番外‥③〜兄と弟〜微妙な関係〜
コウキはいつものようにゲームにログインするとギルド内がいつもより賑わっていていた。
そして、そこにシュウの弟のユウ・ライオルスが今から行われようとしているリュウキとシュウの試合を観に来ていた。
光はいつもであれば、ある程度強くなると、少し飽きて来てしまいたまにしかやらなくなる。だが、このゲームだけは、色々なイベントなどが楽しめる為、夢中になり楽しんでやっていた。
そして、いつもの通りゲームにログインすると、何故かいつもよりギルド内が賑わっていた。
(ん?これって、今日うちのギルドで何かやるのかな。他のギルドの人達も来てるみたいだけど?)
そう思っていると1人の男性が、コウキに気付き話し掛けてきた。
「もしかして、お前か?シュウが言っていた。なかなか見所のある新人て言うのは」
「はあ?シュウさんの知り合いなんですか?」
「ん?ああ、俺は、ユウ・ライオルス。【ダークオブデーモンα】のギルマスをしてる」
「あっ、俺はコウキです。ライオルスって?シュウさんも確か……」
「ああ、それはな……」
ユウが話そうとした時、シュウが2人が話しているのに気付き近づいてきた。
「よっ!コウキ、今来たのか。ん?ユウ。また、お前観に来たのか?それとも、まさかまた、引き抜きに来たんじゃないだろうな!?いくらお前が弟でも、こうも何度も何度もメンバーを引き抜かれたんじゃ。リュウキが何か言って来ても、これ以上は庇い切れないからな!」
「ユウさんて、シュウさんと兄弟なんですか?」
「ああ、そうなんだがな。……そうだ、前からお前に聞こうと思って事があるんだが。何で俺やリュウキの真似をしたがる?いや、まだそれだけならいい。リアでもそうだが。何故か必ずお前は俺より上に行くよな?ギルドを立ち上げたのも俺が最初だった。だが、何故かお前のギルドには引き寄せられるように人が集まり、辞めて行く奴もほとんどいない。そして、いつの間にか、お前のギルドの方が強くなり、同じSSランクギルドでも上位にいる!」
「俺は別に、引き抜きたくてそうしてる訳じゃない。それに、シュウやリュウキさんの真似をするのも憧れてるからで……」
「ユウ。あのな……お前!どの口が言っているか分からんが。その言葉をリアでも言えるのか?絶対に言えないよな」
「うっ、そ、それは……」
「はぁ。お前はな、兄弟だっていうのに、何も喋ろうとしないから、何を考えてるか全然分からん!まぁいい。ユウ。観て行くんだろ?」
「ああ、当然。リュウキさんとシュウの試合観ないわけにはいかないし。それに、少しコウキとも話がしたい」
「ユウ、言っておくが、絶対に引き抜くなよ。後でまた俺がリュウキに何を言われるか分からない」
「シュウ。さっきも言ったけど、俺は誰一人として自分から誘った事はないし、ましてや引き抜こうと思った事もない!」
「まあいい。そろそろ、リュウキとの試合が始まる。あっ、そうそう。コウキ、こいつはな。リアでは、口数少ないくせに、ゲーム内だと口が上手いから気をつけろよ」
「はあ、そうなんですね」
シュウは右手を軽く振り、リュウキが待つ試合会場に向かった。
そして、コウキとユウはそれを確認すると、試合が始まるまで色々な話をした。
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
次話も明日か来週の土曜か日曜日になります!
では、次話もよろしくお願いします(*^▽^*)







