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3章~出撃命令~

~出撃命令~

ショウゴが去って行った後、ユウセイたちは自分たちの基地へと帰っていた。


数日後

ユウセイたちは大隊長から呼び出しがあり、大隊長室まで急いで出向いた。


「大隊長、なにか御用でしょうか?」


「来たか。今回お前たちを呼んだのは、マスカルへの偵察に出てもらうためだ」


マスカルへの偵察。それは、戦争をすると言っているようなものだ。


「上は本気ですか?」


「陛下から直々の命令だ。本気だろう」


「しかし、今戦争を起こせば世界が黙っていません!」


前回のマスカルとの戦争のあと条約ができていた。それは、加盟国が攻撃を受けた場合に他の加盟国が参戦するというものだった。


「陛下からの直々の命令だ。もし逆らえば、わからないわけではないだろ?」


「ッ!はい。わかっています」


「ならばこの任務受けてくれるな?」


任務の内容は、マスカルへの軍需物資の提供を装った襲撃だった。


「攻撃地点は4カ所。1つ目はマスカルの重要拠点のひとつである、第7航空隊発着基地。ここは先の戦争で戦果を上げた兵たちが多数いる基地であり、中にはかの有名な『ブラックビー』もいるという噂だ」


「ブラックビーですか?出てこられると厄介ですね」


ユウセイの隊の4番機のパイロットの「マッドドッグ」が言った。彼は先の戦争で生き残った腕利きのパイロットだ。


「ブラックビーの戦い方は皆の知っての通りかなり独特だ。ブラックビーを発見したら必ず3機以上で戦え」

ブラックビーの戦い方はかなり突出しており、何機が相手でも必ず1機で向かってくるのだ。


「次に行くぞ。2つ目はフェニクスと呼ばれる燃料貯蔵施設の破壊だ。これは2カ所が目標となっており、北と南にある。詳細は作戦行動中に担当の班員に位置を共有する」


「なんでそんな名前になったのか不思議だな」


「噂によれば貯蔵施設が集まりすぎて攻撃されたら火の海になるだろうってことからそう呼ばれているら

しい」


バイオガスタンクがこれでもかというほど敷き詰められている画像がスクリーンに表示される。


「これならすぐに終わりそうだな」


「注意していけよ。下手をすれば爆発に巻き込まれかねないからな。次、3つ目だな。次は航空警戒用アンテナの破壊だ。恐らくこれが最も時間がかかると思われる。アンテナの数は全部で16基ある。主要アンテナと補助アンテナがそれぞれ8基ずつある」


「先に主要アンテナを叩くべきか?」


「いや、先に補助アンテナを叩け。先に主要アンテナを叩けば攻撃がバレる可能性がある」


「では補助アンテナはどうやってバレないように破壊を?」


カイシンが不思議そうに聞いた


「それについては去年に開発に成功した新しい機体に乗ってもらう」


スクリーンに『24式艦載戦闘機[昇竜]』という名前と共に新しい機体のフォルムと機体性能が表示される。


「これが、飛ぶんですか?」


スクリーンには今までに見たことも聞いたこともない機体前部にプロペラのない機体が映し出されていた。


「こいつにはジェットエンジンと言われる物がついており、空気を取り込み燃焼させた高温高圧ガスを後方に噴射することで推力を生み出す」


「安全性は確立されているんですか?」


「もちろん5回の試験飛行でトラブルを解消し、最終飛行では5時間の飛行を難なくこなして見せたそうだ」


パイロットにとって機体の安全性というのは確立されていなければならない物であり、もしも安全性が確立されていなければ敵地に到着する前にトラブルが起きてしまうかもしれない。そんな恐怖の中で長期任務に就けば精神的に疲弊し、冷静な判断が取れなくなる可能性がある。


「最終試験であったトラブルと言えばパイロットが途中で腹を壊したことくらいだ」


「なら大丈夫そうですね」


そんな冗談交じりな話をしながら次の目標の話へと移った。


「4つ目は、弾薬庫の発見と破壊だ。こいつに関しては何の情報もないため、まずは発見するところからだ。予想されている弾薬庫の位置はここだ」


そう言いながらスクリーンのスライドを変更する。


「多いですね」


「これでもかなり絞った方なんだぞ?元はこれの3倍くらいの候補があったんだからな」


スクリーンには10枚の写真と、マスカルのイカロス級の船の構造図が映されている。


「確実な位置がわからない以上、発見できなければそのまま味方の援護に回ってほしい」


構造図の弾薬庫の予測地点の10カ所がオレンジ色に点滅している。


「それぞれの位置だが、かなりの移動距離となるため、燃料の管理は1分に1回の頻度ですることを勧める。以上が本作戦の標的だ。何か質問は?」


「1つ、いいですか?」


「なんだ」


「もしも弾薬庫が破壊できなければ今後どのような影響が?」


「今後の戦いで少し楽になるかならないかの違いだな。フェニクスの破壊が成功すれば敵もなかなか飛ばせないだろうし」


「了解した。質問は以上です。ありがとうございました。」


「最後に一つ。今回は襲撃という形になるため、一層気を引き締めて作戦にあたってくれ」


それを聞きながらユウセイたちは会議室を後にした。

6月は部活とかでばたばたしていてなかなか進まなかったんですけど頑張って書いたんで楽しんでくれるとありがたいです。7月はまだ暇な時間あると思うのでちょっと頑張ってみようかなと思います。

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