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神と人の契約戦書 ~神話と共に人は生きる~  作者: 氷室莱那
第十一章 風は涼み 天は広がる
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第十一章ー④

ワルキューレ・ドライ「というか今思ったんですが、町中で爆炎を用いた戦闘って周りへの被害まずくないですか?」

普通にまずいですよ。実際ビルなどに被害出ていますから。それに翠波の攻撃でも被害出ていますから・・・

ワルキューレ・ドライ「まぁ、暴走契約者のせいになりますよね?」

8割はですが・・・・

ワルキューレ・ドライ「8割は?」

残りの2割は『執行者』のポケットマネーというか『HEAVEN』の金庫から出ています

ワルキューレ・ドライ「はい!?」

「結構しっかり叩き込んだんだけどなぁ・・・・ やっぱ切るしかないかぁ」

翠波は黒色の爆炎が上がった場所を見ながら、暴走契約者がどこから来るかを警戒する。

警戒していると、どこからか爆音が響いた。次の瞬間目の前に黒い爆炎を両手に纏わせた暴走契約者が右手を突き出して、こちらに攻撃を仕掛けてくる。

「やっぱりいいなぁ!!「天恵」の力はぁ!!少し意識を変えれば、こんなにも力が沸き上がってくるんだからよぉ!!!」

(さっきまでとは込められている契約魂も威力も違いすぎる!!受け止めるのではなく・・・・)

翠波は突き出してきた右手に対して、下から足で蹴り上げ態勢を崩す。

(受け流し、当たらないようにする!!)

それでも左手を突き出してくるが、体をひねって躱し距離をとる。


「ビビってんのかぁ!?この俺の力に!!!」

距離をとった瞬間に、暴走契約者が煽ってくる。恐らく自分の距離に入れたいのだろう。

(見る感じ相手のキリングレンジは自分の手が届く範囲。爆炎を飛ばせはするけど、威力は低いと見た・・・)

「ならこっちはこっちの距離で戦うだけだ」

翠波は呟くと同時に再び『炎天烈火・赫陽』を展開、一度目よりも多い数を作り出し放つ!!

「ただ数が多くなっただけだろぉ!!!」

両手から爆炎を放ち、無数の槍を迎撃する。

空中で黒炎と赤い炎がぶつかり、夜空を黒と赤の光が照らし出す。


「そこォ!!!」

煙の中を突っ切って翠波が『トリシューラ・ニルヴァーナ』に炎を纏わせて横薙ぎに振るう。

それを暴走契約者は躱すが、その軌道に合わせた纏っていた炎が服にかすりそこから燃え始める。

「めんどくさい事してくれるじゃねぇか!!!」

服を燃やされたことに怒ったのか、それとも「暴走」しているからなのかわからないが、さらに声を荒げて攻撃を仕掛けてくる。

それら全てを躱して、鳩尾に蹴りを叩き込む。

「ぐほぉ!!」

体にダメージが蓄積していたのか、お腹を押さえてその場で膝をつく。


「いくら君の言う「天恵」で力が増したといっても、体へのダメージはそのままなんだね。それに少しだけ正気を失ってるようにも見えるよ」

「それにいくら君の力が増していようと、僕には勝てないよ」

翠波は淡々とした口調で仮面の奥で見下しながら言う。

「なめてんじゃねぇええええ!!!!!!」

見下されているのを感じたのか、暴走契約者が激高する。

その瞬間先ほどよりも大きい爆炎が体から立ち上る!!!!

(さらに力が上がるのか・・・・ これは今までの「暴走」した契約者とはちがうね、ほんとに「切り札」を切るしかないね)

その場から離れて、被害を抑えると同時にさらに『トリシューラ・ニルヴァーナ』に力を込める。

爆炎が消えると同時に暴走契約者が姿を現す。そこには両手だけでなく両足に爆炎を纏った暴走契約者が立っていた。


「やっぱ最高だなぁ!!!!この力の上がり方はぁ!!」

狂気の笑みに染まり、力に溺れた雰囲気を出している。

両手両足の爆炎はさらに濃くなりもはや漆黒となっている。

「これなら・・・・」

「ッ!?消えた!?」

瞬間姿を消したと同時に翠波の後ろに回り込む。

「てめぇをぶち殺せる!!!」

「ぐ、がはぁ!!」

両手の爆炎を背中に受け、翠波は吹き飛ばされる。


♢♢♢♢♢

「げほっげほっ・・・・ いったぁ、あそこまで力が増幅されるとは」

どうやら吹き飛ばされた先はどこかのお店の中みたいだ。

「すいません、お店の人」

僕はすぐさま謝罪して、その場を離れる。と同時に駆けだして、ある「詠唱」を開始する。

それは「切り札」だ。

「フレイヤやアルテミスは周囲に反応はないって言っていた・・・ つまり誰かに見られる心配はない!!!」

「見つけたぁ!!!死ねぇやぁ!!!!」

放たれる爆炎を全て躱しながら『トリシューラ・ニルヴァーナ』に力を込め始める。


「ふぅー 『天を貫きし三叉の槍 天を焼き焦がす蒼炎を纏いて 偽りの禁を解き放ち 数多の敵を涅槃へと誘え!!!』 解放せよ トリシューラ・ニルヴァーナ!!!!!」

「詠唱」を唱え終えた瞬間焔の色が赤から蒼に変わり、翠波の両手にも蒼炎を纏う。

穂先はさらに鋭くなり、全てを貫くことが出来る槍へと変わる。

それと同時に僕の周囲のアスファルトが少しずつ解け始める。

「そんなこけおどしぃぃ!!!!」

今までよりも大きい爆炎をこちらに放ってくる。


それを蒼炎を纏った『トリシューラ・ニルヴァーナ』の一振りで爆炎を無にしながら破壊する。

「はぁ!? た、たまたまだろ・・?さっきまで俺の爆炎は通用していたんだ・・・ こんなこと起きるはずがねぇんだよお!!!」

それを見た暴走契約者が両手両足にさらに力をこめて突撃してくるが、全ての攻撃を受け止める。

爆炎の爆風を受け止め、勢いを全て殺す。

「嘘だ、嘘だ、噓だあああ!!!!」

目の前の光景が信じられないのか、さっきまでの余裕がなくなりがむしゃらに攻撃してくる。

「俺は「天恵」を受けたんだ、負けるはずがない・・・ 「あの人」もそう言っていたのにぃぃ・・・!!!」


「あとは『機関』で語ってもらうとするよ」

「嫌だ、嫌だ俺はまだ・・・・」

僕は背を向けて逃げ出そうとする暴走契約者を追いかけるのではなく、『トリシューラ・ニルヴァーナ』を構える。

両手と『トリシューラ・ニルヴァーナ』の纏っていた蒼炎が燃え盛り、あたりを蒼く照らす。

「焼き尽くし 邪悪を浄化せよ!!!『炎天葬・蒼煌尖刃(そうこうせんじん)』!!!!」

一瞬で暴走契約者の正面に姿を現し、『トリシューラ・ニルヴァーナ』を躱す間もなく高速で無数に振るう。

蒼炎が槍の軌跡となり、暴走契約者の体に無数の火傷と切り傷が刻まれる。

「・・・・ッ!?」

何が起きたかわかることもなく、その場に意識を失い崩れ落ちる。


「ふいー とりあえずこっちは終了・・・ いった・・・」

身柄を確保し、とりあえずどこか休める場所に降り立つ。

『トリシューラ・ニルヴァーナ』の『解放モドキ』を使用したせいか、体内のあちらこちらで炎を宿しているように体が熱く、また両手は焼けただれているように痛みがはしり続ける。

それでも状況を確認するために二人に念話を送る。

《フレイヤ、アルテミス他の襲撃者や暴走した契約者は?》

《『月穣』くんの倒した奴以外いないけれど、どうやら契約者じゃない方がこっちの警戒網にヒットしたわ!!》

ということはこの契約者が契約している者だろう。

《あなたはお休みください。こちらからも確認しましたが今『トリシューラ・ニルヴァーナ』の『解放モドキ』の後遺症でまずいのでしょう?対処はこちらでしますから》

《そーそー 私たちは戦神とは言わないけど、神よ?そう簡単に負けないわよ。だからしっかり休みなさい?》

流石は僕の契約神だ。それじゃあお言葉に甘えて・・・

《任せたよ、二人とも!!!》

《《了解!!》》

二人の返事を聞いて念話を切る。

「こっちは『機関』に連絡しておこうか・・・・ それにしても普通に使うだけでも少し火傷の痛みが続いたのに、『解放モドキ』でこれか・・・・ 積極的には使いたくないね」

僕は『トリシューラ・ニルヴァーナ』の『解放モドキ』の後遺症に愚痴をこぼしながら『機関』に連絡するため、通信機器を取り出した。

ワルキューレ・ドライ「ついに出ましたね『トリシューラ・ニルヴァーナ』の『解放モドキ』」

ええシンプルながらも強いです。

ワルキューレ・ドライ「発動しただけで、周囲を溶かしていくって熱量高くないですか?」

まぁ赤い炎より蒼炎の方が熱量は高いって話ですから・・・・

ワルキューレ・ドライ「それよりも前書きの話ですけど、壊したものの料金二割負担って本当なんですか?」

ほんとです。割と『依頼』って一回一回の値段高いんですよ?詳しく言うなら、サラリーマンの月収が一回の平均的な金額です。

ワルキューレ・ドライ「それは確かに高いですね」

その分命がけですけどね

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