Full wolf boy as the strongest
章のタイトルの英語はエキ●イト翻訳で訳してます
その日の放課後、僕は夏波と二人で一緒に帰る事となった。
「なあ、春乃ォ、お前、何で呼び出されたんだ?
ひょっとしてあれか?
コクられたとかさ!」
男に対して女の子がそう言うこと言うか?普通、女の子が女の子に対して言う言葉だろ?それ、と思いつつ僕は
「雑談に付き合わされた。
まあ、楽しかったけど。」
僕は普段通りの態度で返していた。
しかしこの後普段通りではない光景を目の当たりにする、それは、僕達が無意識の内にどこかの公園に迷いこんでいたこと、そして、その公園でマンモスが暴れている光景だ。
「おい!
春乃!!
――マンモスだぜマンモス!!
――俺初めて見たよ!!
さわろうぜ!
マンモスによ!」
夏波は命知らずな馬鹿だ、けど、マンモスは確か凶暴だったはず、って事は!
「おいやめろ……」
予想通り夏波はマンモスに踏まれそうになるが、その時、聞き間違えではなければ、銃声が聞こえた。
マンモスは頭から血を流して倒れ掛かるが、その時に夏波を潰しそうになる。
だが、僕にとってさらに非常識な光景を目の当たりにしてしまった、なんと彼女がマンモスにエルボーをかまして、反対方向に倒したのだ、最早僕には解らなかった、そんな僕に向かって少年っぽい声がした。
「あーあー、我輩の庭で事故が起きちゃったか、膿達、――大丈夫か?」
少年は毛皮のコート着ており、獣耳で見た感じ14歳位の百合ヶ丘に入れそうな感じだった。
でも僕が最初に抱いた印象は……狼だ、まるで人のような狼、僕には理解出来なかった。
「君は誰です?
……怪しい人ですか?
この公園を庭って言ってましたけど……。」
「そうだね、名前を聞いてきたのなら――教えてあげるが世の情け――愛と真実で悪を貫く。」
ケモノの少年の名乗りに便乗して
「ラブリーチャーミーな敵役!
ム●シ!」
夏波もノリノリである。
だから僕も便乗することにした。
「コジ●ウ!」
ケモノの少年に続いて
「ニャ●スでニャ●ス!」
僕
「銀河を駆けるロケ●ット団の二人には」
「ホワイトホール、白い明日が待ってる ぜ! 」
「にゃ~んてにゃ!」
ついやってしまった、これは消されるかも知れない位の冒涜だ、そんな茶番をやった為かケモノ少年はご機嫌になったのか気前よく
「茶番はさておき、我輩は「森羅万象」のプレイヤー、霧雨麟である、名前はまだない。」
はい?名乗ってるのに名前はまだない?
訳がわからないよ、でもこの人もプレイヤーである事は理解出来た
「じゃあ僕の名前も言わなきゃ行けませんね。」
「我輩にとってその必要は無いよ。
冬日春乃と冬日夏波、これで会ってる?」
当たってる、この人、結構凄い人なのかも知れない。
「君は何者何ですか?
僕達の名前を言い当てる何て……
初対面じゃああり得ない話です。」
「そうだそうだ!
ずるいぞ!――俺達に自分の名前を言わせないのか!!」
僕に続いて夏波も麟さんに名前を言い当てたのかを聞いた。
「質問は一つにしてくれないか?
まあいいや、我輩が何者か、それはだね、はるのん。」
「はるのん!?」
僕は動揺してしまった、そりゃあいきなりあだ名作られ、それで呼ばれるのは誰だって嫌だろう。
けど、麟さんは話を続けた。
「我輩はな、父親が狼で母親が人間っていう境遇に生まれたのだよ、だから体の部位に父親のパーツが出来ちゃってる訳、ほら、見た前、はるのん、なっちゃん。」
「なっちゃんだと!?
てめえ、ふざけんじゃねえ!!」
夏波、あだ名付けられてキレた、すぐに麟さんに殴り掛かるも、どこからともなく持ってきたフライパンで防がれてしまった。
「いってぇえええええ!!」
夏波の叫びとフライパンからの快音が響く、当然フライパンは固い、そんなものを殴れば夏波の手は腫れるだけだ。
そんなことは放っておいて僕は麟さんが見せてきた両手を見た、最早狼の前足である、手首までは普通の人間なのに、さらには髪の毛、狼の毛のようにふさふさしてさわり心地が良さそうだが、触らない僕がそこにいる。
そして尻尾、ここが一番柔らかそうな部分で麟さんの顔もそこには触るなって顔をしていた、でもケモナーなら絶対触りたくなりそうな、そんな尻尾だった。
「さて、立ち話も何だから、そこのベンチに座れや、二人とも。
いまから肉焼くからさぁ。」
とりあえずその提案に乗ることにした。
「で、結局君はどっち何です?
――狼なのか――人間なのか?」
「そうだね、じゃあこういう結論でどうだろう?
――我輩は人間でもあって狼でもある。
人間だと思う者には人間であって狼だと思う者には狼である。
これでいい?」
駄目に決まっているが、ここは夏波が
「相手はプレイヤーだぜ?
下手に立ち回れば俺達の方が不味い、ここはこれで手を打とう。」
と、耳打ちしてきたので、僕はその結論を受け入れた。
「賢明な判断だよ。
「灼熱地獄」さん。」
麟は突然「灼熱地獄」ってワードを出してきた、僕にはすぐに想像出来た、だってそれは、夏波の事だから。
「あっちゃー、バレちまってた?
へへ――まあ、俺に害はねえけどな。」
夏波はキメ顔でそう言った。
マンモスの肉を焼いてる麟さんを見て僕は大事な事を思い出した、麟さんがここで何をしているのかを、だから直ぐに聞いた、そしたら
「ホームレス生活だよ、慣れると楽しいよ?
まあ我輩の見解だけどな、我輩は楽しいと思ってるぜ?
君もホームレス生活をやってみるかい?はるのん。」
「勧誘は止めて下さい。」
僕は聞くこと聞いて勧誘は断った。
「つれない奴だなぁ。」
ホームレスなんて想像つかない生活は嫌だよ
「おっ、そろそろ焼けるんじゃね?」
「よく気づいたね、なっちゃん、もう焼けたよ、――マンモスの肉を焼いた、食え、――上手いぞ。」
麟さんはおもむろに骨付き肉を火から離すとすぐに消火され、僕達に肉を差し出した。
僕は毒が入ってないか、食べる前に夏波が食べるのを待った。
そして一口食べた夏波の一言
「うんんめぇええええええええ!!」
夏波は無邪気そうな顔をして幸せそうにがっついていた。
それを見た僕が夏波に抱く印象は正直可愛い、普段は格好いい感じを出していても、無邪気な夏波の笑顔はやはり女の子だって事を理解出来た。
そして毒は無い、と確信した僕はマンモスの肉を一口、かじってみた、その時の僕の感想は
「お……おいしい……」
美味、僕のほっぺたが落ちそうなくらいに衝撃的な美味しさだった。
「お?――春乃が笑ったぜ?」
「えっ……?
これは……その……」
僕の頭の中はその時だけ真っ白、どうやら僕は非常に恥ずかしがってるみたいで、顔が真っ赤になっていたようだ。
「よしよし♪」
夏波はそんな僕の頭を可愛がるように撫でた、けど頭が真っ白になっている僕は、抵抗なぞ出来ずに僕は3分を過ごした。
そして、今日はここから僕達は立ち去る事にした。
「また来いよー。」
麟さんのお見送りと共に僕達は公園を出た、しかし、ここで僕はとんでもない事に気付いてしまった。
そう、それは、あの公園が本来僕達がいる場所の近くには無い事に、それに気づいた時に僕の背筋は凍り付いた。
マンモスの肉が旨いのか実際は分かりません。
これはフィクションです