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女神と共に、相談を!  作者: 沢谷 暖日
心音と共に、

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69/83

お昼ご飯でイチャイチャと

 今日。私は何のために心音の家に来たのか。

 一緒に課題をするためという理由から、告白をするためという理由に変わっているような気がする。気がするというか変わっている。

 課題に取り組む心音の真剣な表情を眺めながら、そう思う。

 まぁ。私の忙しい思考は、ここで一旦休憩だ。

 さすがに私も課題をしないとまずそうだから。

 心音のことは、少しだけ頭の隅に置いて、私は数学の課題を始める。

 けれど時々、心音の思考が私の頭を掻き乱し、あまり集中できなかった。



      ※



 それでいつの間にか、もう正午を過ぎて。

 心音ママが、部屋にお昼ご飯を運んできてくれた。

 お盆に乗せられた皿の上の、多分手作りであろう美味しそうなサンドウィッチ。

 三角の形をしたそれの中には溢れんばかりの具材。

 それが計八個あり。四つずつ食べろということだろう。

 中にイチゴが入っているのもあり、思わず垂れたヨダレを直ぐに飲み込む。

 心音ママは料理が意外にも得意なのかもしれない。

 意外と言ったら失礼だけど。


 私は課題を机の上から除けて、軽く伸びをしながら心音に呼びかける。


「サンドウィッチ、美味しそうだねー」


 一階のリビングで家族混じって食事なんてなったら流石に少し気まずいので、正直、こうして食事を運んできてくれたのは嬉しい。

 何せ心音と二人きりの空間である。

 ……心音との昼食なんて、何気に初めてかもしれない。

 教室では、いつも互いに一人で過ごしているから。うん。初めてだ。


「食べよっかー」


 お盆にあったお手拭きで手をふきふき。

 心音も同じように手を拭いたかと思えば、もはや定番と化したハイハイで、私に近寄り、やがて私の横にちょこんと座った。

 肩が触れ合うほどのその距離に、少し驚く。


「隣合わせでご飯を食べようってことっすか」


 私は察しがいい(?)ので、心音に向けてそう言う。

 心音は『うん』と、首を一回縦に振ってくれた。


「よし。じゃあ、どれから食べようかな。このキャベツが挟まってるやつ……美味しそう」


 手を伸ばしてそれを取る。

 ふわふわの感触が私の手に吸い付く。

 それをそのまま口に運んでかぶり付く。

 瞬間に弾ける瑞々しいキャベツ。その歯ごたえも心地よい。

 ほんのり効いた塩味が、いいバランスでそれにマッチしている。

 要するに美味しかった。


 心音はいきなりイチゴの入ったやつを頬張っている。

 表情からは美味しいのか判断できないが、もぐもぐ食べているので美味しいのだろう。

 それはデザート用に最後に食べると思っていたけど。今だった。


「次はどれを食べようか」


 心音がその一つを食べ終わるのを待ちながら、次にどれを食べようか考える。

 結局どれを食べても一緒な気がするので適当に選ぶことにした。

 心音も一つを食べ終わって口を拭う。

 次のに手を伸ばすかと思えば、心音の口が私の耳に寄った。

 そしてぎゅーっと抱きしめてくる。

 何かを話すのだろうかと思いながら、出てくるであろう言葉に耳を傾ける。


「伊奈さんは、イチゴ好きですか?」

「え、うん。すきすき。食べたい食べたい」


「分かりました。じゃあ、私やってみたいことがあったんです」


 そう言うと、心音は私に回した腕を取り外して、その手をサンドウィッチに。

 しかもそれはイチゴのやつだ。

 したいことってもしかして……と何かを心のどこかで察す。

 心音の手はゆっくりとそのまま、私の口元へとやってきた。


「あ、あーんっすか?」


 思ったままを口に出す。

 心音はこくこくと頷く。

 パンの端っこが私の口に当てられて、入口を開いてやると、それは私の口内へと入り込んだ。

 そのまま咀嚼。

 イチゴもジューシーで美味しい。

 その美味しさに満足しながら咀嚼を続けていると、半分食べ終わったところくらいで、それは私の口から遠ざかった。

 かと思えば、それは心音の口に運ばれて、そのまま中へと飛び込む。


「私のイチゴが〜」


 少し悲しんだが、まぁ。あーんを体験できただけ良かったのだろうか。

 すぐに終わっちゃったけど……。

 心音はイチゴが好きなのかな。

 思いながら、少し離れて心音を見る。

 なのに心音は私に近付く。

 そして私の両肩を掴んできた。

 次には、その両手はするすると、私のほっぺたを逃がさないかの様に捕らえる。


「な、なにをするんでしょうか」


 何となく察したが口にしなかった。

 できなかった。

 心音はその問いに答えることなく、私に顔を寄せた。

 心音の開いた口から一瞬だけ見える、唾液に汚れた、けど形は保ったままの物体。


「あっ……」


 いわゆる口移しだ。と思う。

 心音から流れ込むそれを舌で受け取る。

 そのまま奥歯に追いやって、咀嚼。

 美味しさなんてあまり感じられなくて、それを喉に流し込んだ。

 呼吸がしづらくて、口端からは唾液とイチゴの汁が零れ落ちる。

 それが私の顔を伝い、首筋を伝い、衣服の中へと入り込んでくすぐったい。

 今の状況はなんだか現実味がない。

 夢の中にいるように、どこかふわふわだ。


 そう思っているのも束の間だった。

 心音は、舌を私の口内に突き出してきて。

 私の舌を舐め取られる。

 昨日ラインで話したことを、今やっているということだろうか。

 今、心音はどんな表情をしているのだろうかと、閉じてしまっていた目を開く。

 心音も目を開いていて、必死な表情で私の事を舐めてきていた。

 エロイいなぁ。と感想を抱く。

 そのまま、キスをされた苦しい状態のまま心音に伝える。


「こ、心音っ。まだ、っはぁ。ご飯中だよっ……」


 私はこれを「ご飯中だから、食べ終えた後に続きをしよう」というつもりで言った筈だけど、心音は違う意味に捉えたのかな。

 心音の舌が余計に激しくなってしまう。

 両頬を抑える心音の手にも若干力が入る。

 と思った次の瞬間には、心音が私に覆い被さるように体重をかけてきて。

 私を床に押し倒した。

 心音の身体が全部、私の上に乗る。

 一心不乱に私を舐め続けている。

 呼吸が苦しい。

 苦しいからか無意識に心音の服をぐしゃっと掴んでしまう。

 支配権は心音が握っていて、一方に攻められて虐められているみたいだけど、それがまたきもちい。

 唾液が、私を汚す。


「こ、こねっ。休憩、しよ」


 息が苦しくなりながら、想いを口にする。

 心音はその声に舌の動きをストップし、顔が私の口元から距離を置かれる。

 と思えば、私の耳にやってきた。

 熱い息が耳に吹きかかる。


「ごー。よん。さん。にー。いち」


 耳に囁かれる謎のカウントダウン。

 次の瞬間には、またキスをされていた。

 今のカウントダウンの間に休憩をしろっていうことだったのだろうか。

 ……それ、無理だよ。

 釘を打ち付けるかのように拘束されているため、もうこの状態から抜け出すことは当分叶いそうにも無かった。


 もう一回「休憩したい」と言ったら、心音はまた耳元でカウントダウンを始める。

 それが終わってまた口付けをされる。

 それを何度も繰り返していた。


 もはやこんなの恋人同士以外の何者でもない。

 結局、一時間程度、キスの時間に費やしていた。

 これがお家デートというやつなのか。

 お家デート……やばい。

心音trick op

キス、キス、キス。もう夢Chuなの〜

\テッテッテッテレッテレッテッテテッテテレッテテレッテッテ/


百合キスは古来より神聖なものと位置付けられているため、R指定の対象にはなりません!

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