第25話 敵との遭遇?の件
『順調に誘導出来ています。ここからは採石場まで一本道で~す』
「人質の様子は?」
『カーテンで仕切られていますので目視は出来ませんが、赤外線、音波、レーザー振動測定などである程度の人員の位置は特定出来ていま~す』
モニターにバスが輪切りになった図が表示されて、座っているシルエットで配置がわかるようになっている。大きさで、子供と大人の区別もつく。
─────流石、未知のテクノロジーだわ!
「えーと、いちにぃさん………大きいのは戦闘員とすると、戦闘員は五人か。意外と少ないな」
『いえ、その内一名は幼稚園の先生ですので、戦闘員は4名とおもわれま~す』
────あと、小さいのが12名か。後方の出口から遠い所に集められてるな。
『───それからドローンで先ほど撮影したバスの運転席の映像を見ますか?ビックリするものが映ってますよ~』
「なに?何が映ってんの?」
『モニターに映しま~す』
「あ、あれは!?────もしかして………!?」
そこには紛れもなく、俺と色ちがいの戦闘服に身を包んだ人間がハンドルを握って居た。
『────ブルー、聞こえるか?』
スピーカーからおっさん───司令官の声が聞こえた。
「ドローンの映像を見たか?あれはもしかして………」
『ブルー、その通りだ。あれが我が組織を裏切ったイエローだ………』
「初の出動から俺は人間と戦わなきゃいけないんか?………出来れば人殺しはやりたくないのだが………」
『我々としても、可能なら君には人殺しはしてほしくない。それに、非常に都合のいいお願いだと解ってはいるが────可能なら、イエローは捕らえて基地まで連れてきて欲しい』
うーん、最初からかなりの難問だな………。
「戦って………よりも俺のコミュニケーション・スキルで交渉してみよう。相手も元はこちら側の人間だ。話せば解ってくれるかもしれない………」
『え────?どっちかと言うと、ブルーは女性の敵でしょ?きっと無理だと思うよ~』
「アイちゃんも誤解しているようだけど、俺はこう見えて、レディファーストであり、サード長嶋なのだ!」
『────どーゆーこと~?意味わかんな~い』
「俺の女性への優しさは女性にも、一般の人にも理解出来ないんだ。理解できるのは違いが解る一流のプレイヤーだけなのさ」
『アイちゃんにはブルーの言ってることが、全く、全然、これっぽっちも解らないけど、ブルーの言うことを女性が理解できないなら、今回は失敗するんじゃないかな~?』
「ただ、問題は人質をどうやって救出するかだな………」
『それならいい方法があるかも~』
「なに?いい方法があるのか?」
『有るよー。取っておきのが!ブルーにしか出来ない必殺技があるんだ~』
「アイちゃん、それって………」
『マナ・Bはちょっと静かにしててね~』
アイちゃんは、なんか言おうとしたマナ・Bを遮って話を続ける。
────まぁ、緊急事態だからね。
『あのね、ブルーには水を操る力があるんだよ~』
「────え?そんな力が?」
『指先から水を弾丸にして飛ばす"ブルー・ウォーターガン"と、揃えた指先から高い水圧の刃を出す"ブルー・ウォーターソード"っていうのがあるんだ~』
おぉ、なんかすごいぞ!本格的にヒーローの技っぽい!
『使い方は、技名叫んで力を込めたら簡単に出るよ~』
「だが、それでどうやって人質を助けるんだ?」
アイちゃんからの提案はかなり過激なものだった。
『ふふふ~、今回はブルー・ウォーターソードであのバスを真っ二つにしてみよ~!』




