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神と人の契約戦書 ~神話と共に人は生きる~  作者: 氷室莱那
第六章 風は凪いで 夜が迫る
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第六章ー➅

はい、戦闘パートその二です。

前回のあとがきで蓮とアリスじゃ相性的にアリスの方が有利と言いましたが、勝てるとは言ってないです。

本当に相性はアリス有利なんですが、蓮って半分野生の勘で戦っている節がありまして・・・

どちらかというとアリスは戦闘を「どれだけ自分有利に持っていく」かを組み立てながら戦うタイプでして・・・

その点では半分野生の勘の蓮の方が有利なんですよ。


(臨機応変に動くって言ったけど、実際この弾幕マジでどうしよう・・・)

「弾切れは確実にないし・・・ なら隙を作るしかないよね!!」

両手の『クラウソラス・イミテーション』で剣と槍をはじきながら、刀身に光を溜める。

「吹っ飛べ!!!『煌剣旋烈波』!!!」

無数の光の斬撃が放たれ、剣と槍を叩き落してアリスに向かってくる。

その隙に蓮が走り出そうとするが、それを全て躱しながら、弦を鳴らし、さらに水晶の剣と槍を作り出して蓮に向けて降らせる。


蓮が足を止め、再び剣と槍をはじくために足を止める。

「まじで!?普通隙出来るもんじゃないの!?」

(というか、マジで厄介だなぁ~ 水晶は無限に作り出せるし、威力もそこそこある。隙を作り出そうとしても、弦を鳴らすだけで能力が発動するから発生も早い・・・ 詰みでは?)

(というか詰みだよね、この状況!?古具解放はできないし・・・ この状況変えようと思えば変えられるけど・・・ 疲れるしなぁ・・・)

蓮は意を決したのか、顔つきを変える。

「仕方ない、やりますか!!!」


♢♢♢♢♢

その一方でアリスはアリスでこの状況から、どのようにして勝利をもぎ取るか考えていた。

(蓮さんは全然本気じゃない・・・ さっきの斬撃は私の隙を作るために飛ばしてきたもの。私の放つ剣と槍を一撃で叩き落しながらこちらに向かってくる・・ それにこちらの接近戦は確実に不利・・・)

(この距離を維持したまま、さらに水晶を放ち続ける!!  新技も試したいですからね・・・)


そんなことを考えていると、アリスの目の前に再び光の斬撃が迫ってきた。

「ッ!?いつの間に!?」

少し態勢を崩しながらも、何とか躱しそのまま『嵐剣晶雨・槍降華』と背中の水晶の翼を維持したまま弦を鳴らし、蓮のいる場所に剣と槍を放つ。

何本か地面に着弾し、煙が出て、蓮の姿を隠す。

「しまったっ・・・煙で蓮さんの姿が・・」

「ですが、これでは蓮さんもこちらを捉えらないはず・・・・」


「それは甘いよ、アリスちゃん!!!」

「えっ!?」

急に背後から、蓮の声が聞こえてきた。

「そんな!!いつの間に、背後に!?」

「それはっ!!教えてあげない!!!」

バキィィン!!!

蓮が両手の『クラウソラス・イミテーション』を振るい、アリスの背中にある水晶の翼を砕く。


「しまった!!」

水晶の翼を砕かれ、アリスの体は地面に向かって一直線に落ちていく。

それと同時に『嵐剣晶雨・槍降華』が解除され、弾幕が無くなる。

しかし、何とか弦に指をかけて再び背中に水晶の翼を作り出して態勢を整える。

「何とか態勢は立て直せましたが・・・」

「でも、高度は下がったよね?」

弾幕が消えたことを確認した蓮は、着地した後に再び跳びあがってアリスに向けて、右手の『クラウソラス・イミテーション』で突きを放つ。

「いただくよ!!『閃穿裂迅(せんそうれつじん)貫壱(とついち)』!!!」

剣先から光の波動が放たれる。

(躱せない!!!)

ドカァァァン!!!

アリスに直撃し、体が煙に包まれる。


♢♢♢♢♢

「ハァハァ・・ ようやく一撃入った・・・ というか、アリスちゃん古具と契約してまだそんなに日にち,

たってないよね?何であそこまで戦えるの?」

少し息を整えながら、蓮がぼやく。


「いったたた・・・ さすがに一撃が痛いですね・・・」

アリスは吹き飛ばされたが、その体に傷はついていない。

「うっそ!?何で傷ひとつついてないの!?」

「それはですね・・・ 私の体に薄く水晶の鎧を纏っていたからですよ」

蓮がその言葉を聞いて、ヘイムダルの『世界を見張る者』を起動すると、確かにアリスの全体を水晶の鎧が覆っていた。

「それは確かに、傷つかないわぁ~ だったらもう少し本気で言ってもいいよね・・・?」

蓮の表情が笑顔になり、『クラウソラス・イミテーション』の刀身に宿る光がさらに輝きを増す。


「蓮さん?あの・・古具解放はしてませんよね・・?」

「してないよ~ ちょ~っと本気出すだけだよ~ それじゃあ、行くよ!!!」

蓮が地面を蹴り、一瞬でアリスの目の間に近づく。

「そぉ~れ!!」

両手の『クラウソラス・イミテーション』を振りかぶり、アリスに振り下ろす。


(まずい!!接近するのが早すぎる!!)

「だったら!!」

弦を鳴らし右手に水晶の剣を作り出し、その剣で蓮の一撃を受け止める。

「おお!!まさかそんなこともできるなんて!!」

「その場しのぎですけどね!!!」

なんとか『クラウソラス・イミテーション』の刀身をはじき、再びアリスが空中に躍り出る。


(ここで一気に勝負をかける!!!)

「天を流れるは水晶の雨 焔を纏いて降りそそぎ 眼前の敵を焼き尽くせ!!!『水晶交響焔(クリスタルフランメ)焼麗降雨(バーンプリュイ)』!!!!」

アリスの指が『フェイルノート・オートクレール』の弦を複数回鳴らし、水晶の銃座を複数作り出す。その数なんと十個以上。その銃口に焔が宿り、さらに弦を鳴らすと黄金の焔へと色を変える。

「降り注げ、黄金焔の雨!!ファイアァァ!!!」

三度弦をはじくと、銃座から黄金の焔が全て蓮に向けて放たれる。


「おおおおお!!いいねぇ!!!いいねぇ!!! だったらこっちもそれ相応に答えないとね!!!!」

蓮は自分の体の前に『クラウソラス・イミテーション』を交差させる。

「全てを断ち切る輝きよ 我が刀身に宿りて 道を切り開け!!!!『洸剣裂空(こうけんれっくう)旋烈翔(せんれつしょう)』!!!」

刀身に先ほどよりも強い光を放ち、まるで翼のように手を広げる。

蓮が翔けて、空中へと躍り出ると同時に、二本の刀身を体の前に持って来て、蓮の体は光に包まれて、光の鳥となって、黄金の焔の奔流に、アリスに突っ込んでいく。

「いっけえええええ!!!!」

「やらせません!!!」


ドッカアアアアァァァンン!!!

一際大きな音が地下室に響いた。



「おい、翠波・・ これ大丈夫か?」

「う~ん・・ 多分大丈夫だと思います・・・」

翠波とヘイムダルの目の前には、技のぶつかり合いによる爆炎が発生している。

「まぁ、何とかなるでしょう」

「それでいいんですか・・・」

そんな話をしている翠波たち三人の目はどこか諦めの様相を映していた。

はいどうも作者です。

今回で模擬戦は終了です。アリスの新技と蓮の新技がそれぞれ出ました。

また章が終わり次第色々しますので、詳しい説明は後ほどということで。

少し解説ですが、アリスの最後の技は少しというか・・ がっつりホルスの権能を使用しています。

まぁ、名前まで入っていますからね・・・

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