レイラ
「っ!、どうして私が謝罪?まず王家並びに高品位の者たちは頭を下げない方がいいでございますでしょう?」
はっ?この私が謝罪ですって?
考えられないわ。この私が?この国で王家の次に偉いこの私がどこの出自かも分からないあんたに謝罪を促されるですって?我が家の名を侮辱するのもいい加減にしてちょうだい。
「っ!、どうして私が謝罪?高品位の者たちは頭を下げない方がいいでございますでしょう?」
「えぇ、確かに王家は易々と頭を下げてはなりません。
しかし、下げてはならない理由は品位や権威などというものではなく、頭に着けた冠が下がらないようにです。
冠も何も頭に乗ってない今非を認められずふんぞり返っている行為こそが品位を下げる行動だと思います。」
…イカれていらっしゃるのかしら。
ありえないわ。信じられない。
「リーリエっ!勝手にどっかに行っては行けないと何度も言っただろう?また変なやつに絡まれたら俺が大変なんだ。
次はそいつの命が無いかもしれない。だからしんぱいを……どうしたんだ?」
カイザー!やっぱり私のところに来てくれたのねっ。
この女にビシッと言ってやって!
「ごめんなさい。レディ同士で会話を嗜んでいたのよ。ほら、行きましょう?」
は?何を言ってらっしゃるのかしらこの泥棒猫
私とあんたが?会話を?楽しむですって?
一生あなたとのお話は弾まないわよ。
「レイラ、ではまた。」
「えぇ。本日はお越しいただきありがとうございました。
王太子殿下。」
えぇぇ〜カイザーもう行ってしまうの?
でも今、(また)って言ったわよね。また私に会いたいってことよね?
やっぱり?あなたの隣は私が1番ふさわしいわね。
なんか偉そうにお話していらしたけど彼女大したことないのよね、だって私アイザン公爵家の公女よ?誰と付き合えって言うのかしら…。
「レイラお嬢様。カイザー殿下より贈り物を賜りました。どうぞ。」
あらっ、カイザーってば贈り物までして頂いちゃって、
「まぁ!素敵だわ!」
「ほぉ、これはピンクダイヤモンドではないですかっ、
さすが王太子殿下レイラ公女のことを大切に思ってらっしゃるのですね。」
「まぁ、可愛らしい。レイラ公女のお御髪と同じ色でございますわね。お似合いですわ。」
「とても高価なものですよ。カイザー殿下が王太子だと未来が楽しみですな、」
ほらっ、皆さんも私とカイザーの関係を勘づいて祝福してくださってるわ。
私と同じ髪色の宝石を送ってくださるなんてカイザーたらいつの間にか大胆な殿方になられたのね。
昔は私以外の女の子とは話もできないくらいの恥ずかしがり屋さんだったのに。きゃっ本当に嬉しいわ、あの女にも彼の愛を見せつけてやりたいっ!
いいこと思いついたわ!




