・・・

「隊長ー!!ダメです、捕縛することが出来ません!!」


「落ち着け!!隊列を崩すなぁ!!」

捕鎖官たちが、隊長の指示に従いながら隊列を維持し続ける。


六人の暴走した契約者が暴れていた。

「こんなもんで、俺たちを止めようなんてあめぇんだよ!!!吹っ飛びなぁ!!」

うわあぁぁぁぁぁぁ!!ドォォォン!!


「だなぁ!!お前らもやっちまいなぁ!!」

「いいねぇ、この高揚感!! 初めて感じたこの感覚たまんねぇな!!」

「こんなもんかよ!?『機関』の捕鎖官は!!」

そこには、暴走している契約者が捕鎖官たちに攻撃を仕掛けていた。


「くそぉ・・ 攻撃が強すぎる・・・」

捕鎖官たちは、強すぎる攻撃の前に隊列を維持し続けることで精一杯だ。


「ふん、こんなものか・・・」

「それに、隊列を壊せる!! 終わらせな!!」 

ドガァン!!

隊列に穴を空ける。


「穴を空けた!!そこから逃げ出すぞ!! ペアになって逃げるぞ!!」

そう言って、それぞれペアになり逃げだした。


「しまった・・・逃げられてしまった」

「どうしますか、隊長。奴らに逃げられてしまったら・・・」

「ああ、被害が拡大しかねん・・・」

捕鎖官たちが途方に暮れていると・・・・

ひとつの通信が入ってきた。

【こちら、『執行者』聞こえますか?こちら『執行者』】

オペレーターの彩の声が彼らの耳に入ってきた。

はい作者です。

すいません、戦闘に入ると言いましたが入れませんでした。

ただし、次回からは必ず戦闘に入るのでご容赦ください。

ちなみに最後らへんに出てきた捕鎖官の隊長には名前はありません。

ですが、部下に慕われている気のいいおっちゃんをイメージしていただければいいかと・・・

それでは、また次回!!

追記ワルキューレは本編で任務に参加中なので後書きには来ません。

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