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神と人の契約戦書 ~神話と共に人は生きる~  作者: 氷室莱那
第三章 豊穣と銀月は輝く
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第三章ー⑫

さぁ、今回から『執行者』としての戦いが幕を開けます。

話数を使いますが、皆さんお楽しみに!!

「『依頼』が来たってことは、俺たちも一緒に行った方がいいか?」

会長が聞いてくる。


「いえ、今回の『依頼』は僕たちだけで対応します」

「それに今回は数が多いから、黎芭さんとメティスも出陣()るって言っています」

そう、今回は急にクラスアップし暴走した契約者が多いため、めったに表に出ない黎芭さんとメティスさんが出陣るのだ。それに、あの二人が戦うってことは敵にもそれなりの実力者がいるってことが証明されている。

もしくは、この前みたいに捕鎖官が捕まえることが出来ず逃げられた、これが一番ピンとくる。

最後に、一番考えたくないのが複数の捕鎖官を投入しても、いまだに捕まえることが出来ない。

考えたくはないけど・・・・

そんなことを考えていると、副会長が

「ならば、その仕事ぶりを見せてもらっても構いませんか? それに、あなたたちのオペレーターの黎芭さんも戦うのでしょう?だったら、オペレーターいえ連絡役がいた方がいいでしょう?」

と進言してくる。


確かに、連絡役は居てくれるとありがたいけれど・・・

〔わかったよ、じゃあ来てくれるかな?〕

〔それに、そろそろ仕事の様子も見せておいたほうがいいかなって思ってたから〕

聞こえていたのか、切っていなかった電話から黎芭さんの声が聞こえる。


「はぁ、わかりました・・・ では今から『HEAVEN』に向かいますよ。黎芭さん、現場の状況はどうなっていますか?」


〔う~ん、何とか持ちこたえているみたい。けど、徐々に押され始めているかな?対象が暴走しているのも相まって、中々捉えられないみたい〕

やっぱりか・・・ この前の『依頼』も似たような状況だった。

それが複数人も・・・ 仕方ないか・・・


「わかりました、これから向かいます。準備お願いしてもいいですか?」

『執行者』としての戦いの準備を黎芭さんにお願いする。すぐに、向かえるように。


〔もう準備してあるよ、あとは二人がこちらに来るだけだよ〕

さすがは黎芭さん。蓮に目を向ける


「オッケー いつでも行けるよ!!」

会長たちにも目を向ける。

全員がうなずく。


「アルテミス、眷属呼んでくれる?今から電車を使おうとすると、時間がかかる」

黎芭さんとの電話を切って、アルテミスを喚び出して伝える。


「わかりました。『我は狩猟の女神 汝らは我が眷属 我呼び声に応え今ここに来たれ! 狩りの呼び声!!』」

銀狼ーコメットが顕れる。コメットだけでなくそれに従う狼が数匹顕れる。


「今回は、共に向かう人が多いため、コメットに従う狼も喚びました。これでよろしいですか、翠波様?」

喚び出されたすべての狼が人を乗せることが出来る大きさをしている。


「ありがとう、アルテミス。それじゃあ、向かいますよ。皆さんは彼らに乗ってください、蓮はもう慣れてるよね?」

蓮は少し怯えているのか、何か言いたそうな顔をしている。

「どうしたの、蓮?」


「この狼の速さってどのくらい?」

冷や汗をかきながら、聞いてくる。


「コメットと同じ速さだけど・・・」

そう言うと、蓮が頭をかかえて叫び出した。


「うわぁぁぁぁぁぁぁ!! それ絶対やばいやつじゃん!! 私嫌だよ!?向こうに着いた瞬間、酔って吐きそうになるの!!」

何を言っているんだろう? あの速さが楽しいんじゃないか・・・ (二~三週間前に起きたことをなかったことにしています)

それを聞いていたのか、生徒会の面々も冷や汗を流している。


「マジでか・・・」

「あたしの命今日までだったのかー」

何人か遠い目をしている。


「そんなぐずぐずしてないで、向かいますよ。コメット頼むよ」

そう、コメットの上に乗り指示を出す。

ウォォォォォン!!!

遠吠えをして、僕の指示に応えるように窓から外に飛び出す。

それに続くように、従う狼も蓮たちを乗せてついてくる。


♢♢♢♢♢

「着きましたよ、皆様。大丈夫ですか?」

アルテミスが声をかける。


「ま、まさかこんなに速いなんて思わなかった・・・」

真央先輩が、グロッキーになっている。

声を出していないが、他の面々も同じようにグロッキーになっている。

蓮は、何回か乗っているため真央先輩たちのようにグロッキーにはなっていない。


「何とか大丈夫になったよ・・・ そろそろ、中に入るよ」

蓮は落ち着いたのか、入るよう促してくる。


「わかった、黎芭さんも待たしてしまったら申し訳ないしね・・・」

そういって、お店のドアを開ける。


「待ってたよ、翠波君、蓮ちゃん、それに生徒会のメンバーも。今回は連絡役兼オペレーターよろしくね」

既に、黎芭さんが準備を終えて『執行者』としての姿をしていた。


「わかりました、私たちはあなたたちのオペレーターになります。使い方は?」

副会長が、黎芭さんに地下の施設の使い方を聞く。

それに答える黎芭さん。

他の先輩たちも副会長に倣って、真剣に聞く。


「私たちも準備しよっか、翠波」


「そうだね、準備を始めようか・・・」

そう言って、『執行者』としての服装に着替えていく。


♢♢♢♢♢

準備を終えて、黎芭さんに声をかける。

「黎芭さん、いえ『知啓(ウィズ)』」


「ええ、そうね『黄昏』『月穣』それに、生徒会の諸君オペレーター任せたよ」


「わかりました、お気をつけて。『黄昏』『月穣』『知啓』」

「気を付けてな、三人とも」

「しっかりな」

「死ぬなよ、三人とも」


「はい、いってきます」

「オペレーターのお手並み拝見だねぇ、まぁ行ってくるよ」

「うん、お願いね」

そう言って、僕たち三人は自らの契約神を喚び出した。


『其は闇を浄化せし蒼銀の月 その輝きをもって すべてを撃ち抜け アルテミス!!』

アルテミスは、武装を呼び出し戦衣(せんい)に着替え

『万物を魅了せし豊穣の女神 戦姫を引き連れ 今ここに降臨せよ フレイヤ!!』

フレイヤは、ワルキューレを一人引き連れて、顕れる。

『虹の橋を守りし番人 今黄金と共に現れよ ヘイムダル!!』

ヘイムダルは、金の鎧を着て顕れる。

『万物を見通せしその頭脳 戦の閃きとなりて 我らにその叡智をもたらせ メティス!!』

メティスさんは、その手に槍と盾を手に持って顕れる。


「さぁ、行きましょう!!」

「「「「「「おう(はい)(ああ)!!」」」」」」

はい作者です。実は黎芭さんも戦おうと思えば戦えるのですが、翠波たちが来てからは前線に出ることがなくなりました。二人とも優秀ですからね・・・

そして、黎芭さんの『執行者』としてのコードネームが『知啓』となっています。

智恵の女神であるメティスと契約している黎芭さんにぴったりですね!!

さて、次回から本格的に戦闘に入っていきます。ぜひお楽しみに!!


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