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バッドエンドなんですが?

本日2話目の更新です

61

 異世界に召喚されてから随分と長い時が過ぎた。

 結局、フールン王国の王都が陥落した際に屑姫ビチアは命を落としており、クラスメイトたちも誰一人助かることはなかった。

 屑姫が死んでしまったため、元の世界に帰ることも出来ず、俺はこの世界に根を張って生きている。


「お父さ~ん」

「おう、ただいま」


 冒険者として王都の近くにいた魔物を倒して帰宅した俺を幼い娘が出迎えてくれる。

 俺は娘を抱きかかえながらリビングへと向かった。

 オークの2、3匹程度苦にもならない実力があれば、冒険者としてそれなりの暮らしができる。

 大型の最新テレビやふかふかのソファ、ちょっとお高めの絨毯を買っても負担になることもない。


「そりゃ!」

「きゃ~っ!」


 乱暴にはならないよう娘をソファに投げ下ろせば、娘は嬉しそうにきゃっきゃと悲鳴を上げながらソファへダイブした。


「あら、葉太くんおかえりなさい」

「ただいま、華佗」


 キッチンからリビングに姿を表したのはエプロン姿の華佗だ。

 ちょっとこそばゆいけど俺の嫁さんである。

 どういう経緯で結婚に至ったかちょっと思い出せないけど、娘もいるし嫁さんで間違いない。


「今日の晩御飯はカレーよ」

「やった~っ! 私カレー大好き!」


 華佗の言葉に娘が大喜びしている。

 俺はそんな娘を微笑ましく思いながらテーブルに付いた。


「おいし~!」


 大好きなカレーを食べてご満悦な娘と華佗、俺の3人で食卓を囲む。

 なにか忘れている気がするな……


「ねぇ、何をしているの?」

「え?」


 不意に後ろから声をかけられ、俺は慌てて振り返る。

 そこには抜身の烏丸を携えた武蔵の姿があった。


「ねぇ……何をしているの?」

「いや……これは……」

「こんな相手になる強者もいない、伊織のように成長を期待できる相手もいない世界に私を呼び出しておいて……あなたは何をしているの?」

「待て! 待ってくれ!」


 俺は恐怖に駆られてその場を逃げ出した。

 暗い闇の中をただひたすらに走り続けるが、武蔵相手にそんなことをしても無駄だろう。

 それでも、ただ生存本能の赴くままに走り続ける。


「――――」


 武蔵が何かを口にした。

 その言葉がなんだったのか理解もせずに振り返ると俺が最後に見たのは烏丸を振り下ろす武蔵の姿だった。




主人公死亡につき完結とします(ぇ


まぁ、急展開な感じからおわかりいただけると思いますが本当の完結ではありません

次回更新は未定ですので、更新再開できるまでネタ的な意味で完結扱いにさせていただきます


再開がすぐわかるようにしたい方はお気に入り登録するといいと思います(露骨な催促)


再開はそれほどかからないと思いますが、予定は予定であって未定なので気長にお待ち下さい


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