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第50話

 ダンジョンに早速入ってみる事にした。最初の階層ではゴブリンが出てくるだけらしい。単体で出てきたり3,4匹の群れで出てくることもあるとのことだ。結局ゴブリンぐらいしか出てくることはないのでほとんど稼ぎになることは無い。手に入る物も魔石以外には無く宝箱もほとんど無いとのことだった。


 それでも、僕とセシリアは最初の階層で狩りをすることにした。


「ご主人様、何故第1階層で狩りをするのですか?ほとんどの冒険者が第1階層はスルーして第2階層から始めると聞きましたが」


「まあ、最初だからっていうのもあるけどね。ダンジョンの雰囲気を感じるっていうのが一番の目的かな。後は、連携の訓練もしたいと言うのもあるけどね」


「そうですか」


(そうは言いますけど、ご主人様が強すぎて連携も何も無いと思うのは私だけなのかしら)


 セシリアは自分が必要なのかと考えてしまう。なんせ、フレイの剣の切れ味が凄すぎて全ての魔物を1振りで倒してしまうのだ。これでは、連携の意味があまりないと思ってしまう。


「何か納得出来ない顔をしているね。ただ、連携の練習はした方が良いのは確かだね。いつまでもゴブリンやオークばかりとはいかないからね。僕達の目標はダンジョンの攻略だから」


「頑張ります」


「セシリア自信も強くなって貰わないと困るんだけどね。僕一人では限界あるからね。一人より二人なら出来ることは2倍だよ。だから気合いを入れて頑張って貰わないと困るよ」


 セシリアが頷く。


 それから、ゴブリンを20体ほど倒してからダンジョンを出てギルドに換金して宿に戻る。食事を取ってから今後の話をしていく。


「さて、明日からだけど、ギルドに行って家を紹介して貰ってから本格的にダンジョンに攻略します。ただ、ダンジョンは一年ぐらいかけてのんびり攻略しよう」


「どうして、一年もかけるのですか?自由都市のダンジョンに行くのではないのですか?」


「自由都市のダンジョンには行くよ。その前にここで訓練と後は新しい奴隷を買おうと思ってる」


「新しい奴隷・・・ですか?」


「その新しい奴隷の人も一緒にダンジョンに行ってもらう。まあ、最終的には4人か5人のパーティーを目指しているかな」


「ギルドにいたパーティー募集やパーティーに入れて貰おうとしている人達を入れるということはしないのですか?そちらの方が早い気がするのですが」


 セシリアがわざわざ奴隷を買う意味が分らないと言う風に聞いてくる。


「え、裏切るかも知れないじゃないか。そんな人達と一緒にダンジョンにはいけないかな」


「冒険者は信用商売でもありますから裏切らないと思うのですが」


「え、そんなの分らないじゃないか。特に君は綺麗だしね」


「それって、関係あるのですか?」


「ま、とりあえず、今日はもう寝ようか。明日はギルドに行って家を紹介して貰おう」


「はあ」


 セシリアが納得出来ないという顔をするが僕は話を切り休むように言い今日は寝る。


 朝起きてから朝食を取りギルドに向かう。


「あ、フレイさんですね。昨日言われていた家の件ですけど、ちょうど良いのが三件ほど見つかりましたが家を見てからどの家を借りるか決められますか?」


「そうですね。見てから決めさせて貰えると嬉しいです」


「そうですよね、それでは早速行きましょうか。案内は私がさせて貰いますので」


 そうして、ギルドの受け付けのお姉さんと一緒に家を見に行くのだった。


 最初はギルドより五分程歩いたところにある家だった。家の規模的には1階に台所と部屋が2つ、2階には部屋が3つある家だった。家の部屋数等は良いのだが庭が狭い。井戸があるので洗濯は出来るのだが訓練をするとなると近所迷惑になるだろう。


「この家の家賃は月に金貨18枚になります。あ、家賃の方はギルドで払って頂ければ大丈夫です。それで、どうされますか?」


「庭が、ちょっと狭いですね。他の家を見せて貰って良いですか?」


「分りました」


 次の家はギルドから20分程の所にあり、外壁に近いところにあった。家は大きく部屋数は1階に台所と何とお風呂までありそのほかにも皆で集まるような部屋があった。そして、2階には6部屋、3階にも4部屋あった。外に倉庫もあり井戸もあり庭も広かった。


「こちらは大人数のパーティー様向けの家になります。そのために家賃も高く月に金貨50枚になります」


「うん、無理!これから人は増やすつもりだけど流石に広すぎる。最後の家を見に行きましょう」


「分りました」


 そして、向かった先は外壁に近いところは変わらないのだが先程の家よりは少し小さい家だった。1階に台所と部屋数は3部屋、2階に4部屋あり庭も広かった。ただ、家に井戸はついておらず共有の井戸から汲んで来なければいけないようだった。


「こちらは、少し前にこの町を離れたパーティーが使っていた家になります。井戸はなく共有の井戸を使わなければいけませんがそれも、それ程離れていないので悪くない家だと思いますよ」


「そうですね。この家の家賃はいくらになりますか?」


「こちらは月に金貨23枚になりますね」


「どう思う?」


「良いと思います」


 セシリアに聞くと速攻で肯定した。


「なら、この家に決めたいと思います。家にはいつから入れますか?」


「家賃を払って頂いたら今日から入れますよ。後、家賃は毎月の1日に払うか前月までに払ってください」


「分りました。それでは、まずこれで良いですか?」


 僕は2ヶ月分の家賃代である金貨46枚を渡す。


「2ヶ月分ですね。ギルドに戻ってから計算いたしますが今月分は日割りで計算いたしますのでまた後ほどギルドの方にお越しください。書類の方もその時にギルドの方で書いて頂きますのでお願いします。それでは、私はこれで失礼いたします。」


 そうして、ギルドの受け付けのお姉さんがギルドに帰っていく。僕とセシリアはまず家具を揃えるためにお店に向かうのだった。

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