第十一章ー⑮
ワルキューレ・ドライ「どうもワルキューレ姉妹の四人目です」
あれ!?ツヴァイじゃ・・ない!?
ワルキューレ・ドライ「ええ、そうですよ。ツヴァイ姉さまはなんか「予定がある」と書き残していきました」
あっ、スゥ~
詩菜は蓮がマントと仮面を着けて、悲鳴のする方向へ向かったのを確認してスマホを取り出し、翠波に連絡を入れる。
「今いいかしら?」
『ちょっ、ちょっと待ってください・・・』
そう言って、翠波は電話を切る。
「?」
何故切れたのかわからず、詩菜は首をひねる。
その後すぐにかかってきた。
「もしもし?なぜ切ったのかしら?」
『周りにクラスメイトがいたんですよ・・・ それに執行者用の端末にかけてくるとは、思いませんでしたよ』
「それはごめんなさいね。それで?用件は分かっているわよね?」
『ええ、もちろんですよ。この力の奔流の元を止めたらいいんですよね?」
「そうよ。もう既に草川さんは『執行者』として向かったわ。あなたも速く行くといいわ』
「わかりました」
電話が切れる。
「いいのか、詩菜・・・ ここは学園だが・・・」
建御雷が電話を終えた詩菜に声をかける。
「いいのよ・・・ それに私のやることはまだあるからね」
そう言った詩菜は、グラウンドの出口へ向かった。
♢♢♢♢♢
「それで?どうするアルテミス、フレイヤ喚ぶ?」
「その方がよろしいかと・・・ 私が出ていくと正体がばれかねません」
「わかった!!戦場に着くと同時に、フレイヤを召喚そのまま事にあたる!!」
「わかりました、ご武運を!!!」
アルテミスと廊下を走りながら、話す。既にマントと仮面は装着済みだ。
「あそこか!!」
既に蓮とヘイムダルさんは戦闘に入っている。
右手に『トリシューラ・ニルヴァーナ』を取り出し、振りかぶって蓮と暴走している悪魔たちの間に向けて投げる。
「いっけぇぇ!!」
高速で飛んでいき、ちょうど真ん中の地面に刺さる。
刺さった『トリシューラ・ニルヴァーナ』をひろうために、グラウンドの観客席からそこに飛び込む。
周りに魔使科の生徒がいたが今は緊急事態、知ったことではない。
「遅い!!」
「ごめんごめん。とりあえず・・・」
蓮ー『黄昏』に突っ込まれるが、左手をグラウンドに向けてフレイヤを喚び出す。
「あら、翠波・・・ ンンっ『月穣』君、仕事ね?」
危うく僕の名前を呼びそうになったが、周りを見てすぐに『執行者』の時の呼び名に変えてくれた。
フレイヤの雰囲気も『依頼』の時の雰囲気だ。
「仕事だよ、それも突発的な・・ね」
目の前を見ながら、答える。
ただ、状況がわからないため、『黄昏』に確認する。
「詳しくは言えないよ、私もさっき来て対応してるだけだから・・・ ただ言えるのは野放しは流石にまずいって言うのと、確実に学園内に『組織』の内通者もしくは構成員がいるってことぐらい。それと暴走している悪魔たちの権能は知らないよ。全然使ってこないから」
「それは少しめんどくさいね・・・ まぁ、そこは適宜対応ってことにしよっか・・・ 来るよ!!」
僕と蓮が話していると、しびれを切らしたのか悪魔たちが各々の属性を持った魔力弾を放ってくる。
「問答無用・・だねっ!!!」
自分に向かってくる魔力弾を全て『ティルフィング・クーゲル』で斬り飛ばし、そのまま駆けだす。
「援護よろしく!!!」
「わかったわ!!!ワルキューレ・ツヴァイ!!」
フレイヤはツヴァイを喚び出し、蓮の援護をさせる。
蓮に合わせて、僕も『トリシューラ・ニルヴァーナ』を構えて駆けだす。
「フッ!!」
槍の穂先を突き出して、仕掛ける。
ガキィ!!
それを魔力で壁を作り出して、防ぐ。
その壁から、炎が噴き出す。
「ッ!?」
それを見た瞬間、すぐさま下がる。同時にツヴァイから援護の魔力弾が放たれる。
それすらも壁に阻まれる。
「チッ!!少し貫通力をあげたのですが・・・」
下がった僕に対して、もう一体の悪魔がさらに突っ込んでくる。
それに対して、蓮が割り込み腹部めがけて右の『ティルフィング・クーゲル』を振るう。
それを受けて、突っ込んできた悪魔は下がる。
「今!!」
「「了ぉ解!!」」
ヘイムダルと光の矢とフレイヤが生み出した木の矢が同時に放たれる。
突っ込んできた悪魔はそれに対して抗う術はないが、壁を貼っていた悪魔とはさらに別の悪魔がその攻撃に対して守りに入る。
「うわぁ・・・ まじか仲間意識持ってんのぉ・・・」
めんどくさそうに相手を観察する。
「どう動く?というか、あと一体残ってんだよねぇ・・・ 動いてないし、こっちの動きがなぁ」
「そこに関しては相手の出方次第としか・・・」
「だよねぇ・・・」
♢♢♢♢♢
一方、グラウンドの観客席にいる者たちは・・・・
「な、なんだよ・・・ これ・・・」
ほとんどの生徒が目の前で起きていることに対して、理解が出来なかった。
無理もない。急に悪魔四体が叫び、力を爆発的に上げて理性をなくしたと思ったら、急にマントと仮面をかぶった二人組が現れそこに追加で二人来る。
この状況を理解しろと言ったら、普通の契約者には無理がある。
それに契約神が契約悪魔と闘うのはまだわかる。ただ契約者本人が正面切って戦うことそのものがおかしいのだ。それを平然とやっているためさらに頭が混乱する。
実際ここにいる魔使者全員が思考を放棄して、目の前で行われている戦闘を見ている。
♢♢♢♢♢
「来るよッ!!!散開!!」
三人の悪魔がどこから持ち出したのか両手に銃を取り出し、魔力を込めて放ってくる。
それらをそれぞれ撃ち落としたり、切り払いながら話す。
「彼らの契約者は!?」
「あそこで倒れてる!!恐らく、「暴走」と同時に一気に契約魂を持ってかれたってあぶな!!とりあえず目の前の奴らをぶちのめす!!いい、『月穣』!?」
「もちろん!!」
「それじゃあツヴァイさん、『美姫』援護引き続き任せるよ!!」
『美姫』っておそらくフレイヤの事だろうなぁ・・・・
フレイヤが念話を繋いできた。
《『美姫』って私の事よね・・・? 生徒がいるから気を使ったのかしら?》
《みたいだね》
蓮の言葉に了承したのか、応えるようにツヴァイが弾丸を放つ。
「よし、行こうか!!」
僕と蓮は発砲音と共に自らの「古具」も構えて駆けだした。
ワルキューレ・ドライ「ツヴァイ姉さま、本編に登場しているじゃないですかぁ!!」
それをこっちに言わないでくださいよ!!フレイヤの権能で喚ばれるワルキューレは基本フレイヤ次第なんですからぁ!!
ワルキューレ・ドライ「かくなる上は・・・・」右手に双刃剣
ちょっと!?何してるんですか!!暴れないで!!うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・・ Ω\ζ°)チーン




