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第23話

体調不良により1週間お休みしました。

体調も良くなったのでまた再開します。

 朝起きて、顔を洗ってから外で素振りをしているとアンソニーさんが宿から出てきた。


「こんな朝からよく頑張るな。こんな時ぐらいはやらなくてもいいとは思うがな」


 アンソニーさんが欠伸をしながら声をかけてくる。


 僕は苦笑しながら


「一日でもやらないと鈍った感じがするので、やらない方が調子が悪いんですよね。それに、もう日課になっていますから」


「そうか、それより朝食を取ったら塩等を買って村に帰るからな」


「分かりました」


 僕は素振りをやめてアンソニーさんと宿に入っていく。


 そうして、朝食をとり、村に必要な塩等の調味料を買い。僕達はザイルの町を後にした。


 僕達が村に帰るために町を出た頃……





「魔法袋を持った少年がこの町に来ただと」


「はい、ドルグ代官様。ガウン村の者みたいですが、税を払うためにこの町に来ました。どうも、兵の話によれば冒険者をしていた父の形見らしいですが」


 小太りの仕立ての良い服を着た男に代官所の者が報告していた。


「あと、どうも町の者に聞いたところ将来は冒険者になりたいと言っていたとか」


「なるほどな。とりあえず、領主様には報告しておくか。魔法袋はかなり貴重な物だ。ダンジョンでもごくまれに宝箱で見つかると言うが、ガウン村の者だったな。誰かにその少年を調べさせておくか。うむ、ご苦労だった、下がって良いぞ」


 代官所の者が頭を下げて部屋を出る。


 それを見送ってからドルグ代官が机の上にあるワインを手に取る。


「魔法袋か、あれを献上すれば儂の株が上がるが父の形見という物を勝手に徴収するわけにもいかぬな。だが魔法袋のおかげで新鮮な肉が手に入る。これは少し考えねばな。さて、どうするか」


 そして思案しながらワインを飲み干した。





 僕とアンソニーさんは村には順調に帰り着いた。そうして、村長に帰って来た報告と買ってきた物を渡し家へと帰った。


「さて、とりあえず後2年は我慢しないと冒険者にはなれないから、この村で2年はお世話になろうかな」


 僕はご飯を食べてその日は眠りについた。


 翌朝、朝から素振りをしているとアンソニーさんがやって来た。


「おおフレイ、朝から頑張っているな。これから本格的に狩人として活動して貰う。フレイは正直一人で大丈夫だからな。もう腕は儂を越えているしな。なので、一人で森に狩りに行って貰おうと思う」


「分かりました」


 僕が頷くとアンソニーも頷いて


「あと、少し聞きたいのだがもう魔法袋は無いのかな。それがあれば狩りも捗るのだが」


「すいません、持っているのは一つだけなんです」


「ああ、すまない。もし、持っていたらと思っただけなんだ。今のは聞かなかった事にしてくれ」


 嘘である。魔法袋はまだ五個ほど持っている。しかし、その全てにドラゴンの肉や魔石等が入っていて空いている魔法袋は無い。唯一空いているのを村で使っているのだ。その魔法袋には神剣フォルティナだけしか入っていなかったのでまだ余裕があったのだ。ちなみに他の魔法袋は少し大きめの袋に全部入れている。魔法袋の中に魔法袋を入れられないからだ。


「よし、フレイこれからしばらくの間は税分のボアでは無く、皆で食べるための狩りになるからボアだけでは無くオークや他の動物等も狩ってくれ。ただし、小さい奴は狩らないでくれよ。狩りすぎて獲物がいなくなっては税を払うのにも困ることになるからな」


「分かりました」


 僕は頷くと一人で森に狩りに行くのだった。


 一人で森の中を探していく。森の中で鹿や大ウサギ、オオカミ等を狩っていく。ボアは税になるので除外した。そうして、少し森の奥の方に入っていくと大きな熊、ワイルドベアと遭遇した。


 流石に身体が大きいのでベアは弓では無くミスリルの剣で首を切り落とし仕留める。流石に死の森で出会った魔物に比べると弱いので簡単に仕留めることが出来た。


 そのベアを狩ってから村に戻るとかなり驚かれた。


「そんな大きなベアを仕留めたのか。やっぱり、フレイは強かったんだな。儂では流石に避けるな」


 アンソニーさんは自分では狩らずに逃げるという


「ベアは弓で仕留めるのは大変ですから、僕は剣が使えるので仕留めるのは難しく無いんですよ。それに冒険者になりたいのならこれぐらいは狩れないと無理でしょうから」


「なるほどな。儂も剣を少し振ってみるかな」


 アンソニーさんがそう言って家に帰っていく。


 次の日の朝から、日課の素振りをしているとアンソニーさんがやって来て、僕の隣で見よう見まねで木剣を素振りするようになった。

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