6 リーリエ
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んぐぅ。なんか苦しい……
ええええぇえぁぇぇぇぇぇえ!?
なんで私カイザーの腕の中でガッツリ抱かれてるの?
え?服は大丈夫。着てるわ。
てかこれもう起きれないじゃないっ!
さすが伊達に王太子をやってるわけじゃないのよね。
きっとすごく鍛錬してこの肉体美を手に入れたのだろうし、実際すごく頭が切れるし、正直文句のつけ所はないのよねぇ。顔なんかほら。傑作でしょ?
「んん、リーリエ……。」
……ん?え?私の名前呼んだ!?夢で?
「リーリエ信じてくれ……」
あ、夢でも浮気してるだけね。残念、
「えっ、いや。リーリエごめんそのこれは……」
気がつくとサクランボのような真っ赤な瞳が私を見つめていた。
「おはようカイザー。夢の中でまた不貞を働いたみたいね。でも私も昨日意地悪しちゃったし許してあげる。」
ふふふ。こんな朝も案外悪くないかもしれないわね。
コンコンコン。「おはようございます。リーリエさまぁ。」
カイザーの腕の中に抱かれた私に私を起こしに来たアンナが腰を抜かしてしまった。
こんな朝はもう二度とごめんね。そう心に誓った。
気を取り直して今日は昼からガーデニングパーティだった。
「リーリエ。君は別に部屋にいればいいさ。ね?」
そうやってカイザーがあまりにも私を気使うのだから王宮内に初めて私たちが共に夜を超えたのではないかなどとあらぬ誤解ばかり流れ、やはりこんな朝はもう二度とごめんだと思った。
そんな日は事件が次から次へ発生する。
「リーリエ様湯浴みの準備が完了致しました。」
そう呼ばれアンナに湯浴みをしてもらうと
「今日はカイザー様の言いつけ通りバニラの重油を使っております。あら、リーリエ様首元に蚊に刺さされが……えっこれってっ!?!?」
と謎にアンナが興奮をしだし勢い余って浴槽に顔を突っ込みのぼせるという事件を起こしてくれた。
蚊に刺されたくらいで大袈裟よ。本当にもう。
周りからは祝福され、お風呂に浸かればみんなが盛り上がりとっくに疲れてしまった。
はぁ。あと2時間でガーデニングパーティが始まる。