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水瓶と龍

作者: 水瓶と龍

飢餓から飽和へ

私は座って目を瞑っている


私は大きな水瓶の中にいる


透き通るようなブルーの模様が入った金色の水瓶

私はその、まだ何も入っていない美しい水瓶の中で座っている

水瓶の美しい模様は中からでも十分に見てとれた。むしろ中にいる方が、外見の美しさに包まれてより甘美な様子を感じ取れた


水瓶は宙に浮かんでいる


当てもなく、ただ、ふわふわと、浮かんでいる。私を包み込みながら


一人では広大とも言える大きさの水瓶の中に私はただ一人、座っている


私はそこで息を吸う


頭の天辺から脊椎を通り、身体全体に美しい空気が満ちて行く


水瓶の中には、私以外の音は無い


宙からのエネルギーを身体へ何度も満たすように、私は息をし続ける


何度目か、何十回目か何万回目か。

息と同時に突然龍が私の中に入ってくる


光を放ったブルーの鱗と完璧にクリアな胴体。

何もかもを包むような、また、諌めるような目は真紅に輝いている


全体が見渡せない程の大きさの龍が何度も私の中で踊り、水瓶の中に水を満たす

それは不純物が全くない何よりも綺麗な水


私はその中で宇宙のリズムと一緒にただただ浮かんでいる


ただただ、美しい時間が流れる



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