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旧異世界勇者の子孫達の陰謀と新異世界勇者達!!〜ゲームにログインしたら異世界に召喚されたけど。そもそも何で召喚されたんだ?……〜【第一幕】  作者: みけ猫 ミイミ
第一章〜平穏な日常

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17話〜悪党3人組{改}

いよいよリスタルク達の悪事をシャナとアリスティアが裁く。

 町長の家の中では、リスタルクとマルクスと2番で出場していた女が何やら揉めていた。


 シャナは窓越しからその様子を覗いていた。


(やはりここに……。しかし、あの3人は何を揉めているのでしょうか?流石にここでは何も聞こえませんね)


 そう思いながら見ていると、アリスティアが後から来て小声で、


「シャナ。中の様子はどうなんだ?」


 シャナも小声で、


「あっ、アリスティア。それなのですが、何か揉めているようなのです」


 そう言うとシャナとアリスティアは中を覗き込んだ。


 すると、女の方が一方的にリスタルクとマルクスに何かを言っているようだった。


「シャナ。そういえばノエル様が、ここの地下に死体と数体の屍があったと言っていたな」


「はい。そのように言ってましたが……」


 シャナが不思議そうにしていると、アリスティアは何かを思いついたように、


「ここの、地下に行くには、家の中に入るしかないな。気づかれずに入るとなると難しい」


 一呼吸おき、


「だが、シャナなら村長と支配人に会いに行ったとしてもおかしくはない。コンテストが中断している今なら……」


「確かに、そうかもしれませんが……」


「シャナ、これを利用しない手はないと思うのだが?村長の家に来た理由を支配人を探しに来たと言い中に入る。上手く行くかは分からないが」


 シャナは少し溜息をついてから、


「アリスティアが言うように上手くいく保証はありませんし。かといって、他の方法があるとも思えません」


 シャナはどうしようかと考えた後、


「ここは仕方ありません。中の様子が分かりしだい、伝書カナリアを密かにそちらに送ります」


「もし、何かあり無理だと判断したら、深追いせず逃げろ。いいな!」


 アリスティアは心配そうにシャナを見つめていた。


「アリスティア。そんなに見つめられても。私には、その気はありませんので……」


「シャナ。私もその気はないし、そのつもりもないのだが……」


 アリスティアは溜息をつき頭を抱えた。


「そうですね。あったら大変ですものね」


 シャナは笑みを浮かべていた。


「じゃ、行って来ますね」


 シャナは村長の家の中に入っていった。


(シャナは、本気なのか冗談なのか分からない時があるからな)


 そう思いながらアリスティアは隠れて待機する事にした。




 そしてシャナは家の中に入り辺りを見渡した後、


「あの〜、すみませんが誰かいませんか?」


 シャナは一応、声をかけてみた。


 いつもであれば誰かが出てくるはずなのだが、メイドも執事もいないようだった。


(やっぱり、お祭りに行っていて誰もいないみたいですね。

 多分、町長と支配人とあの女の人だけが、この中にいる。

 そうなると……用心しながら、さりげなく中を……)


 そう思っていると声を聞きつけたリスタルクが出てきた。


「これは誰かと思ったら、シャナさんではないですか。どうかされましたか?」


「あっ、申し訳ありません。マルクスさんを探しているのですが……。コンテストの方が中断していてどうしたのかと?」


「あー、そうなのですね。それは、おかしい。どうしたのでしょう?」


「こちらには来ていないのですか?」


「変ですね。こっちには来ていないと思いますが。マルクスがコンテスト会場にいないとは、何かあったのでしょうか?」


 シャナは少し考えてから、


「どこを探しても見あたらないので、ここにいらっしゃるのではと思い来てみたのですが」


 少し間をおき、


「……いないとは思いますが、家の中を見せてもらえないでしょうか?」


 リスタルクは少し考えた後、


「そうですね。こちらには来ていないと思いますが、気になるのでは仕方ありませんね」


 リスタルクはそう言うとシャナを家の中に入れ、先ほどいた部屋に戻っていった。


 シャナはそれを見て胸をなでおろし探すふりをしながら、ノエルが言っていた地下を探し始めた。


(何とか中に入れましたが、大丈夫ですよね?……地下を探さないと、確かあっちの方の廊下の奥って言っていたような気がするのですが?)


 そう思いながら探していると、床に細工らしき物があるのが見えた。


 シャナは気づかれないように、その細工を動かすと床が動き開いた。すると、階段が現れ下に続いているようだった。


(ノエル様が言っていた通りという事は、この下に……)


 シャナはこの事を伝える為、アリスティア宛に伝書カナリアを送った。


 しばらくして、アリスティアはシャナが居る場所の窓の辺りに来た。


 シャナはそれに気づき、町長たちに勘づかれないように窓を開けると、アリスティアを中に入れ2人は地下へと降りて行った。


 地下に降りると辺りには異臭が漂っていた。


「これは思っていたよりも、かなり酷いな」


「本当ですね。奥に進むにつれて異臭が……」


 2人は更に奥に進んだ。


「でも、何かおかしくないか?こんなあっさりと中に入れるなんて……」


「確かにそうですね。まるでわざと、ここに誘い込まれたかのように……」


 シャナは足元に何か違和感があるのを感じ、恐る恐る足元を見ると、そこには真新しい女性の死体があった。


 シャナとアリスティアは死体を見て一瞬声をあげそうになったが、気づかれたらまずいと思いかろうじて堪えた。



 その死体はクレイマルスの仲間で革命派の1人で、コンテスト会場でアリスティアと共にこの計画に参加していた。



「こっ、これって……どういう事なのでしょうか?」


 アリスティアは少し唇を噛んで、


「クッ、これはまずいかもしれないな」


「もしかしたら、私と対戦するはずだったあの女性も、グルだったかもしれないですね」


「これが罠だとして……だが、これは奴らの悪事を暴くチャンスかもしれないな」


 アリスティアは周りを見渡した後、


「恐らく、今こっちに向かって来ているだろう。それでだ!私がここにいる事に気づいてないはず。それなら、それを利用しようと思う」


 アリスティアがそう言うとシャナは頷いた。


「シャナ。私はその辺に隠れ様子を伺っている。この事について聞いてみて欲しい。だが危ないと判断したら動く」


「分かりました。何とかしてみます」


 そう話していると女性と支配人が入り、その後から町長が入ってきた。


「まさか、こうも上手く事が進むとはな。だが誤算だったのはノエルという女が、あのコンテストに出なかった事ぐらいか」


 対戦するはずだった女がシャナの側まで近づいてきた。


「リスタルクさん。報酬はどうなるのですか?」


「カルマさん。まぁ、慌てないで下さい。報酬は、このシャナさんを、縛り吊るしあげてからにしたいのですが?」


 カルマは頷き持っていた縄を短剣に持ちかえ、シャナに詰め寄り、攻撃を仕掛けてきた。


「何で、こんな事をするのですか?こんな酷い事を……」


「あたしはね。金さえ貰えれば別にどんな仕事でもする。リスタルクがどんな悪党でも、あたしには関係ないんだよ!」


 カルマは短剣でシャナ目掛けて突進してきた。


 シャナはそれを避け、すかさずカルマの頭に杖で一撃を与えた。


 カルマは流石によろけたが、そのぐらいでは倒れずまた襲いかかってきたので、シャナは溜息をついてから、


 《スリープ召喚魔法 メリーさんの羊!!》


 シャナがそう唱えると、カルマの頭の上に小さな羊が現れ鳴き始めた。


「うわぁ〜、あ、何なんだ!?頭の上に無数のチビ羊がぁぁ〜。って、急にね、ね……む、く……」


 流石のカルマもこれには耐えられなくなり眠りについてしまった。


 それを見ていたリスタルクとマルクスは、今の状況を把握しまずいと思い逃げようとした。


 だがアリスティアはそれを見逃さず、


 《拘束闇魔法 闇の鎖!!》


 アリスティアがそう呪文を唱えると、リスタルクとマルクスをあっという間にその闇属性の黒い鎖で縛りあげた。


 そしてシャナとアリスティアはこの3人を家の外に出すと、



【*この者達は女たちを騙し いたぶり殺した罪により 捕縛し拘束したので 後の事はお願いします


  by,革命派ビーストウーマンズより❤︎】



 と紙に書いてリスタルクの頭のあたりに貼った。



 そしてシャナは、伝書カナリアを城の最も信頼できる人の所にこの事を伝言した。


「これで何とかなりましたが。後はノエル様の方が心配ですね」


「そうだな。そろそろ、クレイマルスと合流しないとならない」


 そして2人はその場を離れ、クレイマルスの所に向かった。

読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)


『アリスティア。これで心置きなく、ノエル様を助けに行く事ができますね』…by,シャナ


『ああ、そうだな。早く助けにいかないとな』…by,アリスティア


『……ノエルさん待っててください!!このクレイマルス命にかえても、必ずやあなたの事を助けに参ります!』…by,クレイマルス


『……(´-﹏-`;)…(ハァ、クレイマルスは別に、こにゃくてもいいんだけどにゃぁ……)』…by,ノエル


と、いう事で……∩^ω^∩


ここで1章は終わります。


そして2章から更なる急展開になっていく。


では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)

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