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第7話

 あれから一年経った。年齢も12歳になって、体付きも少しだけ大人になってきたと思う。


 昼はツインヘッドビーストとグリフォンを相手に剣や魔法の練習をして、夜は寝るまでダンジョンの安全地帯で剣を振るという生活を続けた結果、ツインヘッドビーストやグリフォンなら余裕を持って戦えるぐらいにはなっていた。まあ、それでも一対一に限られるが……。


(さて、ではベヘモスに挑戦してみますかね。とりあえず、戦ってみて難しそうなら即撤退って感じかな。前に見た感じでは足が遅そうだったし、ただ、あの捕食の瞬間はものすごい早さだからそこだけは気をつけないと)


 とりあえず、前回ベヘモスを見つけた場所に向かうことにした。


 向かっていると少し開けたところに出てきた。そこではグリフォンが三匹寝ていた。


(さて、今までは一匹ずつなら戦ってきたけど、三匹でも戦えるから試してみようかな)


 一つ深呼吸をすると、グリフォンに向かって走り出す。もちろん《地魔法ストレングスアップ》で身体強化をかける。しかも、この一年で脚力を重点的に上げたり、腕力だけを上げたりと出来るようになった。そして、今回は脚力を重点的に上げる。


(相手は寝てるからその間に少しは数を減らしたいよね)


 一瞬で近づき魔力を乗せたミスリルの剣をグリフォンの首をめがけて振り下ろす。ミスリルの剣は魔力を込めればその切れ味が増す。グリフォンの首はあっけないほど簡単に落ちた。そのままの勢いで後二匹のグリフォンの首も落とす。


(うん、相手が寝ていたから簡単に倒せたね。起きてたら魔法とか使われるからもっと面倒になってるよね。それでも今なら負けないかもだけど)


 グリフォンをその場で解体する。そして、解体した肉と皮、魔石はダンジョンで手に入れた魔法袋に入れる。これなら沢山入るし時間経過もしないので途中に魔物や動物を狩っても持ち運びが出来るので重宝していた。その魔法袋を十個ほど持っている。魔法袋の大きさはポーチほどの大きさがあるが魔法袋の中には入れることが出来ないのでグリフォンの皮で作った大きな袋の中に八個ほど入れて残りの二個を自分の腰に付けている。


 ベヘモスのいた小さな泉の所に来た。そこには前に見たのと同じようなベヘモスが寝そべっていた。


(魔法を封じちゃうから一気に近づいて首を切るのがいいけど大きすぎて切り落とすまでは難しいかな。ミスリルの剣なら魔力を込めれば斬れるだろうけど、もし、魔法を封じられたら斬れるのかな?)


 危なそうなら即撤退を決めて深呼吸を一回する。


「《地魔法ストレングスアップ》」


 脚力を上げて一気に近づいて剣を振り上げる。ベヘモスはまだ目を閉じていてこちらには気づいていない。そして、一気に剣を振り下ろす。


 しかし、振り抜けると思っていた剣が首の途中で止まってしまう。すぐに剣を引き抜き離れる。そして、ベヘモスの方を見るとベヘモスの目が僕の方を見ていた。その目を見てゾクッとした。


(あ、これかなり怒ってる。でも、これは流石に引けない。ここでベヘモスぐらいは倒せないとダンジョン攻略なんて出来ないだろうし)


 魔法を封じられる前に斬ろうと走り出す。ベヘモスが首を縮める。


(これは一瞬で噛み付き攻撃が来る!)


 そう思い横に思いっきり飛ぶ、その横をベヘモスの頭がかなり伸びてすれ違う。横移動していた身体を無理矢理ベヘモスの方へ向けまた走り出す。ベヘモスが今度は上半身を起こし、そして、勢いよく地面をたたく。その衝撃に一瞬動きが止まる。ベヘモスが首を縮めているのが見える。


(来る!)


 無理矢理地面を蹴り空を飛ぶ。僕の下をベヘモスの頭が通過する。


「今だ!」


 その伸びた首に剣を突き刺す。それでも、ベヘモスの頭の戻る速度は変わらず、戻った衝撃で剣が抜け身体がベヘモスの下半身の上に投げ出される。急いで起き上がり、ベヘモスの背中を走る。ベヘモスは僕の姿を見失っているようだった。ベヘモスの首まで来ると魔力を込めて剣を突き刺す。そして、何か硬い物を砕いた感触がすると。そのまま、動かなくなった。どうやら、首の骨を砕いたために息絶えたらしい。


(最初に首に攻撃出来ていたのが良かったな。そのおかげで弱っていたのが助かった。そのおかげで思った以上に早く終わってよかった。さて、解体をしますか。ところで切れるのか?)


 取りかかってはみたがやはりというかベヘモスの皮は切りづらく、ダンジョンでついでに貰ってきていたミスリルのナイフに魔力を込めて何とか切れるといったとこである。


「これ、魔力持つのか。きついな~」


 思わず愚痴がでる。それでも、このまま放置は勿体ない。ベヘモスの皮で外套など作ったらそれだけでもかなり頑丈な外套が出来るだろう。少しずつだが解体を進めて行く。


 解体をしているのは小さな泉のある広場である。解体をしていくとグリフォンが襲ってきた。こんな開けた場所で解体をしていたらグリフォンに気づかれずに出来るわけが無かった。


(こっちも解体で魔力を使っているのに面倒だな)


 ただ、グリフォンは僕の方には見向きもせず、ベヘモスの方に向かって行く。そして、ベヘモスの肉を一心不乱に食べ始めるのでその隙にグリフォンの首を落とすだけなので簡単に倒すことはできた。


 ベヘモスの解体が終わる頃にはグリフォンの死体は十体にはなっていた。そこから流石に解体するのは面倒なので魔石だけを抜き取りグリフォンの死体はその場に放置してダンジョンに戻ることに決めた。


(流石に魔力が心許ないから魔物に会わずにダンジョンに帰りたいな。でも、後はアースドラゴンぐらいかな。魔力を回復させたら挑戦してみようかな)


 そして、急いでダンジョンにと引き返したのだった。幸いにもダンジョンに着くまでに魔物には会うことはなかった。

戦闘の書き方が難しいですね。

これは色々試行錯誤をしながら頑張っていかなければ。

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