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神と人の契約戦書 ~神話と共に人は生きる~  作者: 氷室莱那
第二章 学園でのディスカッション
22/203

第二章ー➄

さてさて、どうなる翠波たち。正直書いててドキドキです。

「僕たちの正体を知ってるって・・・?」

一体どこで、ばれたんだ!?


「どこでばれたんだって顔してるわね。フフッ・・」

秋葉先生は微笑み返す。


「何で、あたしたちにそれを伝えたわけ? ここで先生を倒して口封じさせるって思わなかったの?」

蓮は、すでに戦闘態勢に入っておりヘイムダルも顕現している。殺気も放っている。


「ちょっ!?蓮、落ち着いて!」


「何!? あたしたちの正体ばれてるんだよ! 決めてたでしょ知った人物は情報源まで追って口封じするって!」

蓮の悪い癖だ。決めつけたらそれを覆さない。ストッパーとしてヘイムダルや黎芭さんが止めてくれるけど、今回はそれを期待できない。


「落ち着きなさい、草川さん。私がどうやってあなたたちの正体を知ったのか知りたくない?」

秋葉先生は、蓮に殺気を放たれていながら平然としている。まるで、敵対するつもりはないと言っているようだ。


「蓮、一度落ち着いて。ヘイムダルさんも、正体がばれたのがまずいのは分かるけどここは一度落ち着くところだ。それに、今僕たちを呼んだってことは戦闘で倒すのではなく、話したいってことだと思うから」

そうだ、情報源まで教えてもらえるならそれに越したことはない。


「天華さんは、私があなたたちを呼んだ意図がわかっているようね・・・ 草川さんどうするかしら?今私を倒しても、良いことはないわよ?」


フゥー ハァ~

「そう・・だね・・ ごめん少し頭に血が上ってた。ヘイムダルもごめんね」

どうやら落ち着いたようだ。それでも、ヘイムダルは顕現させたままだ。


「では、話しましょう。何故あなたたちの正体を知っているか・・」

「とはいっても簡単な話なの。私は黎芭の親友なの」


「「えっ?」」


「それに、あなたたちが今やっていることは元々は私と黎芭がペアでやっていたことなのよ」


「そうだったんですね、それでいつ僕たちの事を知ったんですか?」

いくら黎芭さんと親友といっても、僕たちの前任だったといっても何で僕たちの正体を知っているのかがわからない。


「あなたたちが、神約科になる一か月前黎芭から連絡が来てね。彼女の現状を聞いたのよ、その時に去年からあなたたちが私たちの後任として『執行者』をやっているって聞いてね。出来たら学園内でサポートをして欲しいって言われたのよ」

黎芭さん、そんなことを頼んでいたなんて・・・


「あっ、今更だけどこの部屋に盗聴の魔法などはないから大丈夫よ」


「なら、大丈夫です。それで何で学園内でのサポートを?」

そう、それがわからない。確かに現状基本的に依頼は真夜中にこなしているが・・


「それは、単純よ。もしかしたら、昼間にも依頼が来るかもしれないからよ。それと、学園内での噂などの情報をあなたたちに教える為ね」

依頼が、昼間に!?


「依頼が昼間にってどういうことなの先生?」


「そのままの意味よ、草川さん。このまま、『執行者』として依頼をこなしていけばあなたたちはきっと大きな戦いに巻き込まれる。それに関する依頼が昼に来るかもしれない。そういうことよ」


「なるほど、そういうことですか・・・ ということは先生は、僕たちの味方ということでいいですか?」


「ええ、そうよ。依頼の面でも、手伝うつもりよ」

これは、物凄く頼りになる味方が出来た・・・ 待てよ?僕たちの正体を知っているとはもしかして・・・


「先生、一つ質問いいですか?」

これだけは、聞いておかなければいけない。僕の根幹に関わることだ。


「構わないわよ」


「先生は・・・ 僕の秘密を知っているんですか・・?」

今の僕は言葉も途切れ途切れで、きっと冷や汗をかいているだろう。隣の蓮も冷や汗をかいているのがわかる。


「もちろん知っているわよ、あなたが本来あり得ない双神約者ってことを」

っ!!


「アルテミス!!! フレイヤ!!!」

名前を叫んだ瞬間、背後にアルテミスとフレイヤが同時に顕現し権能を発動している。

アルテミスは銀に輝く矢をつがえ、フレイヤはワルキューレを複数人召喚していつでも攻撃できるようにしている。


「もしかして、黎芭さんから聞いたんですか・・・?」

声が震えているのがわかる。


「もちろんよ。このことは、私の命にかえて他言しないことをここに誓うわ」

「正直初めて聞いた瞬間、耳を疑ったわよ何を言っているのかって。でも、黎芭は噓を言わないことを知っていたから、一応信じてみたのだけれど・・・」

秋葉先生の目の前には、アルテミスとフレイヤが殺意を漲らせて立っている。


「本当に存在するとはね・・・」ハァ・・・

先生の顔には、「厄介ごとに巻き込まれた」みたいな感情が出ている。


「アルテミス、フレイヤもういいよ」

そう言うと、アルテミスは矢を消し、フレイヤはワルキューレを下がらせ背後に佇んだ。


「いいの?翠波。あまり知られたくないって言ってたのに・・・」


「いいさ、黎芭さんの親友で僕たちの前任ということは信用してもいいと思う・・」

「それに、やろうと思えば僕たちをいつでもやれたと思うし・・・」


「あら、気づいていたの?」


「どういうこと?」


「蓮、周りを見てごらん」

そう言うと、蓮は周りを見ると「あっ」と声をあげた。部屋の四隅には、いつの間にか何かの起点になるように小刀が刺さっていた。


「これ、建御雷の権能の発動の起点ですよね?だから、ここに入った時点で僕らは半分詰んでいた。そういうことですよね、先生?」


「正解、まぁぶっちゃけ保険よ。それに現役の『執行者』に勝てると思っていないわよ、ましてや双神約者に」

おどけるように、言っているが正直さっきまで気づくことが出来なかった。


「でも、あたしたちを攻撃しなかったってことは信じていいんですね先生?」


「ええ、もちろんよ」


「わかりました、これからよろしくお願いします先生。いや、先輩」

「よろしく、先輩」

僕らは、手を差し出した。


「ええ、こちらこそよろしく後輩」フッ

先生も手を出し、僕たちは握手を交わした。

はい、先生は実は翠波たちの前任の『執行者』でした~

正直、普通に協力者か、敵にしようと考えたのですがさすがに黎芭一人であそこまでの情報を仕入れるのは物理的に無理じゃね?と思ったので協力者で前任の『執行者』にしました。

前任にした理由も、単に協力者じゃ勿体ないという作者の勝手な理由です。(∀`*ゞ)テヘッ

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