9アンナ
はぁ。やあっとガーデニングパーティが終了したァ。
コンコン「失礼します。アンナさんいらっしゃいますか?」
「はぁい。どうかなさいました?ダラム殿」
「こちらリーリエ妃に渡していただけたら幸いです。ムサム王国のアルファム王子からの伝言でございます。」
「かしこまりまた。妃がお戻りになり次第お伝え致します。」
確認するために紙を開くとそこには
(ムサム王国アルファム王子体調不良のため明日妹のラティアス様来国)と書いてある。
もしや……。アルファム王子という方はリーリエ様が好きだったけどあの首元のキスマークとやらを見てしまい体調が悪くなったのでは!?
これはいいではありませんか。
少しはカイザー殿下も振り回されるべきです。
どこのお国の方かは存じ上げませんが私アンナ。
貴殿に御協力致しましょう!!!
(ガヂャ)「おかえりなさいませ。リーリエ様執務補佐官代表よりご連絡が届いております。」
先程の紙を差し出すとリーリエ様は目を見開き
「まぁ。大丈夫かしら。だからあんなに挙動が不信でいらっしゃったのね。」と少し困った顔で呟いていた。
リーリエ様。おそらくですが、それは嘘でございます。
「リーリエ様。アルファム王子という方はどのような方であったのですか?」やはり大切なのは情報収集よっ!
「そうねぇ温厚で穏やかそうな青年でいらしたわ。
昨日なんて重油も頂いてしまって、とても素敵な方だったよ?」
まじかァァァ。昨日の重油まさかの殿方からの贈り物だったとは。殿方において香りはやはり独占の誇示でありますからそれはそれはカイザー殿下も振り回されたことでしょう。
だからあんなアツアツな朝をお迎えに!?///
※アンナはカイザー殿下か恋愛小説でしか恋愛を知らないので匂い=独占欲という謎の理論が成立しております。
これは作者の嗜好です。すみません、
アルファム王子、やりますなぁ。
他国の王子に溺愛される系ありですよね?これ。
私アンナがリーリエ様の幸せを祈って一肌、いやいやふた肌でも脱ぎましょう。
この物語(他国の王子に溺愛された完璧王女)へと私が導いて差し上げます!
「アンナ?なに悪い顔しているの?」
「…はっ。申し訳ございません。リーリエ様どうされました?」
「このドレス胸元開きすぎかしら?」
んんんまぁ、どちらかと言うと開きすぎではあるが、
スタイルがいいのであきすぎていたほうがいいまであるよな……何が正解だ?
「人が大勢いる前では控えた方がいい格好ではあるな。」
?!振り返りとそこにはカイザー殿下がいらっしゃった。
なぜ2日も連続で部屋を訪ねて来た!?
どういうこと!?!
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未熟者アンナ少しづつ大人の世界を知っていくのです。