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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

キラー

作者: 白月白夜

序章 動機

山田翼はごく普通の人であった。特別金持ちでもなければ貧乏でもなかった。一軒家を持ち素敵な妻と子供が2人居た。強いて言えば、やる事がないから貯金が少し多いぐらいだろうか。どちらかといえば順風満帆な生活を送っていたと思う。そんな彼が休日の日にネットを見ていると面白そうなゲームを見つけた。そのゲームはとにかく自由でなんでもありなゲームだった。そのゲームに惹かれた翼はさっそくPCを開いてアプリストアからダウンロードをした。そのゲームは翼にぴったりで本人もひとつの事に熱中するタイプであった為、そのゲームにどハマりした翼は時間があればそのゲームをしていた。そのせいで寝不足になることもしばしばあった。翼がそのゲームで1番好きなのは他のプレイヤーを銃で撃ち殺す事であった。いつものようにプレイヤーを殺していると弾が切れた。武器屋に行って弾を買おうとすると、下の方に何かがあることに気づいた。サバイバルナイフと書いてある。「近接武器かぁ…」

と思いながら買って使ってみた。相手の首を掻っ切って一瞬にして殺してしまった。血が吹き出るのを見ながら翼は

「これ、現実でもできんのかな」

と思い始めた。これが悪夢の始まりだった。

第1章 犯行

ある日の仕事中、上司からこんなことを言われた

「翼、コーヒー」

「…はい?」

「だから、コーヒー」

「すいません、コーヒーとはなんでしょうか?」

「は?お前、俺の事を舐めているのか?」

「いえ、そのような事はないですが、コーヒーだけ言われても…」

「はぁ、役たたずだなぁ」

「おい、○○コーヒー」

「はい!分かりました」

「ほらな?お前だけだぞ分からないの」

「いえ、課長、お言葉ですが普通の人間は単語だけ言われたとて何も理解できないのが普通だと思うのですが」

「お前、上司に向かってなんだその態度は」

「当たり前のことを言っているだけです」

「お前、覚えてろよ」

と言われた。翼は昨日から仕事に追われてピリついていた上この偉そうな上司の態度が気に食わなかった為正論を投げつけたまでであり、翼に非は無いのだが逆にイライラが増しただけであった。帰り道、ホームセンターに寄ってサバイバルナイフを手に取りレジへ持って行った。誰にも翼を止めることなど不可能であった。その次の日…

「おい翼」

「なんでしょうか課長」

「ちょっとこっちこい」

「…分かりました」

別室に連れていかれた翼は1番最初に食らったのは言葉ではなく蹴りだった。

「ぐへっ」

「お前が俺の事を舐めているのが悪いんだからな」

3回ほど蹴られたあと、上司は去っていった

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す」

殺意しか翼には湧いていなかった。

社長に言って早上がりをしたと見せかけて外で課長を待ち続けた。

午後6時自動ドアが開く。課長だ。両手でしっかりとサバイバルナイフを持ったまま翼は走った。

「死ねぇ!」

「えっ」

これが、課長の最後の言葉だった。翼はゲームと同じように首を掻っ切って課長を殺した。我に返った翼は走って逃げ、タクシーを捕まえて自宅に帰ったのであった。

第2章 増罪

家に帰宅した翼はソワソワしていた。なんてったって人を殺したのだ。あんな公の場所で殺したんだ、見られたに決まっている。翼は何を思ったのであろう。キッチンで料理をしていた妻の後ろから思いっきり腹をナイフで突いた。妻は臟を出しながらその場に倒れ込んだ。作っていた味噌汁がグツグツと沸騰していた。その火を止め、次は子供部屋に行った1人はトイレだろうかいなかった。1人の子供を首を絞め、殺害した。その瞬間、パトカーの音が聞こえ、外を見るとパトカーがすぐそこまで来ていた。するともう1人の子供が部屋に帰ってきて、悲鳴をあげた

「ギャアアアア」

「うるせぇ!」

口を抑えそのまま抱き抱え外へ出た。外には警察がいた。

「山田翼!お前を逮捕する!大人しくしろ!」

「うるせぇ!これ以上近づいたらこいつのことを殺すぞ!」

「なんだとぉ…」

「こんなことやめろ!何にもならない!」

「…お前らに俺の何がわかんだよ!」

「うるせぇ、じゃあな」

といって翼は子供を抱き抱えたまま家に入った。

最終章 狂人

翼は家に入りガスの管を切った。子供は泣き叫んでいるが気にしない。5分ほどたっただろうか、警察が入ってきた。

「山田翼!お前を逮捕す、皆逃げろ!」

「えへっ、皆ばいばい」

翼は右手に持っていたライターに火をつけた。

(バァン!)

という音と共に家ははじけ飛んだ。翼と残りの子供は即死。警官2人も巻き込まれ重症を負った。何がここまで人を変えてしまったのだろうか、少なくともゲームをダウンロードしたあの日から翼の”何か”は変わっていた。

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