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ドラゴンソード ~殺戮の剣~  作者: 椎名 千尋
7/12

第七話

 朝起きると紅葉は疲れ果てて起きなかったので、服を着て冷蔵庫から豆乳プリンを出してネットのニュースサイトを見た、今日も平和だ。

 

 暫くするとバタンと勢いよく寝室のドアが開き、裸のまま泣きながら紅葉が抱きついて来た。

 

「どこかに行っちゃったのかと思った」

「お前を置いてどこにもいかない、安心してくれ」

 

 泣き止むと服を着て来た。

 

「お前そんなに俺が好きなのか?」

「殺したいほど愛してるわ」

「嬉しいが怖いぞ」

「死ぬほど好きって事よ」

「俺も負けないくらい好きだ、お前以外の女には興味ない」

「えへへ、ありがとう私も他の男に興味は全くないわ」

「結婚指輪がまだだったな」

「これでいいわ、婚約指輪兼結婚指輪よ」

「お前がいいなら俺もこれでいい」

「今日は何を買いに行くの?」

「豆乳プリンがまだあるから今日は家でゆっくりするつもりだ」

「わかったわ、ねぇ私が一族から貰ったお金も全部あなたの口座に入れてもいい?」

「あぁもう夫婦だし好きにしていいぞ」

「じゃあ銀行だけ付き合ってちょうだい」

「わかった用意するから待ってくれ」

 

 服を着替えて通帳と印鑑をポケットに入れた、身分証明書がいるかもしれない、財布の中の運転免許証も確認した。

 

「いつでもいいぞ」

「じゃあ行きましょう」

 

 俺は紅葉の胸を揉んだ。

 

「どうしたの?」

「また下着を付けてないか確認しただけだ」

「付けた方がいい?」

「いや構わん」

 

 銀行までゲートを抜けて行った、中に入ると新井がいた。

 

「新井じゃないか、お前もここの銀行だったのか?」

「八神さん、あなたもですか?」

「そうだ、商売は上手くいってるのか?」

「はい、おかげさまで儲かってます」

 

 客と銀行員に聞こえていたのか全員固まっていた。

 

「大声で話さない方がいいな、じゃあな」

「はい」

 

 銀行の奥から一人の男が出てきて。

 

「八神さんって京都の八神一族の八神さんですか?」

「そうだ、何で知っている?」

「京都支店から聞きました、こちらでお話を伺います」

 

 曇りガラスで仕切られた場所に男に案内され、支店長と書かれた名刺を渡された。

 

「新井さんを呼び捨てにするなんて凄いですね」

「大したことはない」

「今日はどうされました?」

「私の預金を全部主人の口座に入れてちょうだい」

 

 紅葉が通帳を渡したので俺も渡した。

 

「凄い金額ですねわかりました、ところでこの中からいくらか定期預金にしませんか?」

「じゃあ四分の一を定期預金に回してくれ」

「ありがとうございます、少々お待ち下さい私が担当しますので」

 

 支店長が席を外した、紅葉は何故か満足げで機嫌がいい、五分程待つと支店長が戻って来た。

 

「どうぞご確認して下さい」

 

 通帳に軽く目を通し。

 

「これでいい」

「奥さんの通帳はどうなさいますか?」

「もう使わないから破棄してちょうだい」

「わかりました」

 

 支店長がハサミで半分に切った。

 

「こちらが新しい奥さんのキャッシュカードです」

「ありがとう、あなた帰りましょう」

 

 支店長に出入り口まで見送られ銀行を出てマンションに戻った。

 

「お前何か嬉しい事があったのか? ずっとニヤニヤしてたぞ」

「だって初めて主人って言えたし、奥さんとも呼ばれたんだもの」

「これからずっとそうなんだぞ」

「わかってるわ自己満足よ、通帳はあなたが保管しておいて」

「わかった」

 

 通帳と印鑑を隠してリビングに戻った。

 

「豆乳を取ってくれ、喉が乾いた」

「はーい」

 

 まだ機嫌がいいみたいだ。

 

「お前が陽気だと俺も嬉しい」

「私も同じよ」

 

 紅葉は姿見で昨日買った洋服をあわせている、俺は昨夜から疑問に思ってる事を実行した、紅葉を後ろから抱きしめ。

 

「お前ドMだろ?」

 顔を真赤にして頷いた、俺は知ってる限りの卑猥な言葉を浴びせ痛いほど胸を握り耳を噛んだ、紅葉の力が抜けしょんべんを漏らしへたりこんだ、目が逝っている。

 

「おい大丈夫か? もしかして今ので逝ったのか?」

 

 こくんと頷いた。

 

「お前はシャワーを浴びてこい」

「はい、ご主人様」

 

 フラフラとしながら浴室に入って行った、俺は浄化の術で床を綺麗にした、紅葉がバスタオル姿でソファーに座った。

 

「あなた、隠してたのにいつ気付いたの?」

「昨夜だ、別に隠す必要はないこれからは隠し事はするな、して欲しい事は何でもしてやるから」

「わかったわ、もう隠し事はないわ」

「やって欲しい事は何でも言えよ」

「引かない?」

「大丈夫だ安心しろ、お前のためなら何でも聞いてやる、臭いのだけは止めてくれ」

「臭いのは私も駄目よ、今夜お願いするわ」

 

 紅葉は暫く放心状態だったので放っておいた、元に戻ると服を着てソファーに座った。

 

「本当に何でもしてくれるの?」

「あぁ、何でもしてやる」

「ありがとう、今夜本当の私を見て貰うわ」

「あぁいいぞ、さっきご主人様って言われて俺も興奮したから俺もSの気質があるのかもしれない」

「えへへ、そうだったら嬉しいわ」

 

 また機嫌が良くなった、今夜が楽しみだが少し怖い。

 

 晩飯を食ってくつろいだ、紅葉が自分の頬をパンパンと叩いて気合を入れた。

 

「あなた、いやご主人様、早いけど今からお風呂に入って始めましょう」

「わかった先に聞いておくが、やったら駄目な事はあるのか?」

「うーん、髪の毛を持って引きずり回す以外なら何をされてもいいわ」

「他はしてもいいのか?」

「うん」

 

 これは覚悟しておいた方がいいなと考え、風呂に入ったが俺も興奮していた。

 

「ご主人様もやる気満々ね」

「あぁゾクゾクしてきた」

 

 風呂から上がると裸のまま寝室に入った。

 

「私のコレクションよ」

 

 と言いダンボールを見せられた、大人のおもちゃが詰め込まれていた、ほとんどネットやビデオで見たことがある。

 

 一つずつ見た、アナル用のおもちゃやギャグボールまであった。

 

「アナルも好きなのか?」

「うん、おもちゃしか経験ないけどね」

「俺も前から試したかった」

「嬉しいわ、あなたもやりたい事は全部していいわ」

「わかった、始めるぞ」

「はい、お願いします」

 

 俺はやりたかった事をしながら、紅葉のリクエストも全部してやった、紅葉が白目を剥き気を失った、体が痙攣している。

 

 頬を叩いて起こした、起きたがまだ体が痙攣してたまに白目を剥いている。

 

「勝手に気絶するな」

「すいません、でももう体が限界です」

「じゃあ今夜はここまでだ」

「はいご主人様、全部してくれてありがとうございます」

 

 また気を失ったので俺も横になった、紅葉がこんなに変態だとは思わなかったが、俺も楽しかったから俺も変態だなと思い眠った。

 

 朝、目が覚めると紅葉も目を覚ました。

 

「ご主人様凄かったわ、私の願望を全部受け入れてくれてありがとう、あんなに興奮したのは初めてで大満足したわ」

「俺も満足したし気に入った、またしてやるからな」

「はい、お願いします」

「昼間は今まで通り普通にしておけよ、ご主人様と呼ぶのも寝室だけだぞ」

「うん、わかったわ」

 

 二人共お互いの体液塗れなのでシャワーを浴びて服を着た。

 

「あなた、普通に寝る時も裸で寝ていい?」

「構わないが何か理由があるのか?」

「私、昔から裸で寝ないと熟睡出来ないの」

「それならいいぞ、俺も試そうかな?」

「気分良く寝れるわよ」

「今夜そうしてみる」

「うん」

「他に秘密にしてる事があれば言ってくれ、隠し事はなしにしてくれ」

「もうないわ、あなたには全部言ったわ」

「わかった、何か食わせてくれ」

「すぐ用意するわ」

 

 紅葉の心はあまり見たくはないが第三の目で覗いた、本当にもう隠し事はなかった、安心してソファーに座った。

 

 朝食が終わると霊酒を飲みソファーに寝転んだ、体力を使い過ぎた。

 

 紅葉がソファーに来て太ももを叩いた。

 

「あなた、どうぞ」

「ありがとう」

 

 体をずらし太ももに頭を乗せ寝た、どれくらい寝たかわからないが目が覚めた、紅葉も座ったまま寝ていた、起こさないようにゆっくり起き上がり、ネットを徘徊した。

 

 今日は雨が降っている、窓から外を見回した結構降っている、出掛けるのは止めよう。

 

 千里眼で黒龍を探した、大体の位置がわかっただけで見つからなかった、まだこっちに来る気配はない。

 

「んっ、あなた」

 

 振り返ると紅葉が起きようとしている。

 

「疲れてるだろう、雨だし寝てていいぞ」

「雨降ってるの?」

 

 起こしてしまった。

 

「あぁいつの間にか本降りだ」

「止みそう?」

「わからん、黒龍の行方もな」

「あなたの千里眼でも黒龍は見えないの?」

「見つからないようにガードでもしてるんだろう、だが気配はまだ東北地方だ」

「じゃあまだ大丈夫ね」

「そうだな、だが気は抜けない」

「龍王も大丈夫だと思うって言ってたし、大丈夫じゃない?」

「そうだな、考えててもどうにもならないし注意だけしておこう」

「それでいいわ」

「豆乳と豆乳プリンを出してくれ」

「はい、お昼ご飯食べ損ねたわね」

「別にいい、腹は減ってない」

「はいどうぞ」

「ありがとう、俺が二つ食べていいのか?」

「いいわよ、私は残りの一つでいいわ」

 

 豆乳と豆乳プリン、似たような組み合わせだがかなり満足した。

 

「美味かった」

「豆乳ももっと飲んでちょうだい、余ってきてるわ」

「そうか、じゃあコーヒーも豆乳を使って淹れてくれ」

「イソラテね、わかったわ」

 

 俺の携帯が鳴った、番号を知ってる奴は少ないはずだが、それに知らない番号からだ。

 

「はい」

『あんたが八神さん?』

 

 若い男だ。

 

「そうだが、名を名乗れ」

『あー、前田です』

「で、何の用だ?」

『潰して欲しいグループがあるんだが、あんたなら出来るんだろ?』

「俺は殺し屋じゃない」

『あ? 使えねぇな』

「おい、今なんて言った」

『使えねぇって言ったんだよ、ちゃんと聞いとけ』

 

 俺は紅葉と瞬間移動で男の前に行った、二十人程若い男が集まっている、キャバクラみたいな店舗の中だった。

 

「うぉ、どこから出やがった?」

「お前ら、俺を馬鹿にしたな? 見たとこヤクザじゃないようだが」

「新井組の傘下のえびす会だ」

「使えるか使えないか教えてやろう」

「お前ら、こんな奴に新井さんがやられたんだってよ、笑えるぜ」

 

 ドラゴンソードを出した。

 

「八神流奥義達磨斬撃」

 

 剣を振った、男の手足が斬れ達磨になって崩れ落ちた、男達は何が起きたのかまだ理解してないようだ。

 

 数秒待つと全員が怯えて後ずさりした、斬った男は絶叫を上げている、その顔を踏みつけた。

 

「俺は使えない男だからな」

 

 顔から足を離し腹を力いっぱい何度も踏みつけた、骨が何本か折れたようだ男が吐血した、内臓も潰れたのかもしれない。

 

「ごめんなさい、許してください」

「俺は使えない男だから聞けない」

「撤回します、使えますごめんなさい」

「あの世で悔め」

「嫌だ死にたくない」

 

 両目をくり抜き潰した。

 

「おい、お前らリーダーは誰だ」

「その前田がリーダーです」

「で、どこを潰して欲しかったんだ?」

「虎徹会というとこです」

「お前らは半グレって奴らか」

「そうです」

「ゴミは全員死ね」

「許して下さい、リーダーの口が悪かっただけです」

「こんなクズの仲間はこうだ」

 

 全員の髪の毛に炎を付けた、全員が慌てて水を被っている。

 

「無駄だ、水では消えない炎だ」

「消して下さい、熱い熱い」

 

 手で払っているが、その手にも炎が移り燃え始めた、店にも火が付いたので炎を消してやった、全員髪が燃え尽き頭皮も顔も焼けただれている。

 

「これが使えない男の一割の力だ、新井から止められなかったのか?」

「止められてましたが、リーダーが……」

「俺は使えないんだろ、全員死ね」

「使えないと言ったのはリーダーだけです、そんなに拘らないで下さい」

「俺は根に持つタイプだからな、お前らがリーダーを殺したら見逃してやる」

「わかりました、殺ります」

「お前らリーダーの俺を裏切るのか?」

「どうせもうあんたは何も出来ない」

 

 全員が蹴り殺した。

 

「これでいいですか?」

「いいだろう、新井に報告しておくからな」

「それは止めて下さい、殺されます」

「じゃあ俺が殺してやろう」

「わかりました、新井さんに言って下さい」

 

 俺は剣を構え男達に突っ込んだ、全員の右腕を斬り落とした。

 

「早く病院に行かないと火傷と出血多量で死ぬぞ、俺は帰る」

 

 リーダーのスマホを拾い店を炎で焼き、マンションに戻った。

 

 リーダーのスマホで新井に電話を掛けた。

 

「前田か? 八神さんに失礼な事をしたら殺すぞ」

「新井、八神だ」

 

 急に声のトーンが変わった。

 

「八神さん、何故前田の携帯から掛けてるんです?」

「俺を馬鹿にしたから前田は殺した、他の奴らも酷い目にあわせた」

「そうですか、すいません」

「お前も半グレを使うならもっと頭のいい奴を使え、えびす会はもう使い物にならんぞ」

「はい、失礼しました」

「とりあえず今回は報告だけだ、次同じ様な事があれば輸入代理店ごと潰すからな」

「わかりました、すいませんでした」

「虎徹会はどこの半グレだ?」

「須磨の田山組のとこの奴らです」

「わかった、田山組に神戸から手を引けと言っておけ、田山組にこの携帯に掛けさせろ」

「はいわかりました」

 

 電話を切ってテーブルに置いた。

 

 十分程で前田の携帯が鳴った。

 

「八神だ」

「田山です、新井さんから話は聞きました、虎徹会は手を引かせますので許して下さい」

「一時間以内に撤退させろ、出来なければ田山組も虎徹会も潰す」

「はい、すぐ解散させます」

「虎徹会のリーダーの名前と携帯番号を教えろ」

 

 メモを取り電話を切った、三十分待って虎徹会のリーダーに電話を掛けた。

 

「今井か? 八神だ」

「は、はい今店を閉めました、虎徹会も今解散したとこです」

「えびす会の前田より頭はいいようだな、神戸から全員消えろ」

「わかりました」

 

 電話を切って潰して捨てた。

 

「あなた、片付いたの?」

「もう少しだ」

「わかったわ」

 

 千里眼で今井を探した、全員と店を出て散らばって行くとこだった、暫く置い続けた。

 

 今井がマンションに戻り暫くするとメンバーが集まりだした、声も聞いてみた。

 

「全員いるな? 俺達は八神に顔を見られていない、虎徹会から名前を変えて店を続けるぞ、反対の奴はいるか?」

「田山さんにどう説明するんです?」

「表向きは解散したんだ、俺達だけでやればいい」

 

 全員が頷いた、また瞬間移動で部屋に入った、男達の後ろに出た。

 

「そんな事だろうと思って監視していたぞ」

 

 全員が俺を見た。

 

「俺が八神だ、嘘を付いた罰を与える」

「八神さん、わかりました本当に解散して神戸から出ていきます」

「もう遅い」

 

 全員の頭に炎を付けた、前田の時と同じ方法だ、全員が水を求め風呂場や台所に走ったが部屋にも引火した、今井の炎だけ消したが頭も顔も焼けただれていた。

 

「お前らは裏切ったこのまま焼け死ね」

「ごめんなさい、もう許して下さい」

「さぁ、どうしようかな?」

 

 全員の炎も消してやったがもうみんな焼けただれて誰が誰かわからない。

 

「はははっ、火傷で死ぬかもしれないな、早く病院に行かないと死ぬぞ」

 全員が玄関に向かったが火が回り玄関を塞いでいる。

 

「外に出たいなら窓から飛び降りろ」

「そんな、ここは五階ですよ」

「運良く助かるかもしれないぞ」

 

 俺と紅葉は窓から飛行術で外に出た、一人ずつ窓から飛び降り死んでいった、見届けると炎を消し、今井の店に行き中に人がいないか確認し炎を放ち様子を見た、部屋が燃え焼けていく、他の店に燃え移らない程度で炎を消してマンションに戻った。

 

「肉が焼けただれて行くのを見てたら焼き肉が食いたくなった」

「いいわよ、でもたまにあなたが怖いわ」

「初めに俺を馬鹿にした前田が悪い」

「わかったわ焼き肉を食べに行きましょう」

 

 雨なのでゲートを抜け焼肉屋に入った、人は多いが席は取れた、いろいろ注文し腹一杯食べて帰った。

 

 俺の携帯に何度か着信があった様だ、気付かなかったので掛け直した。

 

「八神だ」

「田山です、今井が死ぬ前に電話してきて話は聞きましたがあなたは恐ろしい方ですね」

「今井はお前も裏切ったんだぞ、当然の報いだ、文句あるのか」

「いえ、ありません」

「じゃあ何の用だ?」

「我々も殺されるのでしょうか?」

 

 声が震えているのがわかった。

 

「いや、今回は見逃してやるが神戸で見かけたら殺すぞ」

「わかりました、神戸には行きません」

「後、神戸の半グレ集団を全部撤退させろ」

「出来る限りやります」

「じゃあな」

 

 電話を切った。

 

「あなた、イソラテよ」

「ありがとう」

「もう終わったの?」

「あぁ終わりだ」

「安心したわ」

「俺が怖いのか?」

「怖いというより、暴走したらどうしようって考えるわ」

「大丈夫だ、理性は失っていない」

「それならいいわ」

 

 また電話が鳴った。

 

「八神だ」

「新井です、さっき焼肉屋で見かけたと聞きましたので」

「で、何だ?」

「もしかして、人が焼けるのを見て焼き肉が食べたくなったのではないですか?」

「あぁその通りだ」

「あなたはヤクザより残忍で怖いという事がとことんわかりました」

「普通の人間じゃないからな」

「我々はあなたに絶対逆らいません」

「それが身のためだ」

「はい、失礼しました」

「後、田山にも言ったが神戸の半グレ集団を全部なくせ」

「わかりました」

 

 電話が切れた。

 

「あなた、コンビニのデザートが賞味期限切れそうよ」

「切れそうなの全部出してくれ」

 

 紅葉が冷蔵庫の中を探している。

 

「はいどうぞ」

「こんなにあるのか」

 

 十個以上あった。

 

「私も手伝うわ」

 

 二人で全部食べた。

 

「焼き肉とデザートで眠くなってきた」

「寝てもいいわよ」

「あぁ寝るよ」

「あなた、裸になってみてね」

「覚えてる」

 

 寝室に入り裸になって寝てみた、凄い開放感だ、すぐに眠った。

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