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14カイザー

あれから数日、各国の代表達は逃げるようにオレティを去って行った。


コンコン「失礼します。殿下リエル王子の国からお手紙が届きました。」

リエル王子はまだ地下にいるはずだ。


(この度は愚息が大変申し訳ないことをした。

貴殿の怒りは収まるにも収まりきれないものだろう。

こちらはオレティとはこれからもまた良好な関係を築いていきたく思っている。、リエルは好きに処分してもらっても構わない。)

的な内容が書かれていた。

実質リエル王子は王家から除名されたのだ。


「殿下リエル王子をどう致しましょうか。」

「もう、王子などと呼ばなくても良い。あのゲスは、そうだなぁ。見限られた国へ返せ。絶望を味わらせろ。」

「殿下。リーリエ様にはなんとお伝え致しましょう。」

「酔った勢いであまり覚えてないようだ。無理に思い出させなくて良い。何も伝えるな。」

「かしこまりました。それとこちらも届いております。」

品の良さそうなピンク色の封筒を渡された。

「レイラ・アイザン様からでございます。帰国パーティに是非と。」

そこにはアイザンの紋章が書かれていた。

「なるほど。リーリエと二人で参加しよう。」

レイラとリーリエは面識が全く無いはずだ。

きっと2人はいい友人になるだろう。

それにレイラにもリーリエを見てほしいし、ぜひ紹介したい。

そうだなぁドレスはどうしようか……。

何回も何回もドレスなんか送ってしまったら少し重いかもしれない。今回は彼女のデザインに任せるか、いや、でもなぁやはり2人でセットの服装の方がいいんだよなぁ。

「……んか!殿下!戻ってきてください。」

「ん、なんだ。まだ居たのか。」

「リーリエ様はご参加ならない方がいいかもしれません。」

「……それは、どうだろうか。」

そう、リーリエの血筋は説明するのは少し難しい。

それに加えオレティを支える五大公爵の中でも1位2位をたらそうアイザン相手なら尚更だ。

現社交会なら有名な話だが10年オレティを離れていた彼女がこの話を知っているはずもない……。

どうしたものか、わざわざ説明するのもおかしいし。

「いや。リーリエを連れていく。大丈夫だ。何も起こらない。」そうだ。相手はレイラ、友達なのだから。

きっと何も起こるはずがない。

「左様でございますか。ではリーリエ様にもこの趣旨をお伝え致します、」

「あぁたのんだ。」

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