第六章ー④
今回蓮が翠波の家にお邪魔します。
フレイヤ「そういえば、蓮ちゃんって家に来なかったわよね?」
アルテミス「ええ、というか翠波様があまり家に呼ばなかったんですよ」
フレイヤ「どうして?」
アルテミス「それは本編を読めばわかりますよ・・・」
「ふぃ~ 今日は生徒会の仕事が無くなって良かった~」
蓮が帰り道、腕を頭の後ろで組みながら嬉しそうに歩く。
「というか、聞きたかったんだけどさっきのアレ。会長たちに古具を渡すって話あれ本気で言ってるの?」
「もちろん!!」
帰る直前にいった蓮の会長たちに古具を渡す発言、その真意を僕は知りたかった。
「理由は単純あたしたち『執行者』の戦力の補充もしくは、戦力強化だよ」
「戦力の補充?」
「翠波気づいてる?最近になって暴走関連の『依頼』が多くなってきてるの」
「それはもちろん気づいてるけど・・・」
「それじゃ、『執行者』の戦力で現状で足りると思う?あっ、捕鎖官たちがいるっていうのはなしで」
それを言われると確かに戦力が足らない・・・ というか追い付かない。
「でも、だからと言って会長たちを『執行者』にするっていうのは・・・・」
「あたしは別に『執行者』になってとは言ってないよ。単純に、戦力として数えたいから古具を渡そうと思っただけ。まぁ、このことは黎芭さんにも言ってないから。私の独断だよ」
パァン!! 蓮が手を叩き、話を打ち切る。
「まぁ、この話は終わりってことで!!今日翠波なんかあったっけ?」
「特には・・・・」
「それじゃ、少し家によってもいい?アリスちゃんの契約した古具みたいんだ」
「それは構わないよ」
「サンキュ!!」
僕らは家に着き、ドアを開けて入る。
「ただいまー」
「おっ邪魔しま~す!!」
「おかえりなさい、義兄さんって・・・ 今日はどうしたんですか蓮さん?」
アリスが来て、出迎えてくれた。蓮の方を見て少し驚いているようだ。
「ヤッホー ごめんね?急に押し駆けちゃって・・・」
「別に構いませんが・・・ どうしたんですか?」
「いや~ 最近アリスちゃん古具と契約したらしいじゃん?だから、それを見せてもらおうと思って・・・ しかも契約した古具、黎芭さんが『あの研究所』からもらったものっていうからなおさら・・ね」
蓮が物凄いイイ笑顔して、アリスに話している。
(あっ、これダメなやつだ。確実に模擬戦の流れに持っていく気マンマンの奴だ・・・)
「あ、あの蓮さん?その、なんか怖いんですが・・・」
「大丈夫、大丈夫。ちょ~っと模擬戦するだけだから・・・ ウへへへへ、翠波の義妹絶対強いよね・・・」
「はいそこまで」ベシン!!!
蓮の後ろに姿を顕したヘイムダルが蓮の頭を叩いていた。
「痛ったぁ!!!なにすんのさヘイムダル!!!頭割れると思ったじゃん!!!」
「うっさいわ!! お前、彼女の表情を見てみろ。少し引いてるじゃねぇか!!」
そう言われて蓮がアリスの方へ目戦を向けると、そこには少し顔を青ざめさせながら引いているアリスがいた。
あの後、アリスが落ち着いて全員をリビングに案内して今は少しのんびりしている。
「ごめんね~ つい抑えられなくて・・・」
「い、いえそれは構いませんが・・・・ 義兄さん、蓮さんを止めてほしかったです・・・」
「ごめんアリス。あの状態の蓮を止めれるのはヘイムダルさんのだけなんだ。それに、あれでまだマシな方だから・・・」
あれでまだマシという僕の一言に驚き、項垂れる。
気をとりなおして、顔をあげると一気に本題に入る。
「それで、私の古具を見たいと言ってましたよね?」
「うん、そう!!お店に入ってきたはいいけど、私たちには反応しなかったし・・・ それに何故か作った『あの研究所』も解析できなっていたから、てっきりお蔵入りになったのかなぁ~って思ったらアリスちゃんが契約したって話を聞いてね。それで、今日翠波に言ってここに来たんだ」
「なるほど、理由は分かりました。でもいきなりあんな顔をするのはやめてください!!!びっくりするじゃないですかぁ!!」
「ごめんごめん。それで、早速見たいんだけれど・・・」
蓮は笑って謝る。
(あ、これ絶対反省してない奴だ・・・)
《ヘイムダルさん》
《どうした、翠波?》
《また蓮が暴走したら、今度はグーでお願いします》
《おうよ、承った》
蓮が暴走した時の対応を念話で話しながら、蓮とアリス話の流れを見守る。
「とりあえず、古具を見せるだけですからね?いいですか?」
「うん、良いよ」
あの後流石にリビングで古具を出すのはまずいということで、僕の家の地下にある広い場所に移動してきた。
「それじゃあいきます!!」
「奏でるは戯曲 水晶は空を穿ち いま天に音は響く 鳴らせ!!『フェイルノート・オートクレール』!!」
詠唱を唱えると、アリスの手に『フェイルノート・オートクレール』が出現する。
「へぇ~それが『フェイルノート・オートクレール』すっごい綺麗だね。それに、ぱっと見普通の楽器に見えるね。これなら、初見の相手じゃ対応は難しそうだ・・・」
蓮はしっかりと実物を見ながら、解析をする時の目になっている。
「古具としての能力はどうなっているの?」
「それは見てもらった方が早いと思います」
そう言って、アリスが『フェイルノート・オートクレール』の弦を鳴らすと周りに矢と弾丸の形状をした水晶が生み出される。
「無から水晶を生み出す・・・ その形状って決まってるの?」
「決まってはいません。むしろ自分で好きな形状をイメージすればその通りに水晶を周囲に創り出せます。やろうと思えば、盾や剣も創り出せますよ」
「それは・・・ 強くない?」
「そうなんですかね?ただ私は他の古具をしっかり見たことがないので、知らないですし・・・ それに義兄さん達が持っているような混合古具でしたっけ・・・? それもあまり見たことないので強さが義兄さん基準なので、よくわからないんですよ」
「それじゃあ混合古具を知るために、あたしとやってみる?」
「ええ、義兄さんと一度模擬戦したのでって・・・え?」
蓮が急にアリスへの模擬戦を提案した。
それを見ていた僕とヘイムダルさんの心の中は一つになった
((あああ・・・やっぱりこうなった・・・・))
二人して頭に手を置いて、天井を仰いだ。
はいどうも作者です。
アルテミスが前書きで言っていた翠波が蓮を家に連れてこなかった理由がわかります。
というか、アリスって強いのって思う人がいると思いますがこの前の模擬戦からわかる通りそこそこ戦えます。ただし完全な後衛型の契約者なのでホルスが前衛型の戦い方をします。
というわけで、次回蓮とアリスの古具同士の戦闘になります。
蓮が手加減すればいいんですが・・・・




