第三章ー➇
今回エイナ視点メインです。
戦闘がメインでもあるので・・・
「それでは、始め!!」
と建御雷様が合図を出すと、相手のペアは真っ先に私を狙ってきた。
多分、私が弱そうに見えたのと、ユピテールが何をしてくるかわからないから先に倒してしまおうという魂胆だろう。
「エイナ、一旦下がって!!」
楓ちゃんが、バルドルさんと一緒に向かってきた相手にの前に立ちはだかる。
「バルドル、剣か槍どっちか貸してくれない? さすがに神様相手に武器ナシは無理」
「いいだろう、剣を貸そう。その代わり負けるでないぞ」
バルドルさんは楓ちゃんに剣を貸した後、ペアの片割れに突撃した。
少し、顔が笑っていたのは気のせいなのだろうか?
そんなことを考えていると、ユピテールが
「エイナ、下がりますよ。我の権能は動きながらでは使えないことは知っているだろう?」
「は、はい」
「だから楓とバルドルは私たちが権能を発動させるための、態勢を整えてくれているのだ。故に少し下がりその後権能を発動する」
ユピテールが権能を発動するには、移動しながらでは発動することは出来ない。
それに、発動するにも少し時間が必要でいきなり攻めてこられると正直言って弱い。
それをわかっていて、楓ちゃんは前衛をやってくれているのだ。
だったら、私もしっかりしなきゃ!!
「この辺でいいかな・・・」
楓ちゃんとバルドルさんが戦っている少し後方で、権能発動の準備をする・・・
「行きます!!ユピテール!!」
♢♢♢♢♢
その一方、楓とバルドルはというと・・・
「さすがに神様お強いことで・・・」
はぁ、はぁと息を切らしながら、相手と戦闘していた。
ところどころに小さい傷が出来ており、今は態勢を整えているところだった。
そこに、バルドルも合流してきた。
「どうだ、楓。相手を崩せそうか?」
バルドルが聞いてくる。
何言ってるんだろう、この天然は・・・
「無理に決まってんでしょ、しかも相手名前わかんないけど・・・ あれ、確実に武神か戦神の類でしょ!?それも、二柱!!」
「むしろ、これぐらいの傷で済んだことをほめてくれないかなぁ!?」
そう、武神と戦神はそれ単体でも戦闘力は高いのだ。
まぁ、戦神や武神なので当たり前なのだが・・・
「そういうバルドルはどうなの?相手崩せるの?」
そんなことを聞いてくるのだ、さぞ崩せるのだろう。
「正直言うと崩せるだろう。僕の消耗やエイナさんの事を気にしなければ・・・ね」
そう言ってくるか~ 確かにバルドル一人ならある権能を使えば、片方だけでなく両方とも倒せるだろう。
けれど、それは今の模擬戦には適さないだろう・・・
これから、どうするのかを考えていると・・・
「行きます!!ユピテール」とエイナの声が聞こえてきた。
♢♢♢♢♢
「行きます!!ユピテール!!」
ユピテールに、権能を使うように指示するとユピテールが神威を纏いだす。
『嵐よ 雷よ 我が天意に従い 槍となり 盾となれ 嵐従えし神殿の丘!!』
ユピテールが詠唱を唱えると、荘厳な椅子が顕れそこに座る。
それと同時に、ユピテールとエイナを中心に緑銀色の雷を纏った嵐がいくつも発生した。
バチバチッ!! ビュオオオ!!
まるで、彼女たちを守るように・・・
「楓ちゃん!!お願い!!」
私はユピテールの権能を発動したと同時に、楓ちゃんに声をかける。
「オッケー!! バルドル、片方に専念するよ!!エイナ、任せたよ!!」
彼女はそう言って、ペアの片方に向かっていった。
彼女が向かっていくのを認めると、相手のペアの片割れがこっちに向かってきた。
「ユピテール!!」
私は敵が権能の範囲に入ったことを認めると、ユピテールに指示を出した。
私の指示を聞いた彼女は手に杖を顕現させると、杖を振るう。
すると、嵐はそれに従うように敵に向かっていった。
ゴオオオオッ!!
嵐が自分のところに向かってくるのが見えたのか、より速度を上げてこちらに向かってくる。
嵐を振り切ろうとしたのだろう、こちらにまっすぐ向かってくるのではなく照準を定めさせないように動きながら向かってくる。
「そんな小細工をしても無駄ですよ?それに、まだ嵐は生み出せますからね・・」
「エイナ、感知できていますか?」
「はい、出来ています」
ユピテールの権能は結界型。
その中に入っている時、私はいくら早くても敵を感知することが出来る。
そして私は嵐を制御しているユピテールの代わりに照準を定めるのだ。
「観えました!!そこです、ユピテール!!」
「ええ、行きなさい!!我が槍たる嵐よ!!」
杖を振るうと、いくつもの嵐が敵に向かっていく。
感知されたことに感づいたのか、敵は向かってくる嵐に対抗するように権能を振るう。
けれど、それを無に帰すかのように敵を飲み込もうとする。
「そろそろ、終わらせましょう」
遂に敵が耐えきれなくなったのか、段々嵐に飲まれ始めてきた。
ユピテールが手を振り下ろす。
「とどめです!!!」
『テンペスタ・ファランクス!!』ドゴォォォンン!!!!
いくつもの嵐が敵を飲み込み、空高く敵を打ち上げ地面に落ちてくる。
敵の服装は嵐に飲み込まれたのだ、ボロボロになっている。
その姿を見て、私は少し目をそらす。
「ごめんなさい・・・」
「エイナ、優しいのはあなたの美徳ですが謝らなくてもいいのですよ・・・ 相手は全力で向かってきたのです、謝ることは敵に対して侮辱です」
「それに、私も戦うのが嫌いですがいざというときは戦わなくてはいけないものです。それは仕方のないことなのです、だからこそ目をそらすのではなく・・・」
ユピテールが慰めてくる。
戦いが嫌いな私を落ち着かせてくれるのだ。
「うん、わかっているよ。少しずつ頑張るよ・・・」
そう言いながら、楓ちゃんの方を確認するのだった。
どうも作者です。体が復活しました。
ユピテールの戦闘です。彼女のイメージ的には「超がつく要塞」をイメージしていただけたら・・・
ユピテールの権能全て設定に書いているのですが、正直一歩間違えると最強に近い強さになるんですよね・・・
しかしユピテール本人があまり戦闘が好きではないこと、エイナも戦闘が嫌いであること。
この二つが相まって、結構威力を抑えています。まぁ、それでも敵に結構ダメージ通っているんですけどね・・・
その本来の強さが発揮されるときは来るのか・・・
次回は、今回少しだけ入った楓の視点がメインです。
それでは~
(よかったー ワルキューレ来なくて)




