表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/192

第45話

 朝になり僕はもう1日泊まることを女将に良い。お金を払って宿を出てギルドへと向かう。


 ギルドにつくと早速提示板を見に行く。そして、張ってあった依頼の中で討伐系の依頼書を見る。その中にこの町の南西の森の中でオークが3匹の討伐依頼があったので受けることにして受け付けへと持っていく。


「いらっしゃいませ。あ、昨日の冒険者さん、本日はどういったご用件でしょうか?」


 僕は手に持っていた依頼書を受け付けのお姉さんに渡す。


「オークの討伐ですね?こちらの依頼書の説明をさせて頂きますね」


「お願いします」


「この町の南西のある森の中では定期的にオークが現れるのですがそれの討伐になります。討伐証明には魔石をお持ちください。数は3匹以上で達成となります。以上で依頼書の説明になりますが他に聞きたいことはございますか?」


「特にありません」


「それでは、依頼をお願いします。グリフォンを倒される冒険者さんなので大丈夫だとは思いますが油断すると下手をすると死んでしまいますのでお気を付けて行ってらっしゃいませ」


「はい」


 そして、僕は後ろで付いてきているセシリアと冒険者ギルドを出て南側の門を通って南西の森に向かって行く。


 森の中を歩いているとボアが食事をしているのを見つけた。


 僕はセシリアと木陰で身を隠してセシリアにアイスメイクを使っての戦い方を見せることにした。


「じゃあ、今から僕のアイスメイクでの戦いを見せるから」


 セシリアが少し緊張したように頷く。


「《水魔法アイスメイク》」


 ボアのかなり高いところで氷の刃を生み出す。それが生成されて落下を始めるときにもう一つの魔法を発動させる。


「《風魔法フォールウインド》」


 下向きに流れる風を氷の刃の上から発生させる。そして、風に押し出されて氷の刃が勢いを付けてボアの上に落ちる。ボアは下向きに流れる風に動きを封じられて動くことが出来ずに氷の刃によってその首を落としたのだった。


「まあ、こんな所かな。氷の刃は生み出した後は物質化する。言うなれば剣で攻撃するのと同じということだね。だから、魔法が効かないという魔物にだってこれなら効果はあるんだ。まあ、生み出した後はこっちは動かすことも出来ないからさっき見たように風魔法で勢いと相手を動けなくすることは必要かも知れないけどね」


「・・・」


 セシリアが難しそうな顔をしている。


「どうしたの?」


「あの、そもそも、魔法を自分からかなり離れた場所に生成するのもかなり難しいと思うんですけど」


「そこはイメージと魔法訓練が必要だね。魔力操作に慣れたら出来るようになるよ。なので、これからも魔法は使っていこう。後は魔力の使い方だね。今までは何となくの感覚で使ってたと思うけど今度からは意識して使うようにしよう。最初は難しいかも知れないけどそこは反復練習で覚えるようにね」


 セシリアが弱々しく頷く。どうやら自信が無いようだ。


「今は依頼をこなそうか。オークを探すために奥に行くよ。オークは君のエンチャント魔法で1体任せるから、今の君のエンチャントなら倒せると思う」


「分かりました」


 そして、森の奥に入って行くとオークが5体が周りを警戒しながら歩いているのが見えた。


 僕はそのうちの1体をセシリアに任せて僕は神剣を手に取りオークに向かって行く。


 オークが僕に気づいて手に持っていた丸太のような棍棒を振り上げる。僕はそれを神剣を一閃して半分にたたき切りそのまま、返す刃でオークを斜めに切り下ろす。神剣はバターを切るようにオークを2つに切り裂いた。


(うん、やっぱり神剣の切れ味はやばいね。でも、魔法袋に入れてたら魔力が回復しないなら使わないと邪魔になるから仕方ないよね。練習にならないけど仕方ない)


 後ろから迫っていたオークの足を切り裂く。オークが大きな音を立てて倒れるがそのオークには見向きもせずに残っている2体のオークに向かう。2体のオークは手に持った棍棒を出鱈目に振り回すが棍棒を神剣で切り落とし、1体のオークの身体に身を隠しながら首に神剣を突き刺し仕留めてからその倒れたオークを踏み台にしてもう1体のオークの首を切り落とす。そして、足を切り裂いて倒れているオークにとどめを刺してセシリアが相手しているはずの1体を見る。


 セシリアは肩で息をしていたがオークを倒していた。オークの身体には多数の弓矢が刺さっていた。どうやら、1射目の矢では仕留められなかったみたいだが足の遅いオークであったために2射目3射目が間に合ったのだろう。


「うーん、1射目で頭を仕留められないときつそうだね。オークは身体がでかいからエンチャントの込めた魔力が足りないと余り効果はなさそうだね」


 セシリアは呼吸が整わないのか返事をすることが出来なかった。


「呼吸が整ったら倒したオークは自分で解体してね。オークの肉は食べられるから魔石と肉は持って帰るから」


「わ、分かりました」


 セシリアが整わない呼吸で何とかそれだけ言うと呼吸を整えるのに大きく深呼吸を繰り返す。


 僕は自分で倒した4体のオークを解体して魔法袋に入れていく。オークの骨はその場で放置する。


 そうして、4体のオークの解体が終わった頃にセシリアの方も解体が終わっていたので森を出て昼食を取ることにした。昼食にはセシリアが仕留めたオークの肉を使うことにした。


「とりあえず、まだまだだね。オークぐらいは1発で仕留めるぐらいにはなって欲しいからしばらくはこの町でオーク相手に練習しようか」


 肉にかぶりつきながらセシリアが頷く。


 ギルドに依頼達成の報告をして宿に戻り後6泊することを言いその分の宿代を払った。そして、明日に備えて眠りにつくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ