古具についての設定・解説集➁
アリス・インティーカの所有古具
・『フェイルノート・オートクレール』
別名・水晶弓琴
翠波と蓮の持つ古具と同じように混合古具であり、元々は『魔奏弓フェイルノート』と『水晶尖剣オートクレール』の二つに分かれていたが、翠波たちの持つ『トリシューラ・ニルヴァーナ』や『ティルフィング・クーゲル』と同じ研究所が何を思ったのか、「あの時は偶然だったけど、今度は意図して混合古具作ろうぜ!!」という謎のテンションで作ったらできてしまった偶然の産物。
しかし、偶然過ぎて研究所内に使用できるものはおらず諦めかけていたところ、『執行者』を思い出し連絡したところ黎芭が了承し、そのままアリスの手に渡る。
形状は、アリスが所有者となる前は緑銀色の弓の形状をしていた。
アリスが所有者となり、形状が変化。ハープという楽器の形状へと変化し、弦は四本になり、色は水色と銀色を混ぜたような色に変化している。
前者の弓の形状はいわば封印されている状態で、後者のハープの形状が本来の姿である。
能力はいたってシンプル。所有者の契約魂を使い何もないところから水晶を作り出し、自らの思うままに撃ちだす。
他にも形状をイメージすることで空中に盾を作り出したり、本編中でもしていたように銃座を作り出してそこからビームを放つことも可能である。
しかし、能力を発動するときは必ず弦を震わせなければならず、一度で大量の水晶を作り出せるが連続で使用するには向いていない。
その理由として、弦を震わせるたびに契約魂を使用するため、使用者への負担が少なからずある。
また、水晶を作り出したところでイメージを持って弦を鳴らさなければただの水晶の塊となるため、少し時間がかかるという欠点がある。
使用時の詠唱は「奏でるは戯曲 水晶は空を穿ち いま天に音は響く 鳴らせ!!『フェイルノート・オートクレール』!!」
使用する技
・「水晶舞踏弾」
無数の水晶の弾丸と矢を作り出し、一気に敵に向けて放つ技
使用時の詠唱は「全てを撃ち抜け 水晶の舞!!」
・「麗しき盾」
水晶を盾の形で作り出し、攻撃を防ぐ。並大抵の攻撃では破壊することがかなわない。
翠波は力任せで突破していたが・・・
・「水晶組曲一番・天麗尖」
水晶で複数の銃座を作り出し、そこからエネルギーを一気に放つ。現時点でのアリスの最大技。
やろうと思えば、あらゆる方向を取り囲むように配置できるらしいが、本人曰く「あんまりやりたくない。というか、正直疲れる」とのこと。
使用時の詠唱は「天を穿て 水晶の煌めき 鳴り響け!!」
・「晶晄千変・裂迅」
水晶で無数の剣を作り螺旋を描きながら放つ技。全ての剣を一か所に集中させ、放っているので貫通能力が高い。
使用時の詠唱は「撃ち貫け 水晶の輝き!!」
・「晶纏剣脚・回影」
アリス唯一の接近戦技。自身の腕力じゃ到底力比べは勝てないと考えたアリスの蹴り技。両足に水晶で作られたカタールを装備し、そのまま蹴りを叩きこむ技。この時一度『フェイルノート・オートクレール』をしまわなければならないが相手を吹き飛ばすため、デメリットにはなり得ないという側面もある。
・「晶剣斬雨・光陣乱」
敵の周囲に水晶の矢を囲うように作り、配置し全てを同時に放つ技。空中だと殆ど逃げ場はなく、対処が難しい技となっている。
使用時の詠唱は「唸れ 響け 乱せ 水晶の裂光!!!」
・「水晶組曲二番・晶渦閃澪」
今の時点でのアリスの最強の技。敵の周囲に超が付くほどの大量の水晶を作り出し、回転させ水晶の竜巻を作り出し攻撃する技。フィニッシュには『フェイルノート・オートクレール』を鳴らし全ての水晶が敵を穿つ。
これも普通の人に撃つと致命傷になる技である(というか、物騒だな・・・)
アリスがブチ切れない限りは絶対に放たれない技でもある。
使用時の詠唱は「集え 集え 集え水晶の煌めき 仇なすもの全て無に帰せ!!」
・「晶纏剣脚・回影・嵐渦」
アリスのもう一つの接近戦。両足に装備したカタールでの蹴りを敵の全方位を高速で飛び回りながらひたすら蹴りを叩きこみ、最後に全力で蹴り飛ばす技。
全方位を高速で飛び回るため、全方位の防御をしなければ止めることは出来ない。それに高速で飛び回っているのでアリス自身を捕えることが出来ない。
※まだ、契約したてということもあり古具解放はできない。詠唱は既にアリスは知っているが、使えない。
恵導黎芭の所有古具
・『カドゥケウス・エトワール』
別名・星喰らう螺旋蛇の杖
黎芭が所有する杖の古具。この古具は翠波たちのように研究所から仕入れた物でなく、彼女が『依頼』の中で偶然発見し、契約したもの。
元々の古具は『蛇神杖カドゥケウス』だったが、どこの誰がしたのかわからないが本来相容れぬ『星』が付与されていた。
形状は解放前が杖の先に黒い球体が付いており、その中には無数の星のように輝く光があり、その周囲には守るように、喰らうように二重の蛇が螺旋を描いて絡んでいる。
解放後は球体が菱形へと変わり、中にある輝きが姿を変え蛇使い座の姿を描く。
二重螺旋の蛇は、菱形を囲うようにお互いの尾を食い合い円環を作り出す。
この時、黎芭の姿も変化する。紺色のコートを羽織り、背中には星を喰らう蛇の紋章が描かれる。紺色のスカートも着用し、目元に紺色のゴーグルが装着される。
これは本来珍しいタイプでの古具解放である。
能力は二つ。
ひとつは、地面を操り壁を、盾を繰り出す能力。これは本来の『蛇神杖カドゥケウス』の能力のひとつだったもの。しかし、相容れぬ『星』の力を付与されたことで本来の能力が消され、副産物に近いこの能力が強力になって、顕れた。
二つ目は、『星』を撃ちだす能力。これは付与された『星』によってつくられた能力。所有者の契約魂を使い事で、空に輝く星をコピーし、それらを撃ちだす。
これは昼間だと威力が低く、撃ちだす数にも限りがある。しかし夜中、夜に使えば無限ともいえるほどの数を撃ちだすことが出来る。
使用時の詠唱は「大地を象徴せし二重螺旋 空より降り注ぐ星の導き 相容れぬ力を束ね審判を下せ!!『カドゥケウス・エトワール』!!」
解放時の詠唱は「天地を穿つ星々の輝き 相反せし力は一つとなりて 世界は今蛇に飲まれる!!真の力を示せ!!『カドゥケウス・エトワール』!!!」
使用する技
・『星冠嶺穿』
敵の頭上に魔法陣を作り出し、そこから星のごとき輝きを放つ技。
詠唱は『降り注げ星の輝き 眼前の敵を撃ち貫け!!』
・『星閃・砲煉』
単純に魔法陣から、魔力の奔流を撃ちだす技。汎用性が高く詠唱を必要としない。
・『蛇縛綺羅星』
紺色の蛇が魔法陣から出現し、敵に巻き付き動きを止める捕縛用の技。
縛る力は強く、並大抵の敵では逃れることはできない。
詠唱は『蛇はいま星を捕えた 星はいま自由を失う 縛れ!!』
・『千星流蛇・浄閃天滅』
魔法陣から蛇の形をした魔力の奔流が放たれ、敵に喰いつきそのまま魔力の奔流を放つ技。
たとえ、蛇の喰いつきから逃れられたとしてもどこまでも追跡し、喰いつかなくとも魔砲を放つ。
一撃一撃が『星閃・砲煉』よりも威力が高く、これを受けた敵に同情するほど威力が高い。
詠唱は『蛇はいま千の流星へと姿を変え 流星はまたたき大地へと降り注ぐ 大地は星を宿し 不浄なるもの全てを滅する!!!!』
・『蛇顎・星球破』
岩で作り出した蛇が高密度の魔力球を咥え、そこから魔力砲を放つ技。派生として加えた魔力球をそののまま敵にぶつけるという技も存在する。
威力はそれなりで、かつ射程も蛇がくわえているので長い。
詠唱は『蛇よ その顎に星を集わせ 解き放て!!!』
※ほとんどの技に詠唱があるが、本来は唱えなくともよい。しかし、威力が唱えたときよりも半減し契約魂の消費も倍になるため、黎芭は基本詠唱を唱えて技を使用している。